ポン酒猫のジャズ屋A7

日々ジャズと酒に明け暮れるジャズ喫茶のマスターが書き綴る何の役にも立たない話

関東大学ラグビー、リーグ戦「法政VS東海」

2009-11-30 00:56:35 | ラグビー


法政、東海、関東学院の3校による優勝争いとなったリーグ戦グループの最終戦。

東海大にはリーグ戦3連覇がかかり、そして法政には関東学院の結果にもよるが、

勝てば逆転優勝の可能性がある試合。


東海大は6番左フランカーのリーチとNo.8のマウがニュージーランド出身、

平均体重105Kg超の強力フォワードが攻撃の中心。

片や決定力のあるバックスによる攻撃が持ち味の法政。


ゲームは、8分法政のキックがダイレクト・タッチになったミスから

東海大はチャンスを得てラックからバックスに展開、最後はNo.8のマウが

相手ディフェンス2人を弾き飛ばし左隅にトライして先制。


対する法政はフォワード、バックス一体と成った攻撃で相手陣に攻め込み

11分にはDG(ドロップ・ゴール)を狙うが失敗。


東海大は17分にモールを法政ゴール前まで押し込み、

7番右フランカー荒木が抜け出し、15番フル・バックの豊島に繋ぎ

またも左隅にトライを奪う。


法政は24分と29分に連続してPG(ペナルティ・ゴール)を決め

6点を返し、その後も押し気味に試合を進めるが得点には至らず

前半は10対6で東海大がリードして終了。


法政にとって惜しかったのは前半34分の攻撃。

相手ゴール前のキックをチャージしてチャンスを広げ、

キック・パスでバックスを走らせトライを狙うが、僅かにタイミングが合わず

トライには結びつかなかった。

ここでトライを奪えばこの後の展開も違ってきたと思われる。



後半開始早々東海大はキック・オフのボールを6番左フランカーのリーチが好捕し

フォワード、バックスと繋いで一気に相手ゴール前へ。

ゴール前のラインアウトからモールを組んで押し込み

2番フッカーの木津がそのまま中央にトライ。


4分と9分に法政はペナルティを得、PGを狙うが成功は9分の1本だけ、

対して東海大は12分に14番右ウイング菅生が左隅にトライ。

法政は15分に又もペナルティを得、この試合4本目のPGを決める。

そして20分には相手反則から得たゴール前のラインアウトから

フォワード、バックスの連続攻撃でボールを繋ぎ、

11番左ウイング田中が左隅にこの試合初トライを挙げ、ジリジリと追い上げる。


その後は目まぐるしく攻守が入れ代り、お互い相手陣奥深く攻め込むが

肝心な所で双方ともノック・オンを繰り返し得点を挙げることが出来ない。

結局22対17で東海大が逃げ切りリーグ戦の3連覇を達成した。


どちらも持ち味を十分に発揮した試合であったが、ノック・オンなどの

ハンドリング・ミスが非常に多く目に付いた。

また、これは両校に云える事であるが、トライ後のコンバージョン・キック及び

ペナルティ・キックの精度をもう少し上げてもらいたい。

この試合では計5本のトライが生まれたが、コンバージョン・キックが

成功したのは中央に決めたトライたった1本。

他のトライ4本が左隅で確かに難しいキックを要求される位置ではあるが、

2本蹴った内の1本は最低でも決めて欲しい処だ。

ともあれ、大学選手権での両校の戦いを期待して観てみたいと思う。



 


Jackie And Roy / The Glory Of Love

2009-11-29 04:31:30 | JAZZ VOCAL :DUO


おしどりデュオ、ジャッキー&ロイが1956年から58年にかけて

在籍したABCパラマウントの1枚。

因みに彼等のアルバムはABCには4枚有り、これはその第1作目にあたる。


粋でお洒落で都会的でスマートなセンス、洗練されたハーモニーと楽しいスキャット

そして、ジャッキー・ケインのソロにおける清楚でクリアなヴォーカル。

そんなジャッキー&ロイの魅力がこのアルバムにはたっぷり詰まっている。


バックはバリー・ガルブレイス、ミルト・ヒントン、オシー・ジョンソンの3人に

ロイ・クラールが全編ピアノで加わっている。

派手さはないが、趣味の良いプレイで唄を引き立てている。


尚、5と11の2曲は全編スキャット、8、9、12の3曲はジャッキーのソロである。




 Jackie And Roy / The Glory Of Love

  ABC-Paramount ABCS-120

  ユニバーサル・インターナショナル UCCU-5170 (Reissue)


1,The Glory Of Love
2,The Best Thing For You
3,I Love You Real
4,Could You Use Me?
5,Miz' Margret
6,Love Is Sweeping The Country
7,You Inspire Me
8,Looking At You
9,Where Did The Gentleman Go?
10,Let's Get Away From It All
11,Tain't No Use
12,The Winter Of My Discontent


Jackie Cain (vo)
Roy Kral (vo,p)
Barry Galbraith (g)
Milt Hinton (b)
Osie Johnson (ds)


1956年 3月 録音


■関連アルバム■

Jackie And Roy / Double Take


 


Kenny Drew / Pal Joey

2009-11-28 03:40:53 | JAZZ


これは、ケニー・ドリューがリバーサイド・レーベルに吹き込んだ最後の作品。

名盤と云われる「Kenny Drew Trio」(Riverside RLP-249)より

個人的にはこちらの方が数段好きなアルバムである。


「パル・ジョーイ」はリチャード・ロジャースとロレンツ・ハートの手によるミュージカル。

ここでのドリューはパウエルやモンクの影響を感じさせながらも、

よりコマーシャルで親しみ易い側面を多く見せている。


ドリューのピアノは心地よいスウィング感を漂わせ、

ベースのウイルバー・ウェアーとドラムのフィリー・ジョー・ジョーンズとの

コラボラーションも申し分ない出来である。


尚、ドリューがリバーサイドの傍系レーベルであるジャドソンに録音した

「A Harry Warren Showcase」(Judson L-3004)や



「A Harold Arlen Showcase」(Judson L-3005)も



本作品と同じ傾向の作品である。




 Kenny Drew / Pal Joey

  Riverside RLP-249

  ユニバーサル・インターナショナル UCCO-5134 (Reissue)



1,Bewitched, Bothered And Bewildered
2,Do I The Hard Way
3,I Didn't Know What Time It Was
4,Happy Hunting Horn
5,I Could Write A Book
6,What Is A Man?
7,My Funny Valentine
8,The Lady Is A Tramp



Kenny Drew (p)
Wilbur Ware (b)
Philly Joe Jones (ds)



1957年 10月15日 New York 録音



Frances Bergen / The Beguiling Miss Frances Bergen

2009-11-27 03:25:21 | JAZZ VOCAL :女性


フランセス・バーゲンは、腹話術師エドガー・バーゲン夫人。

エドガー・バーゲンは大変に人気があったらしいが、

私はその辺りは全く知らない。

ただ、彼女の娘であるキャンデス・バーゲンなら

よ~く知っている(但し、向こうは私のことを全く知らない)。


これは、フランセス・バーゲンのデビュー作で且つ最後のアルバムである。

ややハスキーだが温か味のある声、自然で力みのない歌唱は

私的には非常に好感度が高いものがある。


全12曲を3つのグループがサポートしており、

録音もそれぞれ3ヶ所で行われている。

最初がハリウッドでバックはマティ・マトロックのオーケストラ、

次にシカゴでアート・ヴァン・ダムのクインテット、

そして最後はニューヨークでジョニー・イートンのクインテットが担当している。


因みにシカゴでの録音は、アート・ヴァン・ダムにとって

ヴォーカルを入れた最初のレコードとなった。

但し、9曲目の「Shivers」では彼女の唄は入っておらず、

アート・ヴァン・ダム・クイインテットの演奏だけとなっている。



 Frances Bergen / The Beguiling Miss Frances Bergen

  Columbia CL-873

  スペイン LP-Time LPT-1083 (Reissue)


1,I Was Doing All right
2,For The very First Time
3,Soft Light And Sweet Music
4,All I Need Is You
5,This Is New
6,For All We Know
7,Better Luck Next Time
8,You're Getting To Be A Habit With Me
9,Shivers
10,The Very Thought Of You
11,Let's Begin
12,The Lamp Is Low


Frances Bergen (vo)
Johnny Eaton's Quintet...1,2,11,12
・Johnny Eaton (p)
・John Solum (fl)
・Dick Lincoln (vib)
・Ed White (b)
・Alan Bergman (ds)
Art Van Damme's Quintet...3,4,9,10
・Art Van Damme (acco)
・Charlie Calzaretta (vib)
・Claude Schneider (g)
・Lew Skalinder (b)
・Max Mariash (ds)
Matty Matlock's Orchestra...5,6,7,8
・Matty Matlock (cl)
・Eddie Miller (ts)
・Ray Sherman (p)
・Al Hendrickson (g)
・Nick Fatool (ds)
and Others


1,2,11,12...1956年 New York 録音
3,4,9,10...1956年 Chicago 録音
5,6,7,8...1956年 Hollywood 録音



パソコン用眼鏡

2009-11-24 03:34:14 | 健康 / 医療


元々強烈な近視(左右合せて0.03)だったのが、40代後半から老眼が混じり

普段掛けている眼鏡では30~50cm位の距離に全く照準が合わなくなっていた。


20cm前後の距離なら裸眼の方がよく見えるので、

パソコンを観る時は大抵裸眼で通してきたが、ノート・パソコンの液晶画面を

長時間観ているせいか、最近著しく視力が衰えたと感じていた。

これ以上眼が悪くなれば下手をすると失明する可能性も無きにしもあらずである。


そこでこの距離にピッタリ合う眼鏡を作ることにした。

これは『パソコンの距離専用の眼鏡を作って使ってみたら凄く便利だ』

という話を某放送局勤務のK坂氏から聞いたからでもある。

また、この距離はベース演奏時に譜面を見る距離とほぼ同じなので

バンド練習やライヴにも使えて一石二鳥。


丁度新潟市中央区のB代シティに行く用事もあり、

ラブラB代に在る眼鏡の「Z××f」へ。

「30~50cm位の距離がよく見える眼鏡を作りたい」と言うと、

店員さんが「あ~、パソコン用ですね」と直ぐに答えたところをみると、

この辺りの眼鏡の需要はかなり有る様だ。


普通のフレームではイマイチ面白くないので、フックが下に付いているデザインを選ぶ。

これならライヴの時にはソコソコ目立つ(?)し、ネタにも使えそうである。




Marlene Cord / Marlene Cord

2009-11-20 05:22:44 | JAZZ VOCAL :女性

マリーン・コードはペンシルヴァニア州、スプリングボロ生まれ。

ジャケット写真を見る限りでは、かなり大人っぽい印象を与える彼女だが、

歌声は容姿とは裏腹で、少しのハスキーさはあるものの、

可愛らしく意外な程幼く感じられる。


これは1957年にDotレーベルに吹き込まれたもので

彼女のデビュー・アルバムに当たる。


ツボを押さえたワン・ホーン・カルテットの演奏をバックに

マリーンはチャーミングでキュートな歌を聴かせてくれる。



 Marlene Cord / Marlene Cord

  Dot DLP-3081

  スペイン LP-Time LPT-1066 (Reissue)


1,I Could Write A Book
2,Glad To Be Unhappy
3,Louisiana Purchase
4,I'm Thru With Love
5,It Could Happen To You
6,This Love Of Mine
7,Light Out
8,I Remember You
9,Can't Get Out Of This Mood
10,Detour Ahead
11,Mad About The Boy
12,While We're Young
13,I Got It Bad


Marlene Cord (vo)
Mike Simpson (fl,ts)
Dick Marx (p)
Johnny Frigo (b)
Jerry Slosberg (ds)


1957年 12月12日 Chicago 録音




Buddy Rich / The Voice Is Rich

2009-11-16 00:36:07 | JAZZ VOCAL :男性

前回の2in1のCDで紹介した、バディ・リッチのもう1枚のアルバム。

Verveの「Buddy Rich / Just Sings」に次ぐヴォーカル作品だが

レーベルはMercuryに移っている。


バックはハル・ムーニーのオーケストラで、

曲により混声のコーラスが入るなど、「Just Sings」に比べ

ムーディで中々洒落た作りになっている。


リッチは寛いだ雰囲気の中、やや鼻にかかった声で

渋く、いなせな唄を聴かせてくれる。


尚、本作品と「Buddy Rich / Just Sings」(Verve MV-2075) (写真下)を

カップリングしたCDが現在スペインのJazzbeatから発売されている。








 Buddy Rich / The Voice Is Rich

  Mercury MG-20461

  スペイン Jazzbeat JAZZBEAT-522 (2in1) (Reissue)


1,Down The Old Ox Road
2,Born To Be Blue
3,I've Heard That Song Beffore
4,I Want A Little Girl
5,I Can't Give You Anyone But Love
6,You've Changed
7,Me And My Shadow
8,When The World Was Young
9,It's Been A Long, Long Time
10,I Don't Want To Walk Without You
11,Back In Your Own Back Yard


Buddy Rich (vo)
Hal Mooney Orchestra


1959年 録音


Buddy Rich / Just Sings

2009-11-15 06:15:58 | JAZZ VOCAL :男性


ジャズ・ミュージシャンで唄を歌う人は少なくない。

中でもその最右翼は云わずと知れたルイ・アームストロングであろう。

また、チェット・ベイカーも独特の個性ある声でユニークな唄を聴かせてくれる。


ドラマーのバディ・リッチもその1人。

リッチは余技として唄を歌うのだが、それは器楽奏者のウラ芸というレベルを

遥かに超えており、ジャズ・ヴォーカルとして十分聴くに値する。

実際リッチはハリー・ジェイムス楽団に在籍していた頃に

『唄を歌えというなら、別にギャラをくれ』と言ったというエピソードまで残している。


本作品はリッチがヴァーヴに吹き込んだアルバムで

リッチはドラムを一切叩かず完全にヴォーカルに専念している。

中々声量もあり、アップ・テンポからスローまで見事にこなしている。


バックを務めるベン・ウエブスターやハリー・エディソンらの

ソロも何曲かで聴く事が出来、楽しめるアルバムと成っている。


尚、同じヴォーカル・アルバムである

「Buddy Rich / The Voice Is Rich」(Mercury MG-20461)(写真下)と



本作品をカップリングしたCDが、この「Buddy Rich / Just Sings」と

同じジャケット・デザインで スペインのJazzbeatから発売されている。




 Buddy Rich / Just Sings

  Verve MV-2075

  スペイン Jazzbeat JAZZBEAT-522 (2in1)  (Reissue)


1,Cathy
2,Between The Devil And The Deep Blue Sea
3,It's All Right With Me
4,Over The Rainbow
5,You Took Advantage Of Me
6,Can't We Be A Friends
7,It's Only A Paper Moon
8,Melancholy Baby
9,Cheek To Cheek
10,It Don't Mean A Thing ( If It Ain't Got That Swing )
11,I Hadn't Anyone Till You
12,That Old Feeling


Buddy Rich (vo)
Ben Webster (ts)
Harry “Sweets” Edison (tp)
Paul Smith (p)
Howard Roberts (g)
Joe Mondragon (b)
Alvin Stoller (ds)


1957年 1月31日 Los Angeles 録音





Bill Watrous / Funk'n Fun

2009-11-11 01:45:21 | 日本発のウエスト・コースト・ジャズ

1970年代後半に新世代トロンボーン奏者と云われたビル・ワトラスのリーダー作。

しかし、このアルバムの中心は何と云ってもアート・ペッパーである。


ディレクターの石原康行氏の意図により、

1950年代のペッパーをこの時代に再現しようとしたもので、

それは「ビギン・ザ・ビギン」を始めとして「ジャスト・フレンズ」や「エンジェル・アイズ」など

過去にレコーディングした曲を再度録音している事でも分かる。


ペッパーとワトラスは何の違和感も無く上手く絡みあっており、

2人のアドリヴもお互い刺激し合い非常にキレのあるものに成っている。


陽光溢れるヨット・ハーバーのジャケットの様に、

明るく爽快な演奏が散りばめられた、素晴らしいアルバムに仕上がっている。



 Bill Watrous Quintet / Funk'n Fun

  ユピテル YJ25-7024 (廃盤)


Side A
1,Just Friends
2,Bigin The Biguine
3,When Your Lover Has Gone
4,For Art's Sake

Side B
1,Funny Blues
2,Angel Eyes
3,P. Town


Bill Watrous (tb)
Art Pepper (as)
Russ Freeman (p)
Bob Magnason (b)
Carl Burnett (ds)


1979年 3月26日、27日 Los Angeles 録音





Shelly Manne Trio / Gemini Threee

2009-11-10 03:15:53 | 日本発のウエスト・コースト・ジャズ

ここで紹介するのは1970年代後半にユピテル・レコードが石原康行氏をディレクターとして

日本で企画し、米西海岸で録音した作品の中の1枚である。

この後ユピテル・レコードはこれらの作品の延長線上に位置する

「アトラス」と云う完全にウエスト・コースト・ジャズ専門のレーベルを立ち上げる。

ここでリリースされた作品は内容、参加ミュージシャン共に素晴らしく、

日本発のウエスト・コースト・ジャズと言っても何ら差し支えない程充実したものであった。


このアトラス・レーベルの中心はアート・ペッパーで、

ペッパーとソニー・スティットの初共演アルバムや

ペッパーとリー・コニッツの初共演アルバムなど

ジャズ・ファンには垂涎の作品を多々世に送り出したが、

ユピテルの倒産と共に残念ながらその殆んどが廃盤となってしまった。

(但し、現在その内の数少ない何枚かはCD化され再発されている)


本アルバムは1979年にロスで録音されたシュリー・マンをリーダーとした

ピアノ・トリオで、ピアノはピート・ジョリーが担当。

馴染みのあるスタンダード・ナンバーばかり7曲を収録している。


ピート・ジョリーの粋でスマートなピアノと、シェリー・マンの名人芸とも云うべきドラム、

そして好くスウィングするチャック・バーグホーファーのベース。

3者が一体となったグルーヴ感が何とも心地よい見事な作品に仕上がっている。



 Shelly Manne Trio / Gemini Three

  ユピテル YJ25-7026 (廃盤)


Said A
1,Love For Sale
2,Willow Weep For Me
3,On Green Dolphin Street
4,What Is This Thing Called Love

Said B
1,Alone Together
2,Round About Midnight
3,All Blues


Shelly Manne (ds)
Pete Jolly (p)
Chack Berghofer (b)


1979年 3月29日、30日 Los Angeles 録音