ポン酒猫のジャズ屋A7

日々ジャズと酒に明け暮れるジャズ喫茶のマスターが書き綴る何の役にも立たない話

ラテン・デ・ニッポン~Japanese Latin Beat '60s To '90s~

2010-11-24 02:20:23 | 歌謡曲 / J-POP


珍盤の類に入るこの作品は「マツケン・サンバ」が流行った頃に

企画、製作されたコンピレーション・アルバム。


行きつけの中古盤店でエサ箱を漁っていた時に偶然流れてきた

「アントニオ古賀 / クスリ・ルンバ」(原曲はコーヒー・ルンバ)。

この曲は大学時代の深夜放送でよく聴きました。

懐かしさもあり、早速店長に尋ねアルバムを拝見。

収録曲の面白さと「ラテン・デ・ニッポン」と云う怪しげなタイトルにも惹かれ、

すぐさま購入しました(¥1,160)。


ラテンでありながら、その実態はラテンではない。

日本独自の色合いを強く押し出した摩訶不思議なサウンド、

これこそが日本のラテンです。


このCDには1960年代から80年代までの日本のラテン音楽

所謂「ラテン歌謡」と云われる作品を24曲も収録しています。


先ずジャズ・ファンにとって興味深いのは「ソバマンボ」と「1 2 3ドドンパ」

「ソバマンボ」の方はクラリネットのトニー・スコットと

原信夫とシャープス&フラッツとの共演作品。

途中のソロは勿論トニー・スコット。

「1 2 3ドドンパ」は米の男性4人組コーラス・グループの

フォー・ラッズによる作品、軽妙で洒落たハーモニーが聴けます。


サディスティック・ミカ・バンドの「マダマダ産婆」は

加藤和彦らしいユーモアのある作品。

クリエイションの「暗闇のレオ」はTV番組「ムー一族」の主題歌でした。

こちらの2曲はロック・ファン向けですね。


また、アイドル・ファンには田村英里子の「誘惑のチャチャ」も収録、

何とも気配り?のある、サービス精神満点の選曲です。


中でも面白いのは、デューク・エイセスの「マンボ鵜」。

マンボの掛け声「ウー!」を長良川の鵜になぞらえた

洒落の効いた唄は見事(作詞は永六輔さん)。

楽しさが一杯詰まったアルバムです。




ラテン・デ・ニッポン~Japanese Latin Beat '60s To '90s~

東芝 EMI TOCT-25696


1,ソバマンボ / トニー・スコット
2,パチャンガで踊ろう / 富永ユキ
3,パラキンのスクスク / ダニー飯田とパラダイス・キング
4,チュンガで踊ろう / 有明ユリ
5,1 2 3ドドンパ / フォー・ラッズ
6,ボッサ・ノバNo.8 / ダーク・ダックス
7,九ちゃんの炭坑節 / 坂本九
8,モンキー・ボン・ダンス / 城山吉之助
9,トンバで行こう / 城卓矢
10,クスリ・ルンバ / アントニオ古賀
11,マンボ鵜 / デューク・エイセス
12,今宵踊らん~comoesta's mammbo mix
13,神武夫人のマンボ / 由紀さおり
14,今宵踊らん~comoesta's cha cha cha mix
15,誘惑のチャチャ / 田村英里子
16,ガスパチョ・スープ / 北原理恵
17,酔いどれサンバ / 植田ひとみ
18,マダマダ産婆 / サディスティック・ミカ・バンド
19,暗闇のレオ / クリエイション
20,今宵踊らん~comoesta's samba mix
21,恋はサンバにのせて・・・ / 中原めいこ
22,メルヘン / 植田ひとみ
23,愛した人のサンバ / オパ
24,別れのサンバ / 黛ジュン



2005年 7月 発売

 

 


Andrews Sisters / Fresh And Fancy Free

2010-11-19 03:22:28 | JAZZ CHORUS


アンドリュース・シスターズはラヴァーン、マキシン、パティの

3姉妹から成る女性コーラス・グループ。


1937年の「Bei Mir Bist Du Schon=邦題:すてきな貴方」の

大ヒットによりスターの仲間入りをする。

数々のミリオン・セラーを出し、映画にも出演した後、

1953年に末妹のパティが独立。

残った2人は他のメンバーを入れて活動するも振るわず、

1950年代後半に再結成をする。


本アルバムはその再結成後の作品である。

ビリー・メイのオーケストラをバックに、

姉妹ならではの息の合った、粋でモダンで洒落たハーモニーを楽しめる。


尚、本作品と「Andrews Sisters / The Dancing 20s」を

カップリングしたCD(写真右:米EMI 7243-538416-2-1)が

米EMIより発売されていたが、現在は入手が難しいようだ。

 

 

「The Dancing 20s」はタイトル通り1920年代のナンバーを集めたもの、

楽曲の古さは若干気になるが、ここでもアンドリュース・シスターズの

粋なコーラスを聴く事が出来る。




Andrews Sisters / Fresh And Fancy Free

原盤 : Captol T-860

米 EMI 7243-538416-2-1 (2in1:Reissue)


1,The Song Is You
2,You Do Something To Me
3,Comes Love
4,Nevertheless
5,With Every Breath I Take
6,Of Thee I Sing
7,Hooray For Love
8,My Romance
9,Tea For Two
10,I Could Write A Book
11,Let There Be Love
12,Younger Than Springtime


Andrews Sisters
・La Verne (vo)
・Maxene (vo)
・Patty (vo)
Billy May (cond) and Orchestra


1957年 作品




避妊手術

2010-11-17 03:40:00 | 

 

オーナー「清正」、11月16日(火)に新潟市中央区に在る

行きつけの「稲G動物病院」にて避妊手術を受けました。


昨年亡くなった前オーナー「徹之進」に続き、

「清正」も遂にニュー・ハーフと相成りました。


今後は女猫には眼もくれず、一心不乱に新潟のジャズ・シーンの活性化のため、

粉骨砕身まい進してくれる事を期待しております。

 

 

 

 


Ethel Ennis / Change Of Scenery

2010-11-14 03:12:05 | JAZZ VOCAL :女性

 

黒人女性歌手エセル・エニスはジュビリー・レーベルに

デビュー作「Lullaby For Losers」を吹き込んだ後、

1957年にメジャー・レーベルのキャピトルと契約

1957~1958年にかけて2枚のアルバムを録音している。


これはキャピトルにおける第1作で、

ニール・ヘフティ編曲、指揮のオーケストラが伴奏を務めている。


アルバムはミディアムからスローなバラード・ナンバーを中心に構成されており、

エセルはデビュー盤のような瑞々しさは多少無くなってはいるものの、

端正で丁寧な歌唱はそのまま。

個人的にはデビュー作の「Lullaby For Losers」の方が好みだが、

エセルのファンならば聴いて損は無いアルバムではなかろうか。


尚、米EMIより、本作とキャピトルにおける第2作「Have You Forgotten?」を

カップリングしたCD(写真下:米EMI 7243-4-98886-2-3)が発売されていたが、

現在は入手がかなり難しいようである。

 

 

 

Ethel Ennis / Change Of Scenery

原盤 : Capitol T-941

東芝EMI TOJJ-6012 (廃盤)


■Side A
1,My Foolish Heart
2,I Still Get A Thrill
3,I Remember (The Corn Fields Of Home)
4,The Song Is Ended
5,I Cried For You

■Side B
1,A Change Of Scenery
2,Everytime We Say Goodbye
3,Happiness Is A Thing Called Joe
4,Taking A Chance On Love
5,Thrill Me


Ethel Ennis (vo)
Neal Hefti (arr,cond) and Orchestra


1957年 録音

■関連アルバム■

Ethel Ennis / Sings Lullabys For Losers


 

 


「速暖マット」で寛いでます

2010-11-05 00:53:15 | 
寒くなってきたので、オーナー「清正」のため暖房用器具を買ってきました。

その名も「速暖マット」(写真下)。





電気を使った暖房器具は、どうしてもコードを齧ると云う心配が拭い去れません。

この「速暖マット」はその心配が有りません。

何せ電気等を全く使いません。

自らの体温でマットが保温され、それで自分も暖ったまる優れモノなのです。


オーナー「清正」も結構気に入ったようです。






Jerri Winters / Winters Again

2010-11-03 02:26:42 | JAZZ VOCAL :女性
ジェリ・ウインターズはケントン楽団出身の女性シンガー。

本アルバムはソロになってベツレヘム・レーベルに「Somebody Loves Me」を

録音した後、何年かのブランクを経て

1962年にチャーリー・パーカー・レコードに吹き込んだもの。


マンデル・ロウ率いるオーケストラをバックに、ジュリ・ウインタースは

一語一語をはっきりと且つ噛み締めるようにしっとりと歌っている。


また、このアルバムはA面がストリングス入りで、

B面はストリングス抜きのオーケストラという面白い創りになっている。




Jerri Winters / Winters Again

原盤 : Charlie Parker Records PLP-808-S

センチュリー・レコード CEJC-00153 (廃盤)


■Side A
1,The Lost And The Lonely
2,I'm Afraid To Love You
3,Elmer's Tune
4,This Is Our Song Of Love
5,Gal In Chicago
6,It's A Wonderful World

■Side B
1,I'm Gonna Laugh You Out Of My Life
2,Through Again
3,In The Wee Small Hours (Of The Morning)
4,Did I Remember


Jerri Winters (vo)
Mundell Low (arr,direct)
George Duvivier (b)
Ed Shaughnessy (ds)
Eddie Costa (p,vib).....Side A
Romeo Penque (woodwinds)
Gene Orloff (vn)


Side A.....1962年 4月2日 New York 録音
Side B.....1962年 2月14日 New York 録音





Marvin Gaye / A Tribute To The Great Nat King Cole

2010-11-02 01:29:24 | JAZZ VOCAL :男性
モータウン・レコードで数々のヒットを飛ばし、「モータウンの貴公子」

と呼ばれたマーヴィン・ゲイがナット・キング・コールのナンバーを歌った作品。


ジャズ・シンガーに憧れ、フランク・シナトラやナット・キング・コールを

アイドルとして崇めていたマーヴィンは、ジャズやスタンダードを歌った

アルバムをモータウンに4枚残している。

その中でも彼自身が崇拝しているナット・キング・コールに捧げた

このアルバムがジャケット・デザイン及び内容でも抜けているように思う。


1965年の11月1日にリリースされたこのアルバムだが、

同年の2月15日にナット・キング・コールはガンのため

47歳の若さで亡くなっている。

正にタイトル通りマーヴィンがナット・キング・コールに

捧げた追悼アルバムと言える。

その為か、ここでのマーヴィンは自分の個性を殆んど出すことなく、

ナット・キング・コールの唱法を忠実になぞっている。


収録曲全てがナット・キング・コールのヒット・ナンバー、

お馴染の曲が並んでいる。



Marvin Gaye / A Tribute To The Great Nat King Cole

原盤 : Tamla Motown T-261

ユニバーサル・ミュージック UICI-94028 (Reissue)


1,Nature Boy
2,Ramblin' Rose
3,Too Young
4,Pretend
5,Straighten Up And Fly Right
6,Mona Lisa
7,Unforgetable
8,To The End Of The Earth
9,Sweet Lorrain
10,Its Only A Paper Moon
11,Send For Me
12,Calypso Blues


Marvin Gaye (vo)
and Orchestra


1965年 録音