学生時代、このコミカルなジャケットに惹かれ購入し、
そのままハマってしまった、ダン・ヒックス。
彼らの音楽は、ラヴィン・スプーンフル同様、フォーク、ブルース、
カントリー、ジャズなどが混在したごった煮的サウンドである。
ただ、ラヴィン・スプーンフルがフォーク、ブルースの方に
軸足を置きつつも、ポップなヒット曲路線に歩を進めて行ったのに対し、
ダン・ヒックスはどちらかと云えば、ジャズ、カントリー、の方に軸足を置きながらも、
ヒット曲とは無縁の独自のオリジナルな音楽を追求していったように思える。
これは、彼らの4枚目のアルバム。アルバム・タイトルはモンキーズのヒット曲
「Last Train To Clarksville」=邦題「恋の終列車」に引っ掛けたもの。
前3作に比べ、グループの成熟度は明らかに上がっている。
11曲目の「Sweetheart」を除き、他は全て彼らのオリジナル。
とぼけた感じだが温か味のあるダン・ヒックスの声と、
チャーミングな2人の女性ヴォーカル。
そして、ヴァイオリン、マンドリン、ドブロといった
楽器を駆使したサウンドは、何処かノスタルジックで、
且つ無国籍な音楽世界を創り上げており、正にユニークそのものだ。
Dan Hicks and The Hot Licks / Last Train To Hicksville...the home of happy feet
Blue Thumb BST-51
MCA MCAD-31188 (Reissue)
1,Cowboy's Dream No.19
2,Lonely Madman
3,My Old Timey Baby
4,Vivando
5,Success
6,Cheaters Don't Win
7,Payday Blues
8,I Asked My Doctor
9,Sure Beats Me
10,The Euphonius Whale
11,Sweetheart
12,'Long Come A Viper
13,It's Not My Time To Go
Dan Hicks (vo,rhythm-g)
Maryann Price (vo)
Naomi Eisenberg (vo,violin)
John Girton (lead-g,dobro)
Jaime Leopold (string bass)
Sid Page (lead violin,mandolin)
Bob Scott (ds)
1973年録音