このアルバムは昔、1970年代に一度日本盤LPで発売された事がある。
故中村とうよう氏の監修による「Olha Brasil=オーリャ・ブラジル」
シリーズの中の1枚で、トリオ・レコードからリリースされた。
日本タイトルは「エルザ・ソアーレス/モロの女王」(トリオ AW-2024 \2,300)
オリジナルはブラジルのタペカール・レーベルで、
このレーベルにはベッチ・カルヴァーリョも何枚か吹き込んでいる。
そしてこのベッチのタペカールにおけるアルバムも当時トリオから発売されている。 (写真 下)
Beth Carvalho / Pandeiro E Vida
日本タイトル「ベッチ・カルヴァーリョ/タンバリンとギター」(トリオ AW-2021)
こちらも好きなアルバムだ。
但し現在は廃盤、是非とも再発をお願いしたい処です。
さて、このエルザのアルバムのタイトルの『モロ』であるが、
これはリオデジャネイロの山の斜面に建てられた
いわゆるスラム街の事である。
ややハスキーな声質だが、
ソウルフルで強烈にドライヴするエルザのヴォーカル。
1曲目のエスコーラ・ジ・サンバのポルテーラを歌った「Bom Dia Poltela」、
そしてサンバ・カンソン風の2曲目「Pranto Livre」など
ヴァラエテイに富んでおり、何よりメチャ・カッコ良いサンバが収録されている。
今でも時々引っ張り出しては聴いているアルバムだ。
サンバ・ファンならずとも、ロックやソウル(この言葉、今や死語ですね)のファン
にも絶対にウケル作品であ~る、と云い切ってしまいましょう。
尚、CD化された際に3曲のボーナス・トラックが加えられています。
Elza Soares / Elza Soares
原盤 : Brazil Tapecar LP-X-23
Reissue : Brazil Discobertas DB-051(CD)
1,Bom Dia, Poltela (こんにちはポルテーラ)
2,Pranto Livre (とどめなき涙)
3,Nao E Hora De Tristeza (悲しんでいる時ではない)
4,Meia Noite Ja E Dia (真夜中が昼になった)
5,Desabafo (心を開いて)
6,Partido Do Le-Le-Le (レ・レ・レ・はサンバの合言葉)
7,Deusa Do Rio Niger (ニジェール河の女神)
8,Quem Ha De Dizer (誰にもわかりはしない)
9,Louvet Maria (マリアを讃えて)
10,Xamego De Crioura (シャメゴを踊るクリオーラ)
11,Falso Papel (いつわりの役)
12,Girindonca (ジリゴンサ)
※括弧内は日本盤の解説書に書かれていた日本語タイトル?です。
Bonus Tracks
13,Salva A Mocidade
14,Festa Do Cirio De Nazare
15,O Mundo Fantastico Do Uirapuru
Elza Soares (vo)
and Others
1974年 作品