ジャズには不向きな楽器であるハープ。その為ジャズ・シーンにおいては
この楽器を演奏する者は非常に少ない。
ドロシー・アシュビーはその数少ないジャズ・ハープ奏者であり、
且つその第一人者である。
1957年に「The Jazz Harpist」(Regent MG-6039)(写真下)と云う作品でアルバム・デビュー。
このデビュー作で彼女は当時Savoyの看板プレイヤーであった
フルートのフランク・ウエスを相方として迎えているが、
この2人はその後本作品、そして以前に紹介した
「Dorothy Ashby & Frank Wess / In A Minor Groove」(New Jazz NJLP-8209)(写真下)
まで3作連続で共演している。
「Hip Harp」はプレステッジ・レーベルにおける彼女の最初のアルバムである。
上記の3作品を順番に並べると
1,「The Jazz Harpist」(Regent MG-6039)
このアルバムは昔日本のキングから発売されたことがあるが、残念ながら未聴である。
2,本作品「Hip Harp」(Prestige PRLP-7140)
3,「In A Minor Groove」(New Jazz NJLP-8209)
と云う事になる。
アシュビーのプレイはテクニックが有り、ブルース・フィーリングも豊か。
またこの楽器の持つ華麗で優雅な音色を非常に上手く生かしており、
フルートのフランク・ウエスとの絡みも絶妙である。
心地良い室内楽ジャズと言って良いアルバムである。
Dorothy Ashby with Frank Wess / Hip Harp
原盤 : Prestige PRLP-7140
Reissue : ビクターエンタテインメント VICP-60608 (廃盤)
1,Pawky
2,Moonlight In Vermont
3,Back Talk
4,Dancing In The Dark
5,Charmaine
6,Jollity
7,There's A Small Hotel
Dorothy Ashby (harp)
Frank Wess (fl)
Herman Wright (b)
Arthur Taylor (ds)
1958年 3月21日 New Jersey 録音