ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

その男、生々で、好きになれないンだけど!

2017年12月05日 | 社会/世相

 盛期ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)、画家としては寡作で、現存するのは僅か20点足らずだとされている。

 かつては英国王チャールズ1世(1600-1649/在位1625-1649)が所有し、その後長い間行方不明となっていた作品がNYで発見されたのが2011年のこと。

 その作品とは、巨匠が1500年頃に描いたとされる 「サルバトール・ムンディ(救世主)」(65.6×45.4cm)。

 青い服を着たキリストが、左手に水晶玉を持ち右手で天を指さす様子が描かれ、果たして本物か? と騒がれたことを憶えている。

 そして、過日(11/16)の朝日夕刊の第一面に “ 510億円  ダビンチ(ママ)のキリスト画落札  史上最高額 ” の見出しが踊っていて驚いた。

 米国発の記事は、その 「サルバトール・ムンディ」が、“ 15日、NYで競売にかけられ、約4億5031万ドル、約510億円で落札、絵画としては史上最高額の落札額となる ” と告げ、“ 落札者は明らかにしていない ” と続けていた。

 捻くれカトリックのペトロ、真贋を疑う訳じゃないが、写真を見て、「水晶玉なんて占い師じゃあるまいし」と、眉に唾をつける。

 また、ほぼ同じ頃、ドイツ・ルネサンスの奇才デューラ(1471-1528)が、自身をキリストに見立て描いたとされる 「<1500年の自画像>」(1500年/67×49cm/アルテ・ピナコテーク蔵 )と重ね、「ヴィンチさん、女性を描くのは上手いンだけど男性はどうもねえ」とも。

 それはとも角として、ヴィヴィッドな彼の 「<洗礼者聖ヨハネ>」(1513-1516年/69×57cm/ルーヴル美術館蔵)とイメージが被る本作、そのヨハネの「表情が好きなれないの」と言ったカタリナ、に感想を訊いてみたい気がしないでもない。
 それにしても、発見時は160億円程度の評価が三倍とはねえ、いやはや、狂っとる!
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1449

 


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3 コメント

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Unknown (viva)
2017-12-07 10:44:23
初めまして(*^-^*)

この絵、初めて見ました。
私も狂ってるって思いました(^-^;

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こんにちは (petro)
2017-12-07 13:03:00
VIVAさん
 コメントありがとうございました
 買ったのが個人か美術館か明らかにされていませんが、あるところにはあるんですねえ
 こんなに高く売れるんだったら、もっと描いときゃよかったと、寡作の巨匠、今頃、臍を噛んでるかも知れませんね
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追記 (petro)
2017-12-07 21:59:52
 今晩のNW9で、アブダビ・ルーヴルが収蔵すると報じていました
 オイルマネーじゃないと中々買えないでしょうねえ
 でも、この分だと一般公開されるンじゃないかと思いますが、アブダビとは少々癪に障りますね・・・
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