グランド・ギャラリーへと戻ると、ある作品の前で多くの鑑賞者が滞っていた。
彼らの足を止めさせたのは、盛期ルネッサンスの巨人レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519/イタリア)。
その彼の最晩年の作品とされる 「洗礼者聖ヨハネ」が今回の作品。
ダ・ヴィンチが手がけた絵画作品で、現存するのは僅か十五点程度とされているが、晩年に描いた幾つかの作品だけは生涯手元に置き、手を加えたとされている。
手元に残したのは、何れもここルーヴルが所蔵する 「モナ・リザ」と 「聖アンナと聖母子」、そして本作の三点。
その 「モナ・リザ」を思わせる洗礼者聖ヨハネの端正な顔立ちと微笑みは、ダ・ヴィンチが同性愛者だったという推測にもとづき、寵愛していた弟子をモデルにしたという説もあるようだ。
そのためか青年ヨハネの表情がヴィヴィッド、生々しく、カタリナ は珍しくこのダ・ヴィンチに限って「好きになれない」と言うが、直感的に同質のイメージがあって頷かされる。
ただ、本作をはじめ、処女作ともされる 「<受胎告知>」(ウフィッツイ蔵)の大天使ガブリエル、「<最後の晩餐>」(ミラノ/グラツィエ教会)の聖トマス、「<岩窟の聖母>」(ルーヴル蔵)の大天使ウリエルなど、彼の作品に多く見られる “ 手の表情 ”、就中(なかんずく)人差し指の仕草は、それぞれの作品に何らかの示唆を与えている。
ここでは “ 天からの救世主キリストの到来を予告し、道を平らかにするよう悔悛を説くため ” と解釈されているとか。
そう教えられれば、例によって頼りなくも 「そんなもんかなあ?」と思わないでもない。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1082
※ 「駆け足ルーヴル(19) ‐ ルーヴル余話」へは、<コチラ>からも入れます。
美術館で(モネの睡蓮の黄緑色の絵のような?前で)カタリナとばったり会い立ち話も疲れるからとカタリナの歩く方向に歩きだしましたがどうやらカタリナの家に案内されるようなので それなら ちょっと待って何かお菓子でも・・・と立ち止まると いいよここにあるからと手に持つ包をみせてにっこり、その笑顔で夢が醒めてしましました。
まだカタリナの側には行けないみたいです。
今年もブログ楽しみにしていますので宜しくお願い致します。
お花の写真も素敵で楽しみです。