ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

フェルメール 「牛乳を注ぐ女」

2018年01月16日 |  ∟ベネルクスの美術館

 ※ オランダ ‐ アムステルダム/ライクスミュージアム編(2)‐ ベネルクス美術館絵画名作選(10)

 改装中のライクスミュージアム、数少ないマスターピースのトップバッターは、ヨハネス・フェルメール(1632-1675)の「牛乳を注ぐ女」(1658年/45.5×41cm)。

 かつてカタリナ が小編に上げているので、まま再投稿する。
 その絵は、彼に多く見られる、優雅な室内で裕福そうな衣装を身にまとった女性を描いたものとは趣を異にし、当時の素朴な女性を鮮やかに描いたのが特徴とされる。

 バターかチーズを作ろうとするのだろう、一滴もこぼすまいと静かに土鍋に牛乳を注ぐ女性。
 彼女の日常風景が、静かな佇まいのなかで見事にキャンパスに切り取られている。

 とりわけ、女性が被る白い頭巾、黄色の上着、赤いスカートと腰に巻きつけた青いエプロンが、窓から差し込む柔らかい光りを受けて鮮やかに対比されている。

 この絵には何一つとして無駄なものが描かれていないとされ、壁に吊るされた籠、打たれた釘などにさえ、この家庭の暮らし向きなどが示唆されているのだとか。

 生まれ育った町デルフトの陶磁器の色、デルフト・ブルーの影響を大きく受けたとされる彼。
 フェルメールが用いたウルトラ・マリン・ブルーは、当時、かなり高価だったというラピス・ラズリの原石を材料にしているのだそうだ。

 なるほど「<真珠の耳飾りをした少女>」も「牛乳を注ぐ女性」も、黄と青の一際目立つ色を対比させることによって華やかさをもたらしている、そんな風に思うのだが。
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1488

 ※ 小編は、2010-03 に投稿した記事をリライト、再投稿したものです。


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