ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

レンブラント(3)「聖ペトロの否認」

2018年02月12日 |  ∟ベネルクスの美術館

 ※ オランダ ‐ アムステルダム/ライクスミュージアム編(7)‐ ベネルクス美術館絵画名作選(15)

 オランダ絵画黄金期を築いたレンブラント・ファン・レイン(1606-1669)、1650年以降、すべてを失って行くなかにあっても、旺盛な制作活動を続けている。

 取り分け聖書に題材を得て、「<ヨセフの息子を祝福するヤコブ>」1656年/カッセル美術館蔵)、先の「<ユダヤの花嫁>」(1667年)、「<放蕩息子の帰還>」(1668年/エルミタージュ美術館蔵)などの秀作を遺している。

 で、今回は「聖ペテロの否認」(1660年/154×169cm)、好きな作品のひとつだ。

 主題は、主イエスが裁かれた大祭司の屋敷の中庭で、巻き添えになるのを恐れたペトロ、主の言葉どおり鶏が鳴く前に三度 “ その人のことは何も知らない ”(マタイ福音書第26章74節)と嘘をつく場面。

 ところで、新約聖書の四福音書の全てが、十二使徒の頭目ペトロの恥ずかしい行為を詳らかにしたのはどうしてだろう?

 一番弟子という驕り、主の教えに背いてしまった後悔、そして赦された喜び、それらは多くの信徒がいやでも通る道、聖人にして然り、いわんや凡人の・・・と、今更ながらに思う。

 キリスト者からは両雄ともライバルとも称される<聖ペトロと聖パウロ>。
 才人パウロに比べて極めて人間臭く、何時も小さな布を懐に入れ溢れる涙を拭っていたという泣き虫のペトロ、そんな彼の名を霊名に頂く信徒も多い。
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1505

 ※ 小編は、2016-07 に投稿した記事をリライト、再投稿したものです。


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