今、MotoGPのストーブリーグ最大の注目は、アンドレア・ドヴィツィオーゾの去就だ。
ドヴィツィオーゾは、LCRホンダへ移籍する事が有力視されていたが、最近になってテック3ヤマハへの移籍が有力視され始めた。
ホンダでキャリアを重ねてきたドヴィツィオーゾだが、これまでライバルだったヤマハに移るかどうか、今週末までに結論が出されるだろう。
これまで、彼のGPでのキャリアはすべてホンダとともにあり、125ではチャンピオンも獲得している。そんな彼ゆえに、ホンダを離れる事は大きな決断を要する。
彼はこう述べている。「今現在、過去9年間を顧みてもベストなフィーリングを持っており、戦っている最中でもあるので、判断が大変難しい。移籍先の決定は、様々な状況にもよるし、難しい決断だが、この瞬間はまだ何もはっきりしていない。」
また彼は、エルベ・ポンシャラルからテック3チームへの移籍を打診され、魅力を感じている事を認めている。
ドヴィチオーゾは、1000ccのチャンピオンシップで好成績を収めることによって、2013年にヤマハ・ファクトリーチームへの道を確保する手段として、テック3とは1年契約を結ぶ可能性がある。
「確かにその点について考えています。来年、ヤマハで速さを証明できれば、ファクトリーチームへ移るチャンスが出てくるでしょう。これは全てのライダーの目標でもあります。」と、彼は述べている。
全くの新設計となる来季のマシンは、ファクトリーとサテライトの差が小さい所からスタートできる。
ヤマハの出来次第では、サテライトチームであっても、チャンピオン争いも夢ではない。
いずれにせよ、近いうちに結論が出されそうなので、判断を待とう。
そして、このドヴィツィオーゾのテック3への移籍が、我らの青山博一にもリンクしそうな気配が出てきた。
これまで、青山の去就として、二つの可能性が指摘されていた。
ひとつは、現チームのグレシーニに残り、CRTマシンで参戦する事。
もうひとつは、スーパーバイクのテンケイトチームに移籍し、CBRで参戦する事。
青山本人は、戦闘力で劣るCRTマシンに乗りMotoGPに留まるか、勝てる体制が期待できるスーパーバイクに移るか、非常に悩んでいると聞く。
もし、スーパーバイクに移った場合は、MotoGPへの復帰はかなり難しくなるだろう。
そして今回、もしドヴィツィオーゾがテック3に移籍したならば、LCRに青山が移籍できる可能性がでてきた。
青山は、MotoGPに留まるべきだし、CRTマシンでなく、MotoGPマシンに乗って欲しいので、LCRへの移籍はぜひ実現してほしい。