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MotoGP : 第2戦 スペイン プレビュー

2010-04-29 12:00:05 | MotoGP 2010




MotoGP 第2戦 スペインGP



■開催日:2010年4月30日(金)1日目フリー走行、5月1日(土)予選、2日(日)決勝
■開催地:スペイン/ヘレスサーキット



CIRCUIT DATA



■開設:1985年

■コース長:4,423km

■サーキットレコードラップ:1分39秒818(2009年:V・ロッシ)

■サーキットベストラップ:1分38秒189(2008年:J・ロレンソ)

■2009年の優勝者:

[MotoGP]
1.ヴァレンティーノ・ロッシ  (ヤマハ)  45'18.557
2.ダニ・ペドロサ   (ホンダ)  +2.700
3.ケーシー・ストーナー   (ドカティ)  +10.507
[250cc]
1.青山 博一 (ホンダ) 45'08.805
2.アルバロ・バウティスタ (アプリリア) +0.132
3.マルコ・シモンチェリ (ジレラ) +2.706
[125cc]
1.ブラッドリー・スミス (アプリリア) +41'49.556
2.セルジオ・ガデア (アプリリア) +13.524
3.マルク・マルケス (KTM) +13.553







■特徴


ヘレスサーキットは、一周4.4kmで、左5、右8箇所のコーナーから構成される中速サーキット。

このヘレスで開催されるスペインGPは1987年から続いており、スペインの中で最も歴史を重ねてきたレースである。
熱狂的な観客が多数押し掛け、その数は12万人を超える。
観客の盛り上がりでいえば、グランプリ一番の盛り上がりとなることは必至。
今年も絨毯爆撃のような爆竹の嵐が見られる事でしょう。








■パッシングポイント



バックストレートエンド

1コーナーの進入

最終コーナーの進入







■タイヤ


今回のコンパウンドは、新開発のコンパウンドで、昨年より温度レンジを広くしたものとなる。
ソフトは、カタールと同じであるが、ミディアムは今年初投入のコンパウンドだ。


スペインGP 投入スペック

フロント : ミディアム   ハード
リア : ソフト   ミディアム

ウェット :   ソフト



このコースで要求されるタイヤ性能は、フロント/リアのグリップ力(特にコーナリングスピードを上げる為のエッジグリップ)、リアのトラクションと、それらグリップの持続耐久性、そしてハンドリング、ギャップ吸収性など。路面グリップは良い。天気が良ければ、レースではフロント、リア共にハード側を選ぶライダーが多くなると思われる。









スペイン・アンダルシア地方の紹介






ヘレスサーキットはアンダルシア自治州の中のカディス県にある。
ここにはアンダルシア州全体の情報をお伝えします。

アンダルシア地方は、イベリア半島の南、ヨーロッパ大陸の最南端に位置し、ポルトガルにも面している。
州は8つの県で構成され、面積はスペイン国土の17.3%。ベルギー、オランダ、デンマークなどの国々を上回る。
そして、面積の半分近くは山地から形成され、標高3,400m以上のシエラネバダ山脈がある。

人口はスペイン全体の17.3%を占め、スペインで最も多い人口を抱える州である。
州都はセビリア。
カディス県の県都はカディス。
ヘレスは、カディスから約37km北東の内陸に位置する。
ヘレスと愛知県清須市は姉妹都市。

ヘレスに日本から直接向かう場合は、ヨーロッパ内のハブ空港でトランスファーして、マドリッド経由で行くのが一般的。



気候

アンダルシアはヨーロッパの中でも最も温暖な地方の一つで、地中海気候の特徴を持つ。


観光と世界遺産





文化遺産:
グラナダのアルハンブラ宮殿
セビリア大聖堂、アルカサル、インディアス古文書館
コルドバ歴史地区(メスキータやメディナ・アサーラ)
ウベダとバエサのルネサンス建築物群


自然遺産:
ドニャーナ国立公園

文化

フラメンコと闘牛の発祥の地。
シェリー酒の産地。



YouTube - CADIZ, COSTA DE LA LUZ



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■天気

    






■タイムスケジュール(日本時間)


2010. 4.30

125cc FP1 19:40 - 20:40
MotoGP FP1 20:55 - 21:55
Moto2 FP1 22:10 - 23:10



2010. 5.1

125cc FP2 16:00 - 16:40
MotoGP FP2 16:55 - 17:55
Moto2 FP2 18:10 - 19:10

125cc QP 20:00 - 20:40
MotoGP QP 20:55 - 21:55
Moto2 QP 22:10 - 22:55


2010. 5.2


125cc WUP 15:40 - 16:00
Moto2 WUP 16:10 - 16:30
MotoGP WUP 16:40 - 17:00

125cc RAC 18:00
Moto2 RAC 19:15
MotoGP RAC 21:00



Your Time Zone: GMT +9 hours






■TVオンエア情報

G+SPORTS

予選

5月2日(日) 13:00~16:00(VTR)

決勝

5月2日(日) 17:45~22:30(生放送)

5月6日(木) 23:00~27:15(VTR)
5月7日(金) 17:00~21:15(再放送)
5月14日(金) 24:45~29:00(再放送)
5月19日(水) 17:00~21:15(再放送)

※放送日時、内容は変更になる場合があります。最新の情報は、各放送局にお問い合わせください







REPORT


 日本グランプリが延期となり、第2戦がスペインにスライドした。
 アイスランドの火山が噴火し、ヨーロッパのほとんどの空港が閉鎖された影響で日本開催は10月3日に延期されたのだが、レース開催の僅か4日前に延期が発表される事態は前代未聞の事であった。グランプリチームの機材はカタールから直送されている為、モテギに届いていたし、サーキット側も準備がすっかり整っていた。


 さて、仕切り直しとなったスペイングランプリは、熱狂的なファンで埋め尽くされるヘレス・サーキットで開催される。

 このヘレスサーキットは、昨年まではシーズンオフのテストで必ず使用されているコースのひとつであったが、今年はオフィシャルテストに使われることは無かった。ドカティだけは、テストライダーを用いてプライベートテストを3回おこなってデータを収集しているが、他は最新のデータが無い状態でのレースウィーク突入となる。

 ライダー達も突然時間が空いたことで喜んでいるライダーと、早くレースがしたくてヤキモキしたライダーがいたようだ。

 レース延期の恩恵を最も受けたライダーは、ロッシであろう。カタールで優勝してたロッシは、その後のモトクロスのトレーニング中に痛めた肩が、グランプリ延期により回復させる猶予が得られた。まだ少し痛みが残るようで、ロッシ本人は走ってみないと分からないと言っているが、心理戦に長けたロッシの事、ひょっとしたら既に完治している可能性もある。いずれにせよ、日本GP延期はロッシに恵みの休暇となっただろう。過去にヘレスで7回もの優勝実績を誇るだけに最も優勝に近いライダーとなるのは間違いない。

 恵みの休暇と言えば、ロレンゾもその恩恵にあずかった一人。カタールではレース中も痛みが出て我慢の走りとなっていたが、既に良くなった様子。
彼は万全の態勢で地元(厳密に言うとマヨルカ出身だが)のレースに臨む。

 カタールではゼロポイントに終わったストーナーは、苦手とするヘレスで日曜までにセットアップを仕上げ勝ちを狙う意気込み。

 ペドロサはもてぎで新しいシャーシを試す予定だったのだが、ヘレスに持ち越しとなり、あわただしいレースウィークとなりそうだ。オーリンズに合わせたセットアップが進めば、得意なサーキットだけに優勝に絡んでくるかもしれない。

 そして、我々の最大の注目は、なんといっても青山博一。青山は、昨年のモテギでバウティスタにやられた借りを、ヘレスできっちり返し優勝している。まだまだMotoGPマシンに慣れるのに時間が必要だろうし、ホンダの現状では完ぺきなセットアップが難しいかもしれない。しかし、得意なヘレスで良いペースを掴んで、早くトップで走る姿を見てみたい。

 Moto2の方は、まだカオスの中でのレースであり、ヨーロッパラウンドが始まってもしばらくは波乱が続くだろう。カタールで後方に沈んだチームも、方向性を掴みジャンプアップをうかがっている。モリワキのシャーシが今のところ一歩進んでいる事は明らかで、シューターが抜きんでている訳ではない。

 今回はエリアスも最後まで競争力を発揮するだろうし、ファステストを出したルティ(モリワキ)も来るだろう。
 TSRシャーシのパッシーニも強いだろう。

 これからが本格的な争いの始まりだ。

 富沢はカタールがまぐれで無かった事を証明しなければならない。
 高橋も完走すれば表彰台は狙えるポテンシャルを持っている。
 とにかく完走してチームの信頼を得なければならない。

 黎明期の混乱の中では、いち早くペースを掴んだものが勝つ。
 日本人の活躍が楽しみだ。


スペインと日本の時差は、マイナス7時間。
決勝レースは、現地時間の14時、日本時間の21時にスタートする








COMMENT


YAMAHA


V・ロッシ

「ヤマハの本拠地、日本へ行けなかったのは、もちろん残念だったんだけど、これが10月に延期されたことで予定外の時間がもらえたことは、僕にとってはすごくラッキーだったよ。モトクロスの練習中に転倒して、そんなにひどかったわけじゃないけど肩を傷めてしまったから時間が必要だったんだ。今週末、どんな状態になっているかはまだわからないけれど、たぶん、あまり大きな影響はないだろうと期待している。カタールの優勝はうれしかったけれど、あのなかでもライバルたちに劣っている部分がいくつかあったので、これから解決していかなければならない。ヘレスは雰囲気が最高で、ファンのみんなも素晴らしいから大好きなんだ。去年は優勝していいレースを見せることができたので、今年もそうなるように頑張るよ!」


D・ブリビオ 監督

「予定よりも長い休みが終わって、直接ヘレスへ行くことになった。残念なことに、バレンティーノはモトクロスでトレーニング中に怪我をしてしまったためベストの状態ではない。我々としては、ライディングにどの程度の影響があるかを注意深く見ていかなければならないが、それほどひどい状態ではないだろうと期待している。ヘレスはヤマハのマシンともバレンティーノとも相性が良く、何度も好成績を残してきた。今年はライバルも手強いので、前回のカタールと同様に見応えあるバトルになるだろう。また、ヨーロッパ・ラウンドも昨シーズン以来久しぶりなので、ヨーロッパのファンのみなさんに再会するのも楽しみだ」

J・ロレンソ

「日本GPの延期は残念。だって僕は日本という国が大好きだし、去年はあそこで優勝できたから、今回もすごく楽しみにしていたんだ。でも僕らにはどうすることもできないし、いずれにしても10月には行けるんだからそれまで待つことにするよ。というわけで次はヘレス。ここは本当に素晴らしいコースで、レースをしながら観客たちの声援がしっかり聞こえるんだ。とくにニエト・コ?ナーやペルギル・コーナーでは応援してくれる彼らを感じることもできる。こんなところは世界中でも他にはない。去年は残念ながら、ストーナーをパスして表彰台をゲットしようとしたところで転倒してしまった。それまでの練習や予選は絶好調でポールポジションも獲得したんだけれどね…。だから今回こそは完走して、ひとつでも前へ行けるように全力を尽くすよ」


W・ツェーレンベルグ 監督

「日本GPの延期は残念だった。しかしこの判断は正しかったと思っている。もしも半分のチームだけが日本にたどり着けたりなどしていたら大変なことになってしまうからね。ホルヘも日本GPをとても楽しみにしていたが、次のチャンスがあるし、彼の怪我の回復のためにも良いことだったのだ。カタールでは意志の強さを見せ、我々が思っていたよりもずっと早く上位グループに戻ってきてくれた。今回は彼にとってのホームレースでもあるので、より一層楽しみだ」




HONDA


ダニ・ペドロサ

「ヘレスのスペインGPは自分にとってはいつも特別なレースだ。今年も開幕を楽しみにしている。開幕戦カタールGPは、みんなが喜んでくれるようなレースができなかった。日本GPが開催されるもてぎも好きなサーキットなので楽しみにしていた。しかし、アイスランドの火山噴火で延期になり、もてぎでいい状態に仕上げヘレスに来るという目標も果たせなかった。しかし、ヘレスは雰囲気も観客も最高なので、いいレースになることを期待している。初日から気持ちよく乗れることを願っている。カタールGPを見てもわかるようにライバルたちはとても手強い。彼らと戦うために全力を尽くさなければならない。ヘレスは走り慣れているサーキット。バイクのセッティングもそれほど神経質ではないと思う。とにかく、開幕が楽しみだ」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「日本GPに向けてモチベーションを高めていたが延期になってしまった。しかし、そのままの気持ちをキープして、スペインGPに挑みたい。ヘレスは、これまでいいリザルトを残していない。正直、得意なコースではないが、ヘレスは大勢のファンが集まってくれるし、サーキットのムードもいい。ロケーションも最高だ。開幕戦カタールでいいレースができているし、その勢いをヘレスでも発揮したい。そして、今大会の走りを、これから続くヨーロッパラウンドに生かしたい。今回は月曜日にテストがあって、このテストもとても重要になる。レース、そして、これからのレースにつながるテストに全力を尽くしたい」

マルコ・メランドリ

「開幕戦カタールGPは、本当に残念な結果に終わった。日本GPが延期になったことは、スペインGPに向けて準備をする時間がより取れたということで、我々にはよかったような気がする。この2週間、チームはHondaとともに全力を尽くしてくれた。今回はいくつか新しいことにトライできるはずだ。カタールではフロントのフィーリングに苦しんだ。ブレーキングと初期の旋回がうまくいかなかった。ヘレスは、よりフロントのフィーリングが大事になるので、今抱えている課題を解消するために大事なレースになる。2005年には、ここで表彰台に立っている。昨年もヘレスではいいレースができた。得意のサーキットで、いい方向に向かうことを願っている」

マルコ・シモンチェリ

「もてぎの日本GPが中止になったことはとても残念だったが、スペインGPに向けていろいろ準備することができたのはよかった。このインターバルを利用して、3日間、日本に滞在した。風洞でいろいろ学ぶことができた。ストレートのスピードを上げるためにどうすればいいかも学ぶことができた。Hondaのスタッフと話し合う機会が得られたこともよかった。開幕戦カタールGPは自分の力もRC212Vのパフォーマンスも発揮できなかった。ヘレスは、グランプリで初めて優勝したサーキット。大好きなサーキットで、それは今も変わらない。いいレースができることを期待してヘレスに向かいたい」



ランディ・デ・ピュニエ

「日本GPの延期が決まったときから、今週のヘレスに向けて、100%の状態で挑めるようにトレーニングに集中してきた。開幕戦カタールGPは6位になれたし、今大会もトップ10を目標に戦いたい。昨年のスペインGPはシーズンのベストレースのひとつで、4位でフィニッシュできた。今年も、同様のレースにしたい。ウインターテストでセットアップしてきたRC212Vは、開幕戦カタールでは、とてもよかったと思う。ヘレスでもそれは変わらないと思う。カタールと同じでセッティングで初日に挑みたい」


青山博一

「ホームGPである日本GPが延期になったことは本当に残念だった。しかし、スケジュールが空いたことで、日本に滞在して家族と一緒に過ごす時間が取れたことはよかったと思う。自分にとって今大会は、MotoGPクラスで2回目のレースになる。開幕戦カタールでは、初めて実戦を経験して学ぶことがたくさんあったし、今回はそれを生かしたい。250cc時代、ヘレスは得意なサーキットだったし、昨年は優勝することができた。こういうコースで走れることは、マシンの状態を確認するうえでもとても有意義だし、楽しみにしている。カタールGPはとりあえずの目標だったトップ10フィニッシュを達成した。今回はシングルフィニッシュを目指したい」








Moto2



富沢祥也

「日本GPがキャンセルされたのは残念だったが、10月に延期になったことで、ある意味、プレッシャーから解放された部分はある。開幕戦で優勝してホームの日本GPを迎えるということで自分も気合が入っていたし、周囲の期待も大きかった。しかし、延期になって、より自信を持ってホームGPに挑めると思っているので、この変更は、僕にはプラスになったかもしれない。ヘレスは昨年、いろいろ学べたサーキット。スペインGP以降のヨーロッパラウンドに向けて自信が得られた重要なレースだった。今年もヘレスではテストしているし、そのときのデータもあるので、初日からいい走りをしたい」




アレックス・デボン

「自分にとってヘレスはホームGPなので、とても気合が入っている。それ以上に、ヘレスは走り慣れているし得意なサーキットなので、スタートしたばかりの Moto2マシンを仕上げるのに最高のチャンスだと思っている。マシンのセットアップが順調に進むことを願っているし、それがうまくいけば、きっといいレースにすることができる。Moto2は、同じエンジンなので、とてもエキサイティングだし、とても面白い。このクラスでアドバンテージを得るためには、タイヤをいかにセーブするかにかかっている」


高橋裕紀

「カタールGPは、本当に残念な結果だった。トップグループで走ることができたし、転ばなければ、勝てたかもしれないレースだった。開幕前は、Moto2クラスが、どんな戦いになるのか想像もつかなかった。しかし、開幕戦を終えて、優勝争いに絡んできそうな選手たちの顔ぶれもわかってきたし、あらためて今年はチャンピオン争いをしなくてはいけないと気合が入った。何度も言ってきているけれど、初代Moto2チャンピオンを目指してがんばりたい。ヘレスは好きなサーキット。転倒に終わったカタールGPの雪辱を果たしたい」




SUZUKI


ロリス・カピロッシ



アルバロ・バウティスタ










DUCATI


ケーシー・ストーナー

「このトラックは、僕たちにとって有利ではなかったけど、昨年は前進し、表彰台に登った。
とにかく、過去は過去。金曜から、グッドなセッティングを見つけることを目的に、いつものようにゼロから始める。
このトラックは、グッドな操縦性とバランスが要求される。
GP10の開発の方向性により、日曜に戦闘力をもたらせてくれるだろう。」


ニッキー・ヘイデン

「僕たちの目標は、開幕戦のレベルを維持すること。そこから成長することだ。
僕を全面的にバックアップするチームとバイクがある。
トラックに戻ることが待ち切れない。」