フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

6月の記事

2005-06-30 23:58:13 | Weblog
2005-06-30 FNAC MONTPARNASSE - L'HOMME QUI MARCHE
2005-06-29 旧友からの電話 RAPPEL DE MON VIEIL AMI
2005-06-28 パリの南へ - 予期せぬ出会い RENCONTRE IMPREVUE
2005-06-27 ルクセンブルグ美術館 - MATISSE: UNE SECONDE VIE
2005-06-26 中世美術館から MUSEE CLUNY
2005-06-25 エリク・サティー ERIK SATIE
2005-06-24 週の終わりに A LA FIN DE LA SEMAINE - ANDRE DAMON
2005-06-23 仕事の発表 - 言葉のニュアンス SEMINAIRE - NUANCES DES MOTS
2005-06-22 小さな出会い - ブノワ・デュトゥールトゥル BENOIT DUTEURTRE
2005-06-22 FETE DE LA MUSIQUE
2005-06-21 ザッキン美術館 MUSEE ZADKINE
2005-06-20 ブルーデル美術館 MUSEE BOURDELLE
2005-06-20 サルトル展
2005-06-19 国境なき記者団のための写真展
2005-06-18 Jazz の30年 JAZZ 1976-2005
2005-06-17 ある古本屋にて
2005-06-16 朝のひと時 AU CAFE DU MATIN
2005-06-15 仕事に意味を DONNEZ UN SENS AU TRAVAIL
2005-06-14 パリでの日常
2005-06-13 写真・映像に見るチャップリン展
2005-06-12 17-18世紀のフランス絵画展
2005-06-11 成田出発まで
2005-06-10 ジェルファニョン再考
2005-06-09 ヨーロッパ・モード
2005-06-08 アレクサンドル・デュマ - ゴーストライター
2005-06-07 古代の記憶 - リュシアン・ジェルファニョン (II)
2005-06-06 古代の記憶 - リュシアン・ジェルファニョン (I)
2005-06-05 熊谷守一
2005-06-04 先送り - Esprit critique
2005-06-03 「サルトル」
2005-06-02 サルトル生誕100年
2005-06-01 角田光代

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FNAC MONTPARNASSE - L'HOMME QUI MARCHE

2005-06-30 20:00:19 | パリ・イギリス滞在

街を歩いていると、むずがる子供に Tu arrête ! Ça suffit ! (止めなさい) と大きな声、坂道を子供がローラーブレードで降りていくのを見て Doucement ! Doucement ! (ゆっくり、ゆっくり)、赤ん坊にお菓子を差し出しながら Tiens ! と言い、受け取ったら Merci ! とはっきりした口調で話しかけている母親などを見かける。またこのあたりの小学生が先生と一緒に歩いている姿をよく見かけるが、子供が騒いでいると Calmez-vous ! (静かにして) と先生の怒鳴る声が聞こえる。文字を読んでみると単純なのだが、街中の現場で聞くと言葉が生きていて美しく響く。フランス語が今回のように耳に入ってくるのは初めてだ。そこで生活しているような心の余裕があるせいだろう。

写真のデータをパソコンに移すための小物を探しにモンパルナスの FNAC に出かけた。パソコンのコーナーに行くとカメラのコーナーに安いのがあるというので1階に戻って仕入れた。そのお陰でこちらで撮った新鮮な写真を載せることができるようになった。

先月18日に谷口ジローの漫画について触れたが、その時は谷口ジローの「歩く人」が手に入らなかったので、こちらでフランス語訳を仕入れようと考えていた。早速、その思いを実行に移すべく3階に向かう。彼の本は一般の展示棚とは別に、通路に特別に設置した棚に置かれていた。やはり高く評価されているようだ。日本の製本よりは立派で重量感がある。幸い L'homme qui marche はそこにあった。

それから近くにあった語学コーナーで、面白そうな教科書はないかと物色する。こちらに来て早3週間。周りの人も日本の学校では学べないような言葉を教えてくれる。これまで蓄積したものを日常の中で話したり聞いたりしていると、どのように使えばよいのかという感触が少しずつ得られてきたようなので、日常会話の表現を体系的にしかも簡潔にまとめられている本で頭の中を整理してみたくなった。日本の本屋でも見たことがある Guide pratique de la communication を迷った末に買った。こちらにいる間に、生の感覚をつかんでおこうと思ったのだろう。実際に自分が経験している日常生活の状況に応じた表現がまとめられているので、すんなり入ってくる。日本に帰ってからでは読む気にならなかっただろう。

暇を見て L'homme qui marche をざーっと読み流した。何気ない日常が、言葉少なく、まさに谷口の詩情溢れる静かな世界として広がっている。これまで読んだ作品と同質の世界である。こちらで読んでも何かを呼び覚ましてくれる魅力溢れる世界だ。

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