フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

仕事の発表 - 言葉のニュアンス SEMINAIRE - NUANCES DES MOTS

2005-06-23 20:29:33 | フランス語学習

こちらに来て、訪ねてきた人の話を聞いたり、セクションの週2回のミーティングに出たり、皆さんの仕事振りを見ていて感じていることがある。それは、自分の日本での仕事振りが少し集中力を欠いているのではないか、熱が足りないのではないか、詰めが甘いのではないか、という反省に近いものである。自分の居場所を離れると、日頃の自分がよく見えてくるし、今回のように別の国の、別の人の仕事振りを間近に見るという経験はかけがえのないものになっている。丁度若い頃にアメリカで生活していた時と同じ状況に当たり、すべてをリフレッシュしてくれる(自分の中の空気を入れ替える)。このような経験をすることは、特にある程度の年齢になった人には不可欠なことなのかもしれない。そんな中、今日は自らの仕事を職場で発表(英語で)する日であった。1時間ほど話した後、興味のある人や聞きに来れなかった人と個別に1時間半ほど討論する。

その後、Kが家の庭で取れたさくらんぼを持ってきたので食べないかと勧めてくれたので、それは précieux なものをありがとう、と言ったが通じない。この場合は cher でOK、そうでないと意味がわからないという。秘書のSは言葉の本来持っている意味と違うものを、子供のような好奇心を秘めた目で教えてくれる。précieux は貴重なもの、宝石や絵画などについていうもので、この場合当てはまらない。また、précieux には maniéré 少しお高く留まった (snob) というニュアンスでも使うことがあるという。言葉は難しい。

今日仕事のことで話をした関連で、une interview (= rencontre, contact, rendez-vous) avec qqn intéressante の最後を別の言葉でどう表すかを聞いてみると、fructueuse, instructive, stimulante, satisfaisante など状況にあわせて使えるのではないかとの答え。そこから、Sの真骨頂発揮。ところで intéressé の意味を知っているかと聞くので知らないと答えると、興味をそそられるという意味のほかに、自分のことにしか興味を持たない、お金に渋い (calculé, insatiable, avide, cupide = avide d'argent )というネガティブな意味があるのよ、一つの言葉にしばしば逆の意味(悪意?)が込められている、これがフランス語の面白いところなの、という調子。勉強になった。

その時突如、大雨、雷の嵐 orage である。雷が鳴ると magnifique ! と云う声も聞こえる。Typiquement parisien ? と聞いてみると、長く住んでいる人も C'est rare. とのこと。Tour Montparnasse が完全に見えなくなった。canicule のこの時期、待っていたものが来たというところだろうか。

コメント (4)
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