フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

ジャック・ル・ゴフ再び JACQUES LE GOFF (VI)

2006-10-13 20:20:31 | 古代・中世

嫌いなものを罵倒するル・ゴフだが、彼の心にとって大切なものを生き返らせることにかけては、その右に出るものはいない。次の人たちを蘇らせた。

ピエール・アベラール Pièrre Abélard (1079 - 21 avril 1142)
神学者、哲学者、作曲家、スコラ学の父。弟子のエロイーズ Heloïse との往復書簡で有名なあの人か、と今回その昔の記憶と結びついた。ル・ゴフさんの口からその名前が出てくると、これまで蓄えたわずかな中世のイメージの中で書簡集でも読んでみようという気になってくるから不思議だ。

ルイ9世 Saint Louis (Louis IX) (Poissy Yvelines, 25 avril 1214 ou 1215 - Tunis, 25 août 1270)
1996年、1000ページ以上を費やして理想的キリスト教徒のフランス王を描き出したが、必ずしも彼の愛する最高傑作 (son enfant chéri) ではないようだ。この王には反ユダヤ主義の問題がある。「彼はユダヤ人を嫌ってはいたが、迫害したかったわけではない。彼の治世の終わりにあたる1269年、宗教裁判の圧力に負け、黄色いダビデの星にあたる la rouelle の着用を定めた1215年の法律を施行に移した。」 また、チュニスでの彼の死は、ペストではなく赤痢 (dysenterie) によるものだという。

アッシジのフランチェスコ François d'Assise (1182 - 3 octobre 1226)
ルイ9世よりこちらの方が気に入っているという。

オックスフォードやプラハで教育を受け、ポーランド人を妻とし (昨年亡くなっている)、ローマやワルシャワを愛するル・ゴフは、最近ヨーロッパの建設に力を入れている。中世は宗教的、商業的な共通の空間を創り出したが、同時に国家をも発明してしまった。アメリカ、中国、イスラム圏に対する唯一の出口は、ヨーロッパのヒューマニスト・ブロックの憲章策定だと考えている。さらに、彼は人類の将来について、今や全く流行らなくなった楽観主義の持ち主のようである。

「過去の歴史には、上がり下がりがあり、人類は時に苦しんできた。しかし 《危機》 "crise" という言葉は好きではない。なぜなら、失われゆくものの中に生れ出るものの兆候を見逃してしまうからだ。」

ピエール・ノラ Pierre Nora のように、テクノロジーの進歩やヒューマニズムの低下に警鐘を鳴らす人もいるが、「彼は私の友人で、彼の編集者という立場を理解している。私は人類を信頼している。どんな技術をも制御できると考えている。」

イスラム教徒のテロの問題については、「1900年頃 (Aux environs de 1900) には、アナーキストが多数現れ、犠牲者の中にはエリーザベト・オーストリア皇后 Élisabeth de Wittelsbach (Sissi)マリー・フランソワ・サディ・カルノー Sadi Carnot、イタリア王ウンベルト1世 Humbert Ier d'Italie などの有名な人もいた。当時新しいアナーキズムに立ち会っていると考えていた。・・・」

「地球温暖化も全く新しい現象ではない。エマニュエル・ル・ロイ・ラデュリー Emmanuel Le Roy Ladurie という歴史学者が気候変動とその帰結を調べていて、14世紀には地球温暖化があったことを示している。14世紀の危機、特にペストの蔓延は地球温暖化によっていた可能性もある。ペスト菌はチュルクメニスタンやエチオピアで目覚めている。目覚めの機構は誰も知らない。・・・」

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ジャック・ル・ゴフ再び JACQUES LE GOFF (V)

2006-10-12 22:17:43 | 古代・中世

昨年そのお考えを知り、中世に目を開かされ、その活力に感動した人にジャック・ル・ゴフ Jacques Le Goff さんがいる。今日の写真も精悍な顔つきで、お好みのパイプを加えてのこのポーズがお気に入りのようである(25 mai 2005 を参照)。昨年40―50代の姿をテレビで見た時には、ハンサムで上品ではあったが精悍さは感じなかった。個人的には、最近の顔が気に入っている。82歳にして PlayStation 世代に向けた中世の本を出したことを今週の Le Point で知る。

« Le Moyen Age expliqué aux enfants » de Jacques Le Goff (Toulon, 1er janvier 1924 -)

丁度今から半世紀前に当たる1956年、クセジュ « Que sais-je ? » で « Marchands et banquiers au Moyen Age » (中世の商人と銀行家) を出してから、われわれの中世の見方を一変させる仕事をしたル・ゴフ。

英語教師の父親とピアノ教師の母親の間にトゥーロンで生れ、ウォルター・スコットWalter Scott の 「アイヴァンホー」 "Ivanhoé" とロマネスク建築 L'architecture romane に魅せられる。1945年に大学に入り、1947年から1952年まではプラハ、オックスフォード、ローマで勉学に励む。論文を仕上げるところまでは至らなかったが、中世の知識人の世界を調べていくうちに自分の世界を見つける。それは、教会や聖職者、神学者や他のスコラ派の学者などの陰に隠れている知識人の世界とともにあった。彼は、単に公的な文書だけではなく、当時の人の生きている様に触れることのできる資料を大切にしてきたと言う。

彼と同じく中世を研究している碩学にジョルジュ・ドゥビー Georges Duby (Paris, 7 octobre 1919 - près d'Aix-en-Provence, 3 décembre 1996) がいる (彼の本には昨年のパリ滞在時、中世美術館のりブレリーで出会っている)。ドゥビーはル・ゴフのライバルにして友人で、いつも隣り合わせで歩んできたとル・ゴフは回想している。若手の研究者によると、ドゥビーは自転車に乗って田舎の景色を愛でるのに対して、ル・ゴフは街中 (特にイタリアの) を歩くのを好んでいたようだ。

彼のご贔屓の時代 (sa periode de prédilection) で何か嫌いなことはありますかとの問に、"Oui, les croisades." それは十字軍だと答えている。一般に考えられているのとは反対に、十字軍によってキリスト教西洋の発展が著しく遅れたと考えている。それは人と金を使い果たしたから。

"Contrairement aux idées reçues, les croisades ont considérablement ralenti le développement de l'Occident chrétien, parce qu'on y a englouti des hommes et de l'argent."

技術的発展は何もなく、西洋の屈辱と排除で終わった。この戦いの最大の勝者はクルド人のサラディーン Saladin (1137-1193) である。しかも現在に至るまで続くイスラム教徒の敵意と怨恨を増長することに大きな役割を果たした。

"Surtout, les croisades ont nourri jusqu'à nos jours l'hostilité et la rancune des musulmans."

若手が名づけた 「歴史家の鬼」 L'ogre historien は、嫌悪するものに対しては激しく向かっていくようだ。

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25 mai 2005 中世とは - ジャック・ル・ゴフ (I)
26 mai 2005 中世とは - ジャック・ル・ゴフ (II)
27 mai 2005 中世とは - ジャック・ル・ゴフ (III)
29 mai 2005 中世とは - ジャック・ル・ゴフ (IV)

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マルクス・アウレリウス MARC AURELE SE MET A ECRIRE A 50 ANS

2005-10-09 11:12:08 | 古代・中世

ローマ皇帝マルクス・アウレリウスはバルザックやプルーストが書くのを止めた50歳から執筆を始め、亡くなるまでの9年間で12作品を書いたという。2世紀のローマでは、今のような評論家もいなかったし、第一皇帝に口を出すことなど考えられなかったであろう。それにしても素晴らしいことである。

Marc Aurèle (Marcus Aurelius Antoninus) (121-180)
un empereur et un philosophe stoïcien romain

この話を読んだ時に浮かんだのが、人生の時間の使われ方は全く人さまざまだな、ということである。ある時期から、それまでとは違うことに取り組めるだけのエネルギーが残っているかどうかだろう。バルザックなどはすでにすべてのエネルギーを使い果たしたことは容易に想像がつく (11 mai 2005)。

塩野七生によると、その声と姿が残っているローマ皇帝はマルクス・アウレリウスくらいであるという。彼の声は 「自省録Pensées pour moi-même の中に、またその姿はローマのカピトリーノの丘にある、運命のいたずらとその芸術性の高さによって歴史を生き延びた騎馬像として。いずれ彼の声と姿に触れてみたいものである。

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ギリシャ哲学者と劇場 LES PHILOSOPHES GRECS ET LE THEATRE

2005-09-06 22:57:19 | 古代・中世

先日、ギリシャ哲学者について書いた (21 août 2005)。その中で、ギリシャを特徴付けるものの一つに「劇場」をあげている人がいた。今日、「哲学者の誕生」(納富信留著、ちくま新書 2005)を読んでいて、その意味が少しだけよくわかってきたような気がした。エピソードは以下の通りです。

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ピュタゴラスはサモスからイタリアに亡命する途上、プレイウス(もしくはシキュオン)で、その地の僭主レオンとある対話を交わす。レオンがピュタゴラスに、彼が持っている学識とは何かを尋ねると、ピュタゴラスは自分は何の知ももってはいないが、「ピロソポス(知を愛し求める者)である」と答える。レオンはこの新奇な言葉を聞いて驚き、その意味を尋ねる。そこでピュタゴラスは、次にように答える。

「人間の生は、競技会に赴く人々に似ている。ある人は競技で勝利して名誉を得ることを求め、またある人はそこで物を売って利益を得ようとする。しかし、もっとも優れた人は、競技を見るためにやって来る。そのように、人生においても、名誉や利益のような奴隷的なものを求める生き方に対して、真理を観照し愛求するピロソポスの生こそがもっとも望ましいのである。」

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(キケロ 『トゥスクルム荘対談集』 からの要約)

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ギリシャ哲学者と現代 LES PHILOSOPHES GRECS ET AUJOURD'HUI

2005-08-21 08:02:27 | 古代・中世

先週の Le Point はギリシャ哲学者を特集 (En Couverture) で取り上げている。
キャプションは、「彼らがすべてを創った」 « Ils ont tout inventé. » 。

紀元前7世紀から紀元3世紀に活躍した哲学者として以下の名前が出ていた。

Thalès (タレス:625-547 av. J.-C.)
Pythagore (ピタゴラス: 570-480 av. J.-C.)
Héraclite (ヘラクレイトス: 550-480 av. J.-C.)
Socrate (ソクラテス: 470-399 av. J.-C.)
Platon (プラトン: 427-348 av. J.-C.)
Diogène (ディオゲネス: 410-323 av. J.-C.)
Aristote (アリストテレス: 384-322 av. J.-C.)
Epicure (エピキュロス: 341-270 av. J.-C.)
Chrysippe (クリシプス: 281-205 av. J.-C.)
Plotin (プロティヌス: 205-270 après J.-C.)

その中に、Jacqueline de Romilly という歴史学者とのインタビューが載っていたので読んでみた。 

彼女は 1913 年生まれとのことなので、今年 92 歳である。1973 年に女性初のコレージュ・ド・フランス教授になり、1988年にはアカデミー・フランセーズに選ばれている。最近、« L'élan démocratique dans l'Athènes ancienne» (De Fallois) という本を出している。これまで高齢でアクティブな人を見ると感嘆していたが、最早それほど驚くべきことではない時代が近づいているのかもしれない。

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Le Point (LP): われわれがギリシャ人に負っているものの中で、現在のわれわれにとって何が最も重要だと思いますか。
De tout ce que nous devons aux Grecs, quel élément vous paraît le plus important, pour nous, aujourd'hui ?

Jacqueline de Romilly: 政治状況が難問を抱えている時代において、やはりギリシャの政治思想(la pensée politique grecque) でしょう。人や共同体同士の協定や市民意識 (le civisme) が失われている現在において。

一般的な側面で忘れてはならないことがあります。それは、物事の本質を炙り出し、それを普遍的で具体的に説明する必要性(le besoin de dégager clairement les notions principales, de les exprimer sous une forme assez universelle et assez concrète)を示したこと。単にある概念や価値観を見出しただけでなく、それらを力強く表現したこと。それ以後これを越えるものは出ていない。

LP:それではギリシャ人の主な貢献は明晰な表現と正確な思考ということでしょうか。
L'apport essentiel des Grecs serait donc la clarté de l'expression et la précision de la pensée ?

JdR: 正確さも勿論ですが、表現の力強さと具体性です。それが私を惹きつけるの(Voilà ce qui me passionne)。

LP:アテネは言葉の都市だったのですか。
Athènes était-elle une cité de mots ?

JdR: 都市のことに直接関与していると感じる時にアテネ人をとらえる民主主義の迸りは、すべてのことを討論するという事実と関係している。市民は理解しようとする強い欲求のなかで共に生活していた。ギリシャ社会に共通の精神が宿っていた。

LP:その中に非暴力が含まれているとお考えのようですが、ホメロスを読んでみると驚かされる。アキレスの殺意ある怒り、血塗られた歴史を考えると、ギリシャ人は好戦的(belliqueux)で戦争に明け暮れていたという印象を受けるのですが。

JdR: 確かにギリシャ人は暴力を使い、市民戦争までした。それは事実だが、暴力の中で生活することはおぞましい、戦争は止めなければならないという言葉も残っている。今日の戦争糾弾の原型になっている。

LP:民主主義、討論、非暴力のほかに重要なことがあるでしょうか。
Démocratie, débats, non-violence, qu'ajouteriez-vous d'essentiel à cet héritage ?

JdR: それは美意識です。ギリシャ人の生活にとって、芸術は非常に重要だった。
(Le sens de la beauté. Dans la vie grecque, l'art était très important, il était lié à l'amour de la vie.)

LP:最後になりますが、ギリシャ人を無視した場合に何を失うでしょうか。
Finalement, que perd-on si l'on ignore les Grecs ?

JdR: それは深い意味での人間性の発見(un sens profond de la découverte de l'humain)で、今日においても最も有用な役割を持っていると思います。最近ヨーロッパの価値をテーマにした会議で、ギリシャ人、特にアテネ人の生活を特徴付ける言葉として、「民主主義」、「哲学」、「劇場」の3つを選びました。

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最後の「劇場」の意味するところがピンと来なかったのだが、パリ第一大学とミュンヘン大学の哲学教授、レミ・ブラーグ Rémi Brague という人の発言を読んで、理解できたような気がした。ブラーグは同様の質問に次のように答えている。

ギリシャ人はわれわれに理論的な姿勢、ものを見るということ (l'attitude théorique : regarder, ne faire que cela) を教えている。Theôreinというギリシャ語は、劇場などの見世物に行き、そこで語ることなくただただ見ることを意味している。より正確に言えば、それは何かを見に行くために移動すること(Plus exactement encore, c'est se déplacer pour aller voir quelque chose.)。この理論的な視点から見るためには、日常性から脱却しなければならない (Pour voir de ce regard théorique, il faut se dépayser, quitter ses habitudes.)。われわれの存在とは無関係にすでにそこに在る (déjà là) もの、彼らはそれを Phusis (= nature) と名付けたのだが、その自然をわれわれ自身の眼で見ることが重要。

人はよく 「それは何?」 (Qu'est-ce que c'est ?) という疑問を発するが、ギリシャ人はさらに 「それは本当は何なの?」 (C'est quoi, vraiment, au fond ?) と問う。そこにあるように見えているものは実際には違うものではないのか、という問である。見掛けに騙されることがあるので、より深く掘り下げてみる必要がある (Les apparences peuvent nous tromper. Il faut creuser plus profond.)。うわべではなく、真実を突き止めようとする時、われわれは皆ギリシャ人になるのだ (Nous sommes tous grecs dans la mesure où nous situons la vérité ailleurs que dans l'apparence immédiate.)。

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夏休みの一日、示唆に富むお話を読みながら、ギリシャ人が私の中にも生きているような気がしてきた。

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ジェルファニョン再考

2005-06-10 20:42:55 | 古代・中世

先日、古代の歴史学者ジェルファニョンの紹介 (7 juin 2005) の中で、彼が古代の人や宗教や社会とともに生きていて、たまにしか現代に戻ってこない、そういう生き方も面白いかもしれない、というようなことを書いた。

自らを振り返ってみると、ひょっとすると彼と余り変わらない生き方をしてきたのではないかとの思いが過ぎる。自分の専門領域の中に身を置いて、そこで起こっていることを現実として捉え、実社会(現代)との接触を余りしてこなかったようだ。同質の生き方をされている人も少なくないような気もしてきた。ジェルファニョンを面白いと思ったのは、生きているところが古代という、私自身が考えたこともないところだったからなのかもしれない。

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古代の記憶 - リュシアン・ジェルファニョン (II)

2005-06-07 23:30:32 | 古代・中世
Plotin (205 - 270 après J.-C.)

Le Point と L'Express と Lire の記事から見えてくるジェルファニョン (Jerphagnon)。

まず、現代に生きることはあるのですか(Vous arrive-t-il de vivre à notre époque?) との質問に、彼の目にかかると現代は魅力に欠け退屈なので、古代に関する本を買う時ぐらいしか現代に戻ってこないという。古代に生きていた方が落ち着くし、ほとんど新聞も読んだことがないらしい。なぜなら、紀元前8世紀から19世紀までに生きた誰かがいつも私を待っているから。
<こういう生き方も面白いな、と思ってしまった。>

すべての始まりは、sixième (collège の1年目)の時に知った Timgad の遺跡だった。学校のクラスで初恋の遺跡について夢想している(rêvasser:夢想 = rêvasserie も美しい響きだ)時に先生の酷い声が耳元に響いたという。

「しかし現代の哲学についても発表しているようですが」

→ 言わせていただければ、哲学的な疑問を感じたのは5歳の時。公園で一人で遊んでいる時、突然世界が強烈な存在感で私の周りにあることを意識し、一体私はここで何をやっているのか、と問いかけたほどであった。その疑問に対して未だ満足すべき答えを見つけていない。

ただ、Jacques Maritain (1882–1973) の « Sept leçons sur l'être » (存在に関する7つのレッスン)、打ちひしがれたロカンタンが出てくる「嘔吐」、Jean Paul Richter (1763 - 1825) の作品などを読んでいるうちに、存在するということは当たり前のことではないということを理解した(J'ai compris qu'exister n'allait pas de soi.)。
<最初と最後の人は初めて聞く名前>

その後、ジャンケレビッチ (Vladimir Jankélévitch:1903-1985) の指導の下、論文を書くと同時に古代の文献も調べた。当時はひとつの限られた分野に自らを閉じ込めるということなかった。彼の師であるカンギレム (Georges Canguilhem:1904-1995) は医学博士であったし、彼自身も哲学のほかに心理学を修めているようだ。

そうしているうちに、20世紀の偉大な哲学教授の一人になった。教え子によると、彼に読み、書き、考えることを教わったという。彼の本を開くとわかるように、
une écriture claire (明快な文体)
un style pétillant (才気煥発なスタイル)
une pensée droite (健全な思想)
が見られるという。

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彼はまず優秀な教育者であった。« Il ne faut pas conceptualiser, mais clarifier » (ものごとを型にはめて考えないで、はっきりさせなければならない=事実を明確に捉えよ、ということか)。時代が実存主義でも、現象学や構造主義が流行っていても、ドグマに陥らないように。真実はひとつでないということを、理解する前に感じ取ったという (J'ai très vite senti, avant de le comprendre, que la vérité est plurielle.)。

Le « vieux Jerph'» n'a rien perdu de sa vivacité. Il est spirituel, dans tous les sens du terme. (80歳を越えて今なお快活さを全く失うことなく、言葉の持つすべての意味において、才気・機知・エスプリに富んでいる。) 

いずれの記事も絶賛している。

古代の記憶 - リュシアン・ジェルファニョン (I)
ジェルファニョン再考

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古代の記憶 - リュシアン・ジェルファニョン (I)

2005-06-06 20:33:48 | 古代・中世
Heinrich Schliemann (1822 - 1890)


先週の Le Point を開いてみる。Idées Philosophie というセクションがあり、「古代の記憶」 « La Mémoire de L’Antiquité » が目に入る。「生ける百科事典」(une encyclopédie vivante)と呼ばれる哲学者にして歴史学者のリュシアン・ジェルファニョン (Lucien Jerphagnon: 1921 -) とのインタビュー。今年で84歳になる。初めての名前なのでネットを調べたところ、彼の仕事は日本でほとんど紹介されていないようだ。

テーマは主に古代だが、中世にも触れられているようだし、最近このブログで取り上げた名前がどんどん出てくる。

« La nausée » de Sartre avec l'accablement de Roquentin (3 juin 2005)
sous la direction de Jankélévitch (7 mars 2005)
mon maître Canguilhem (17 mars 2005)

さらに Lire.fr を調べてみると、去年の記事が出てきた。その最初の文章が何と一週間前のテーマ (31 mai 2005) と繋がっているのである。

Il a lu cinquante-deux fois « Le nom de la rose » et ...

彼はウンベルト・エーコの「薔薇の名前」を52回読んだというのだ。余りにも出来過ぎなので、全部読んでみる気になってきた。

古代の記憶 - リュシアン・ジェルファニョン (II)
ジェルファニョン再考


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中世とは - ジャック・ル・ゴフ (IV)

2005-05-29 11:08:08 | 古代・中世

ル・ゴフさんとのお付き合いも今日で一応終わりになるので、もう一頑張りしてみたい。今回も難しい言葉 (scientificisation などという) や表現が沢山出てきて大変であったが、いろいろ勉強になった。そのいくつかを書いてみたい。

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中世は大雑把に言って、女性の地位向上 (特に結婚において) の時代であった。妻の同意が必要で、妻が夫と同等の価値を持つと決められるようになったのは中世だという。

Le Moyen Age a été, grosso modo, une période de promotion de la femme. En particulier à travers le mariage. C'est le Moyen Age qui a pris cette décision, fondamentale, que le consentement de l'épouse devait étre aussi nécessaire et avoir la même valeur que celui de l'époux.


女性と男性が平等であるということを最初に言ったのが、神学者トマス・アクイナス。昔聞いた名前であるが、このことは初めて知った。彼について、こんなエピソードを読んだことがある。

「民衆は聖者を崇拝し、その遺物を崇拝し、聖者が死ぬと争ってその骨や毛髪を手に入れようとした。十三世紀の聖者、聖トマス・アクイナスは、死んだとたんに遺体を修道士たちによって料理されてしまった。修道士たちは、聖トマスの貴重な遺物を失うまいとして、頭を切り離し、身体を煮てしまったのである。」 (村松剛 『ジャンヌ・ダルク』 中公新書)

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「これまで中世を絶賛してきたが、美化しようとばかりしているわけではない (Je ne suis pas un hagiographe du Moyen Age.)。創造性には富んでいたが、宗教裁判を考え、拷問、不寛容、階級社会、貴族階級などを導入したことを忘れてはいない。」

J'affirme que ce fut une des plus grandes période créatrices mais je n'oublie pas que le Moyen Age a aussi inventé l'Inquisition, a introduit la torture, l'intolérance, la hiérarchie et l'aristocratie.....

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中世の思想は、一般的に不吉なもの、死を連想させるもの (le macabre) と考えられているが、むしろ楽観主義 (l'optimisme) の方が優勢である。それはおそらくキリストの復活への期待が関係しているのではないか。le macabre が出てきたのは最後の方だけ。

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「最近、シャルル7世 (Charles VII :1403 - 1461) の愛妾アニェス・ソレル (Agnès Sorel :1422-1450) の骨が出てきて、彼女が殺されたのは本当なのか、どのように殺されたのか、というようなことが話題になっていますが、お考えは?」

→ 余り興味ありません。彼女の政治的役割が限られており、彼女に対する興味は、最初の王の愛妾 (maîtresse royale) であったということから来ているのではないか。しかし、聖ルイ (ルイ9世:1214 - 1270) の時代までは貴族は一夫多妻制 (polygamie) であったために愛妾がなかっただけの話で、歴史家にとっては王の私生活は問題にならない。

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最後に、自伝を書く気はないかと尋ねられて、Ah, non, ça jamais ! と答えている。自伝は虚栄のための愚行で、嘘をつくために書くのだ。Non, c'est dégueulass. (むかつく) とまで言っている。中世が魅力的なもうひとつの理由は、自伝を書くという風習がなかったことだ。数ヶ月前に奥さんが亡くなり相当に落ち込んでいたようだが、彼女については書いてみたい、それが最後の本になるだろうと話していた。

彼の本をサーチしている時に、「ル・ゴフ自伝」というのが出てきた。「自伝」とあるので思わず原題を見てみると、« Jacques le Goff : Entretiens avec Marc Heurgon » となっている。この邦題は彼の意思には沿わないのではないだろうか。

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読み終わって、余り見るべきものがないと思っていた中世の暗闇に少し光が差し込んできたように感じる。

中世とは - ジャック・ル・ゴフ(I)
中世とは - ジャック・ル・ゴフ(II)
中世とは - ジャック・ル・ゴフ(III)

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中世とは - ジャック・ル・ゴフ (III)

2005-05-27 23:35:11 | 古代・中世

ところで中世とは、どの時期を言うのだろうか。いろいろな説があるらしいが、教科書的には 「西ローマ帝国が滅亡した476年からオスマン・トルコがコンスタンティノープルを占領して東ローマ帝国が滅亡した1453年まで」の古代と近代に挟まれた時代を指すようだ。いずれにせよ、1000年に及ぶ途方もない長さなので一筋縄ではいかないのだろう。

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「一度消えた un imaginaire が今またものすごい勢いで命を取り戻しているようですが、どう説明しますか?」 <ハリーポッターやロード・オブ・ザ・リングなどを含めて聞いているようだ>
(Comment expliquez-vous que ces représentations d'un imaginaire disparu réapparaissent avec tant de force actuellement ?)

→ 簡単に言うと、われわれに今それが欠けているからで、その意味で、中世を必要としているからでしょう (Parce que nous en manquons, tout simplement ! C'est en ce sens que nous avons besoin de Moyen Age.)。われわれは l'imaginaire のある領域を失っていて、それに換わるものが出てきていないからでもあります (Nous avons perdu tout un domaine de l'imaginaire, qui n'a pas été remplacé.)。20世紀にサイエンスフィクションという新しい l'imaginaire の分野を見つけはしましたが、われわれの要求に充分に答えてはいません (Notre époque a créé, au XXe siècle, un nouveau domaine de l'imaginaire: la science-fiction. Mais la science-fiction ne répond pas à tous les besons actuels de l'imaginaire de l'humanité.)。まだ程遠い状況です (Loin de là)。

ここでも彼は、中世が想像力において最も豊かな、豊穣の時代 (la période la plus féconde de l'histoire en production imaginaire) であったことを強調している。

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「今回出版された« Héros et Merveilles du Moyen Age » で触れられている merveille とは何ですか?」

→ merveille はラテン語の "mirari" (目を大きく見開く、の意)から来ています (Merveille vient du latin mirari, qui veut dire «ouvrir grand les yeux». )。文字通り、目を見開かせるものは3つしかありません。それは大聖堂と城砦と僧院 (の回廊) です (La merveille est donc ce qui fait ouvrir grand les yeux ! Voilà pourquoi je crois qu'il n'y a que trois au Moyen Age: la cathédrale, le château fort et le cloître.)。

都市や図書館は入らないといっている。anti-urbain の気持ちや14世紀始めにはエコロジストのような動きもあったが、限られていたようだ。図書館についても古代のアレキサンドリアのものに比することのできるものはなかったようだ (Au Moyen Age, rien n'est comparable à la bibliothèque d'Alexandrie, disparue sous l'Antiquité.)。

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「あなたにとって、最も英雄らしい英雄、最も素晴らしい目を見開かされる人は?」

→ 疑いなく、それは Mélusineだ。最も人間らしく、好感が持てる(la plus sympathique)。あの世から来て、最初は恋に落ち、土地を開墾し、町を作り、城を建て、子供を生み、男の犠牲になり、、、彼女こそ中世の想像力が生み出した最も美しい感受性の持ち主である、とまで言っている。

(初めて聞く名前なので、お勉強が必要。)

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彼はさらに中世の想像力がユニークであることを強調している。中世が発明した最初の大きなマシーンが風車だ!と言っている。さらに、哲学の分野でも最も創造性が発揮された時代で、ギリシャの思想に匹敵すると捉えているようだ (Je crois ques c'est là que le Moyen Age a été le plus créateur, et je mets la pensée médiévale au même rang que la pensée grecque.)。

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とにかくものすごい迫力なので、暗黒の時代だと思っていた私も中世のことを少し知りたくなってきているようだ。

中世とは - ジャック・ル・ゴフ(I)
中世とは - ジャック・ル・ゴフ(II)
中世とは - ジャック・ル・ゴフ(IV)


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中世とは - ジャック・ル・ゴフ (II)

2005-05-26 23:28:19 | 古代・中世

今年の2月にフランス語学習を中心に書き始めたこのブログだが、今日はその100回目に当たることが判明。今ではフランスに関連のある事がらやそこから喚起されることまで幅広く書くようになった。ほんの数ヶ月に起こった変化である。今年が終わる頃に何を書いているのか、想像もつかない。

その記念すべき日に、ジャック・ル・ゴフという凄い歴史家とお付き合いしているというのも何かの縁だろう。凄いと言うのは、エネルギーの塊のような、枯れることのなさそうな、精神・思想を鍛えに鍛えてきた、ということが紙面から感じられるというような意味合いである。彼の学問的な評価は私には無理だが、インタビューを読んでいて感心させられることが次から次に出てくる。

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「中世が長い間暗黒の時代と考えられていたのはどうしてですか?」
(Pourquoi le Moyen Age a-t-il si longtemps été considéré comme un âge de ténèbres ?)

→ ルネッサンスからそう考えられ始め、18世紀の哲学者は中世の信仰や風習の中に「粗野、野蛮さ」を見ていたようだ。中世の主要な様式に « gothique » と名づけたことを考えればわかるだろう (ゴチックとは、ゴート族のように洗練されない、野蛮な « barbare » という意味を持つ)。彼らは中世の真の思想や文明についての理解を欠いていたのだ。しかし、20世紀に入って、マルク・ブロック (Marc Bloch : 1886 - 1944)、フェルナン・ブローデルFernand Braudel : 1902 - 85)、それと不肖 (plus modestement) 私のような歴史家によって、中世は比類ない創造性に満ちた時代のひとつ (une période d'une exceptionnelle créativité) であることが発見されたのです。

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「どのような方法で l'imaginaire médiéval の歴史を理解すべきなのか?」
(Comment faut-il comprendre l'histoire de l'imaginaire médiéval ?)

→ l'imaginaire というのは、経済的、社会的、法的な現実と隣り合わせの社会 (une société à côté des réalités économiques, sociales et juridiques) を意味する。中世で重要な役割を担っていた宗教を例に取れば、神、キリスト、聖母、聖人、天国などに対する人々の vision (イメージ、見方) のすべてが l'imaginaire に属する。ひとつの時代を理解しようとしたら、人々がどう考え、感じ、夢見ていたのかを考えなければならない。そのために重要になるのが文学だ。経済的な側面を無視するわけではないが、l'imaginaire が時代の全体像を捉えさせてくれる (L'imaginaire est ce qui permet de saisir la totalité d'une époque.)。経済的・社会的側面が時代の骨格であるとすれば、l'imaginaire が肉に当たる。

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「どのような方法で仕事をしているのですか?」
(Quelle est votre méthode de travail ?)

→ 読んで、観察して、そして疑問を出すのです (Je lis, je regarde, je questionne.)。その疑問とは、その作品が何を言いたいのか?どんな価値を伝えようとしているのか?どのような感情について書いているのか?という点です。
« Qu’est-ce que cette œuvre veut dire ? Quelles valeurs véhicule-t-elle ? A quels sentiments s’address-t-elle ? »

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中世とは - ジャック・ル・ゴフ(I)
中世とは - ジャック・ル・ゴフ(III)
中世とは - ジャック・ル・ゴフ(IV)

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中世とは - ジャック・ル・ゴフ (I)

2005-05-25 20:43:29 | 古代・中世

読書雑誌 Lire の最新号に、中世学者の第一人者で81歳現役のジャック・ル・ゴフ (Jacques le Goff: 1924 -) のインタビュー記事が出ていた。以前に90歳のジャン・ピエール・ヴェルナンの同様の記事について触れたことがある (11 mars 200531 mars 2005)。フランス語をやっていなければ、まず永遠に出会わなかったであろう人たちである。そのふてぶてしい、闘志溢れる面構えを見れば、こちらも気合を入れなければという気にさせられる。元気が出る。

ざっと読んでみて、«l'imaginaire (médiéval) » (「想像の産物」 というような意味だろうか)がキーワードのように感じた。現実の世界 (経済、社会、法律) ではなく、人々が何を感じ、考え、夢見ていたのか。それを知ることが、ある時期を全体として理解する (avoir une vue synthétique) のに不可欠で、そのためには文学が最も重要だと言っている。

彼が中世に興味を持ったのもやはり文学だと言う。子供の頃に読んだ Walter Scott の Ivanhoé がすべての始まりだったようだ (私の子供の頃、テレビで「アイバンホー」をやっていたような記憶がある)。後年、中世の騎士を研究することになったのもこの記憶が無意識のうちに働いていたのでは(Ivanhoé devait se trouver non loin de moi, quelque part dans mon inconscient.)と推測している。

彼が使っている « des rêves d'une société, d'une civilisation » という言葉を見て、われわれの社会の夢、文明の夢は?という視点で考えたことはなかったな、と思わず立ち止まってしまった。

この記事では、最近出版された2冊が紹介されている。
Héros et Merveilles du Moyen Age (Seuil, 240 p)
Héros du Moyen Age, le Saint et le Roi (Quarto Gallimard, 1318 p)

日本では、中世とは何か « A la recherche du Moyen Age » (藤原書店、2005)が新しく出たようだ。


今日は第一印象を書いてみた。これからフランス語の勉強も兼ねて、もう少し詳しく読んでみたい。

中世とは - ジャック・ル・ゴフ(II)
中世とは - ジャック・ル・ゴフ(III)
中世とは - ジャック・ル・ゴフ(IV)

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ヘルメス vs ヘスティア

2005-03-11 19:40:17 | 古代・中世

今年の正月明け、読書雑誌 Lire を図書館で手に取ると、ジャン-ピエール・ヴェルナン (Jean-Pierre Vernant) というギリシャ時代の専門家のインタビュー記事 “Le sens de la vie” が出ていた。もちろん初めて聞く名前だったが、90歳で依然矍鑠(かくしゃく)としている。秘密がどこにあるのかという興味もあり、コピーして帰った。話している言葉、スタイルも洗練されている (raffiné) ように感じるが、どうなのだろうか。こういう話ができるようになればすばらしいのだが、、などと思いながら、辞書を引き引き少しだけ詳しく読む。音読して意味を手繰り寄せる。ギリシャ神話はよく知らないので深い理解には至らないが、面白い話が盛り沢山。

例えば、彼がこれまで辿ってきた道は、実は昔のレジスタンスの経験が生きていたのではないか、そこに根があったのだということを50年後に気付くという話(何が今の自分を決定的に規定しているのか、どうして今の自分になったのか、という問題)、また le nomadisme と la sédantarité の対比(要するに、放浪するのか/一箇所に定住するのか、太く短く生きるのか/細く長く行くのか、ヘルメスなのか/ヘスティアなのか、という問題)など。これらの問題はこのところ自分の中にも芽生えており、またしばらく眠っていたヘルメス的なものが再び呼び覚まされているのを感じていたので、ついつい引き込まれてしまった。それにしても、人間の原型がすべて表現されているのだろうギリシャ神話に一度も触れないで、人間理解ができるのだろうか。考えさせられてしまった。

France Culture で90歳の彼と80歳の ジャック・ル・ゴフ (Jacques Le Goff) という中世の専門家の対談が聞ける。何という贅沢。

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