旧車買取の業者に、嫁の実家近くまで来てもらい、路上でCR-Xの査定をしてもらった。走行性能などは高評価だったが、エアコンが全く使えないのと、台風の時に付いた傷、そしてフロントガラスの曇りなどが減点されて、評価は5万円。まあフロントガラスは交換しないと、次の車検は取れないしな。
仕方ない。5万円で売却することにした。
書類作成に30分ほど掛かるというので、それを待つ間、平塚の町をCR-Xでブッ飛ばす。最期のドライブだ。ワインレッドの風が吹いた。青春の風が。
売却書類にサインをすると、このまま引き取ると買取業者がCR-Xに乗り込んだ。キーをひねる。キュキュ・・・バウン!
そして、ゆっくりと動き始めた。CR-Xの後ろ姿が遠くなって行く。やがてウインカーが点滅し、交差点の向こうに姿が消えた。
青春は終わった。余生が始まる。