東大の宗教学教授・岸本英夫氏（1903～1964）は、著書『宗教学』で宗教を３つに分類しました。
「請願態(せいがんたい)」
「希求態(ききゅうたい)」
「諦住態(たいじゅうたい)」
の３つです。
「請願態(せいがんたい)」
↓
「希求態(ききゅうたい)」
↓
「諦住態(たいじゅうたい)」
の順に教えが深くなっているとしています。
この３段階を身近な言葉になおしてみますと、
「請願態(せいがんたい)」・・・現世利益（商売繁盛・合格祈願・雨乞いなど）
「希求態(ききゅうたい)」・・・道徳的宗教（自分を磨き、より高次な世界目ざす）
「諦住態(たいじゅうたい)」・・肉体と関係なく、生死を超越
といったところでしょうか。
“煩悩”という観点からみますと
「請願態(せいがんたい)」・・・煩悩を満たす
「希求態(ききゅうたい)」・・・煩悩を抑える
「諦住態(たいじゅうたい)」・・煩悩あるままの救い
となるでしょう。
原文は以下のとおりです。
「請願態（せいがんたい）」とは「奇跡がおこるかどうかが焦点になる御利益信仰的な通俗信仰」p38
「希求態(ききゅうたい)」とは「人間の心の中に、究極的な理想が打ちたてられる」p133
「毎日の生活の中に、理想の道を歩いてゆく、それは楽しみ
ばかりの行程ではない。
そう心をきめた刹那から、自分の性質のみにくさが、
はっきり目についてきた。つまづきながらの生活である。
しかし、一生懸命に、その理想の道を進んでゆくところに、
人生の意味と生きがいとが見出されている」p38
「諦住態(たいじゅうたい)」とは「日常的な生と死とを超えた、一層高い生命の価値をもたらす。
この高い価値を体得した結果として、肉体的の生と死とは、
そのままでありながら、しかも、それを超えた永遠の生命
が、新しく把握される。
そして、その中に住しながら、日々の生活をいとなむことが
できるようになる。」 p39
岸本教授は「これが。第三の類型である」といい、
【親鸞聖人の、他力による救い】
をその代表としてあげています。p40
キュルケゴールの宗教の３段階
アインシュタインの宗教の３段階とも類似性が高いと感じます。
そして、同じ“宗教”と名がつくものでも、その中身によって大きく異なると
書いています。
「請願態の中の超自然的な考え方は、科学的、合理的な近代思想の前に敗退を重ねつつ
ある。将来には、超自然的な考えかたにもとづくいわゆる御利益信仰は、やがて、その場を
もたなくなるであろう。
奇跡や超自然力の宗教は、将来は、消えゆく運命にあると言ってもよいであろう」
宗教がみな“請願態”ではないのです。
とかく宗教ときくと、それだけで危ない、怪しいという人が少なくありませんが、
「どの宗教が危ないのですか」と確認せねばならないでしょう。
岸本教授はさらに続けます。
「希求態や諦住態にもとづく宗教的生活活動には、近代精神と衝突しなければ
ならない要素は、ほとんど、何もない」
「このような宗教は、人間が、人間の問題を抱いて生活する限り、いつの時代に
なっても、その意味を失わない」
このように、「人間の問題」（私の問題ってことですね）を真面目に考えるものが、
「宗となるべき教え」宗教なのです。
ですから次のようにも書かれてあります。
「宗教にとっての、もっとも重要な問題は、人間にある。
人間に、究極的な理想が与えられるかどうか、である。
人間の問題が解決されうるかどうか、である。
人間の問題と、本当に取り組んでゆくことができる力をもった宗教だけが、
時代を超えて、存続し、その役割をはたしてゆくであろう」 p134
「諦住態」の代表とされる親鸞聖人の教えを一度耳を傾けてみませんか？
ダン・ブラウン原作 映画 天使と悪魔 浄土真宗親鸞会講師のブログ - 仏教から見た最新ニュースと人生の目的を、ある浄土真宗 親鸞会 講師はどう見るか
http://blog.goo.ne.jp/pandagananda16/e/c182be1d6ed1d554022f6281563f6764"target="_blank"
絶賛される仏教（アインシュタイン）浄土真宗親鸞会講師のブログ - 浄土真宗 親鸞会 講師のブログ・人生の目的と生きる手段
http://blog.goo.ne.jp/pandagananda16/e/3b2a1fbd11972477a1d2b2df6ed687c0
「請願態(せいがんたい)」
「希求態(ききゅうたい)」
「諦住態(たいじゅうたい)」
の３つです。
「請願態(せいがんたい)」
↓
「希求態(ききゅうたい)」
↓
「諦住態(たいじゅうたい)」
の順に教えが深くなっているとしています。
この３段階を身近な言葉になおしてみますと、
「請願態(せいがんたい)」・・・現世利益（商売繁盛・合格祈願・雨乞いなど）
「希求態(ききゅうたい)」・・・道徳的宗教（自分を磨き、より高次な世界目ざす）
「諦住態(たいじゅうたい)」・・肉体と関係なく、生死を超越
といったところでしょうか。
“煩悩”という観点からみますと
「請願態(せいがんたい)」・・・煩悩を満たす
「希求態(ききゅうたい)」・・・煩悩を抑える
「諦住態(たいじゅうたい)」・・煩悩あるままの救い
となるでしょう。
原文は以下のとおりです。
「請願態（せいがんたい）」とは「奇跡がおこるかどうかが焦点になる御利益信仰的な通俗信仰」p38
「希求態(ききゅうたい)」とは「人間の心の中に、究極的な理想が打ちたてられる」p133
「毎日の生活の中に、理想の道を歩いてゆく、それは楽しみ
ばかりの行程ではない。
そう心をきめた刹那から、自分の性質のみにくさが、
はっきり目についてきた。つまづきながらの生活である。
しかし、一生懸命に、その理想の道を進んでゆくところに、
人生の意味と生きがいとが見出されている」p38
「諦住態(たいじゅうたい)」とは「日常的な生と死とを超えた、一層高い生命の価値をもたらす。
この高い価値を体得した結果として、肉体的の生と死とは、
そのままでありながら、しかも、それを超えた永遠の生命
が、新しく把握される。
そして、その中に住しながら、日々の生活をいとなむことが
できるようになる。」 p39
岸本教授は「これが。第三の類型である」といい、
【親鸞聖人の、他力による救い】
をその代表としてあげています。p40
キュルケゴールの宗教の３段階
アインシュタインの宗教の３段階とも類似性が高いと感じます。
そして、同じ“宗教”と名がつくものでも、その中身によって大きく異なると
書いています。
「請願態の中の超自然的な考え方は、科学的、合理的な近代思想の前に敗退を重ねつつ
ある。将来には、超自然的な考えかたにもとづくいわゆる御利益信仰は、やがて、その場を
もたなくなるであろう。
奇跡や超自然力の宗教は、将来は、消えゆく運命にあると言ってもよいであろう」
宗教がみな“請願態”ではないのです。
とかく宗教ときくと、それだけで危ない、怪しいという人が少なくありませんが、
「どの宗教が危ないのですか」と確認せねばならないでしょう。
岸本教授はさらに続けます。
「希求態や諦住態にもとづく宗教的生活活動には、近代精神と衝突しなければ
ならない要素は、ほとんど、何もない」
「このような宗教は、人間が、人間の問題を抱いて生活する限り、いつの時代に
なっても、その意味を失わない」
このように、「人間の問題」（私の問題ってことですね）を真面目に考えるものが、
「宗となるべき教え」宗教なのです。
ですから次のようにも書かれてあります。
「宗教にとっての、もっとも重要な問題は、人間にある。
人間に、究極的な理想が与えられるかどうか、である。
人間の問題が解決されうるかどうか、である。
人間の問題と、本当に取り組んでゆくことができる力をもった宗教だけが、
時代を超えて、存続し、その役割をはたしてゆくであろう」 p134
「諦住態」の代表とされる親鸞聖人の教えを一度耳を傾けてみませんか？
ダン・ブラウン原作 映画 天使と悪魔 浄土真宗親鸞会講師のブログ - 仏教から見た最新ニュースと人生の目的を、ある浄土真宗 親鸞会 講師はどう見るか
http://blog.goo.ne.jp/pandagananda16/e/c182be1d6ed1d554022f6281563f6764"target="_blank"
絶賛される仏教（アインシュタイン）浄土真宗親鸞会講師のブログ - 浄土真宗 親鸞会 講師のブログ・人生の目的と生きる手段
http://blog.goo.ne.jp/pandagananda16/e/3b2a1fbd11972477a1d2b2df6ed687c0