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幸福学専門30年 筬島正夫が語る本当の幸せ


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歓楽極まりて 哀情多し (漢武帝) 親鸞会講師のブログ

2010-04-29 | 不安
浄土真宗親鸞会講師のブログです☆
キーワードは人生、生と死、因果の道理
人生の目的(生きる目的・なぜ生きる)、無明の闇、歎異鈔
真実の自己、親の大恩、自殺、誹謗中傷、
仏教、対カルト、宗教被害、後生の一大事・生死の一大事、
文学、哲学科学、映画、音楽など♪




今日は、中国は漢の最盛期、武帝の言葉に学びます!

「秋風辞」(『文選』漢の武帝)
 『歓楽極まりて 
 哀情多し
 少壮幾時ぞ 
 老を奈何(イカン)せん』

 (歓楽極兮哀情多 少壮幾時兮奈老何)

ブログテンプレート


(大意)
 歓び、楽しみの絶頂に、哀しさ、空しさが胸の内に満ちてくる。
 若く、元気な時はアッという間に過ぎ去り、
 人は老い、やがては死んでゆかなければならない。
 この哀しくも儚い現実をどうすればよいのか
 
  
漢の武帝(生没年・前156~前87、在位・前14~前87)
 
 前漢帝国の第七代皇帝。
 富みと絶大な権勢を誇り、中国世界の全土を支配し、
 漢時代の最盛期を生き抜いた。
 

********************************** 
 
 武帝の開く宴は盛大至極のものでした。。
 
 だが、そのさ中、胸に去来するのが「哀しみの情」。
 
 「歓楽尽きて 哀情多し」とも言われるが、
 
 栄枯盛衰、盛者必衰で、幸せは長くは続きません。
 
 老いと病と死は、なんぴとも避けることは出来ないのです。
 
 武帝も始皇帝も、ともに不老長生を求めましたが、
 忍び寄る死の影に脅え、心安んずることは、ひとときとして
 なかったのではないでしょうか。
 
 裸で生まれ裸で死んでいくのは、庶民も皇帝もなんら変わり
 はありません。。
 いえ、この世の幸せを極めたなればこそ、現実に直面する
 老いや死は、耐え難い、落差として感じられたことでしょう。
  
 『史記』には次のような言葉もあります。

「物事は、極端にまで立ち至れば、初めに還(かえ)る」 『春申君列伝』

「酒が極まれば乱れ、楽しみが極まれば悲しい」 『滑稽列伝』


  権力者だけでなく、私たちも、私たちのレベルで、やはり
 「歓楽尽きて 哀情多し」ですよね。
 
 「むなしさの心理学」という本によれば

 若者の8割が虚しさを感じているらしいです。
 
 また、人生は不安に満ちていると思うという学生も7割近くあると
 言われます。

 

 漠然とした虚しさや満たされなさを抱えている人が多くあって、
 そんな気持ちをごまかしながら、私達はなんとかと生きている
 ように感じます。
 これでいいのか。人生ってこんなものなのか。
 一つ成し遂げた後、ぽっかりと心の中に穴があいたようになります。

 体育祭や学園祭の後の淋しさ、つまんなさ。
 
 『さざえさん症候群』というのがあるらしい。(ほんとに!)
 
  「一週間のうちに、日曜日が一番暗い」という人が多いですよね。
  明日からまた学校があるから。
  
   食事をしながら、さざえさんを見ている間は、
   なんとなく平和だったのに、そのさざえさんが終ると
   やり残した宿題やらと現実が戻ってきて一気に暗くなっちゃう。

   「おもしろうて やがてかなしき 烏飼いかな」
と歌ったのは俳聖芭蕉。
 
  烏飼い、岐阜県の長良川の夏の風物史。
  烏の首にひもをつけ、
  魚をつかまえたころに、引き寄せて魚をとる。
  その光景が面白く、多くの人が集まってくる。
  だけど、面白かった楽しかったと興じているのもつかの間。
  やがて哀しさだけが残ってしまう。
  
  盛り上がりが大きければ大きいほど、
  それが過ぎると消えてしまうと、おもしろいことが終ると、
  一気に虚しくて、寂しい気持ちになります。

 芥川龍之介は「ぼんやりとした不安」と言っています。
   
       
この空しさ淋しさは、確実な未来であり、どうなるか分からぬ暗い
「死」の問題が根底にあると言われます。

人は未来が暗いと現在も暗くなる。

1時間後の注射
3日後のテスト
1週間後の手術

現在が暗いのは、未来が暗いから。
死後の不安と現在の不安は切り離せない。
暗い未来を抱えて、現在を明るく生きることは出来ませんよね。

どんなに楽しく生きたいと思っても、死によって突然真っ暗な世界に
突き落とされるという100%確実な未来をみんな抱えているわけです。

その死に向かって突っ込んでいるのが私たち。
だから、どれだけ考えないようにしてみても誤魔化そうとしてみても、
暗い未来を抱えたままでは、今を明るくしようとしても一過性に
ならざるをえないのだといわれます。

漢の武帝の富や権力でも太刀打ちできなかった、この「死」に
ノーガードでつっこんで本当に大丈夫でしょうか?

金や力では勝てない死には別のアプローチが必要です。

古来、

「無常を観ずるは菩提心の一なり」といわれるように、死という

確実な未来をみつめることが、本当の幸せ(菩提)を求める心の
出発点となるでしょう。
 
将棋や碁の世界と同じように、先を読める人が、知恵の優れた人。

 人生の名人も先が読める人。
 未来を読み、その暗い心の解決をした人こそ、
 後悔のない人生を送れる人。

死ななくなることはできませんが、いつ死んでも悔いの無い心にはなれるのです!

 

村上春樹・最新インタビュー「今、特にこれという軸がない」

2009-11-25 | 不安




最新の村上春樹のインタビューが出てました☆

コチラです↓↓

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インタビュー:村上春樹、 「1Q84」で描くポスト冷戦の世界

7年ぶりの長編小説「1Q84(いちきゅうはちよん)」を執筆した
作家の村上春樹氏(60)が、ロイターのインタビューに応じ、
この小説が220万部を超える大ベストセラーとなった理由として、

「人々がアンリアルなもののリアルさということをだんだん理解し始めて、
 受け入れ始めているのではないかと思う」と語った。

作家デビューから30年を迎えた村上氏は、これまでにノーベル文学賞候補に
何度も名前が挙がっており、小説やエッセーは40カ国語以上に翻訳され出版されている。

ことし5月に出版された「1Q84」(全2巻)のタイトルは、
英作家ジョージ・オーウェルの「1984年」を連想させるが、
これについて村上氏は

「最初はジョージ・オーウェルが近未来小説として書いた『1984年』があった。
 僕はそれとは逆に、近過去小説として、過去こうあったかもしれない姿ということ
 で書きたいと思った」

と話した。

この小説では、登場人物の「青豆」と「天吾」を中心としたストーリーが交互に
展開され、性、愛、殺人などのほか、カルト集団や虐待、喪失などのテーマが描かれ
ている。

執筆の背景には、1995年のオウム真理教による地下鉄サリン事件や、2001年の
米同時多発攻撃があったという。

「9・11の事件は、僕は、現実の出来事とは思えない。
 そうならなかった世界というのは、どこかにあるはず。
 今いる世界は本当にリアルな世界かどうかということに、
 常に僕は疑いを抱いている。
 こうではなかった世界もどこかにあるはずだ、
 という気持ちがどこかにある」

と胸のうちを明かした。


「ポスト冷戦の世界というもののあり方を僕らは書いていかないと
 いけないと思う。
 でもそれは、どれだけリアルに描いても書ききれないものだ。
 ではどういう風に書くかというと、メタファーで書くしかない」という。


12人が死亡し、数千人が重軽傷を負った地下鉄サリン事件後、村上氏は
60人以上の関係者にインタビューを重ね、なぜ人々がカルト集団に入るのかを
追究してきた。


「一体どういうふうに生きればいいのか、何を価値、軸として生きていけば
 いいのか、当然そういう疑問が出てくるが、今、特にこれという軸がない。


 カルトというものはそういう人たちをどんどん引き付けてゆくことになると思う。
 僕らができることは、それとは違う軸を提供することである」


と村上氏は言う。

(後略)

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 価値観の喪失


 いや、

 
 始から軸となるものがなかったことに気付き始めた世界


 今、正しい思想が求められています。





インタビュー:村上春樹、 「1Q84」で描くポスト冷戦の世界(トムソンロイター) - goo ニュース
http://news.goo.ne.jp/article/reuters/entertainment/JAPAN-126056.html"target="_blank"


「ベルリンの壁」崩壊から20年 問題の本質は『心』に 電話座談会は世界を救う!! - 仏教から見た最新ニュースと人生の目的を、ある浄土真宗 親鸞会 講師はどう見るか
http://blog.goo.ne.jp/pandagananda16/e/188c6792ea5e6812bb502dd6d35f998a"target="_blank"

根っこがないから寂しい「星の王子様」

2009-03-21 | 不安


根っこがないから寂しい


 近年、生誕100年でにぎわったサン・テグジュペリの作った物語
星の王子様」。
 星の王子さまは六つの星を旅した後に、
 七番目の星、地球にやってくる。
 そこは砂漠。人っ子一人いない砂漠に孤独を感じ、
 砂漠の花に人間はどこにいるのかと尋ねる。
 
 すると
 砂漠の花は
「さあ、どこで会えるかわかりませんね。
 風に吹かれて歩きまわるのです。
 根がないんだから大変不自由していますよ

 と答える。

  ここでおやっと思う。「根があるから」動けなくて不自由するという
 ならわかるけれど、人間は「根がないから」不自由しているんだと
 砂漠の花は言う。どういうことだろうか。


 根っことはよりどころ、心のよりどころ。自分の居場所ということ
  自分は○○高校3年E組と一応の定位置はあるけれど、心の居場所
 根っこがそこにはない。

 孤独死が東京23区だけで年間300人にものぼるという。
 家族から捨てられ、仕事もなく、年金暮らしでまさに居場所がない
 高齢者の寂しい臨終。

  ところが、居場所がないと感じているのは何も高齢者だけでない。

 お父さんたちはリストラされて会社に居場所がない、家に帰っても
 居場所がない、うさをはらしに飲みに行く金もない。

 10代から30代の若者たちも、居場所がないと感じて、自分を必要と
 してくれる人、大切にしてくれる人、愛していくれる人、わかってくれ
 る人を捜し求めて、砂漠をさまよう人のように、インターネット上をさ
 まよったり、繁華街をさまよってそこで、出会った名前も知らぬ人たち
 としばらく、愛し愛され、分かり分かられたつもりのゲームに興じ、
 屈折した形で孤独を紛らわしている。  

  さみしいんだね、心の中は。

 この孤独な心をいかに解決するか??




空しさの三段階(ハイデッガー)

2009-03-12 | 不安

 
 ドイツの哲学者、ハイデッガーの空しさの三段階について書かれている。
 「むなしさ」というものを哲学的に考察した人。

 1.手持ち無沙汰の空しさ
   ドイツの片田舎で電車を待つ空しさ
 2.友人宅でパーティーに参加して楽しんで、
   それが一区切りして自宅で机に向かう時の空しさ
    ・文化祭、修学旅行の後
    ・面白うてやがてかなしき鵜飼かな
 3.人間存在そのものの空しさ
   何時来るか分からない。いつもある。
 
  
 3番目のはみんな軽視している。
 だけどこれこそ一番重視しなくてはならない、とは言ってる。

  太宰の『トカトントン』という小説がある。
 何か事を起こそうとすると頭の中から「トカトントン」という音がする。
 その音がしたら、何やってんだ、と思って急にヤル気がなくなる。
 最初に主人公がその音を聞いたのは玉音放送。戦争負けた瞬間。
 何やってきたんだろう、という思いが胸を覆った。
 小説書いて最後の場面を考える。ところがその時音がする。
 冷めちゃう。原稿やぶってしまう。
 政治運動に参加。みんなで話をしている。
 しかし音がする。もうやめちゃう。
 誰かを好きになる。しかし音がする。別れる。
 そして小説の終わりの方は
「この小説は遺書です。しかしこれを書いているうちにも音がしている。」
 と書いている。

 芥川は「人生は狂人の主催したオリンピック」
    「ぼんやりとした不安」 


 と言っている。
 これも3番目のむなしさを言っているといえる。

 人間存在そのものの不安、これを親鸞聖人は無明の闇と

 言いました。

 この心こそ苦しみの一番奥深いところにある迷いの親玉です。


●関連記事 浄土真宗親鸞会(東京オアシス)





僕はむなしくって、心が傷い。でもそれはなぜなんだろう?(サイモン&ガーファンクル)

2009-02-25 | 不安
サイモン&ガーファンクルの「アメリカ」という曲を

知ってますか?

しっとりとしたいい曲なんですよ。

そして、歌詞がいいんです☆

主人公は恋人と一緒にアメリカ探しの旅に出ます。 

しかし、それは自分というものを見つけるための

旅でもあるようです。

最後の方で、バスの中で寝ている恋人を見ながら青年がつぶやく 

"kathy, i'm lost," i said, though i knew she was sleeping
I'm empty and aching and i don't know why
Counting the cars on the new jersey turnpike
They've all gone to look for america
All gone to look for america
All gone to look for america

I'm lost

「道に迷った」というのは実際の旅で道を迷ってるんじゃ

ありません。

「人生という森の中で迷っている」のでしょう。

もっといえば、人生に「負けている」のかもしれません。

自由に恋人と楽しく旅しているその夜につぶやくこの言葉は

寂寞の情に満ちています。

そしてさらに言います。

I'm empty and aching and i don't know why

僕はむなしくって、心が傷い。

でもそれはなぜなんだろう?


じっくり聴いてください。

『America』by Simon And Garfunkel




歌詞はコチラ

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