ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

②「インザ・プール」奥田英朗著(文春文庫)を読む。1/9読了

2010年01月12日 | 本の事
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 ここにきて 奥田英朗にはまっている。

なんて偉そうに言っても「オリンピックの身代金」と「無理」しか読んでないのだけど。
たまたま古本屋で見つけて読んでみたこの「インザプール」いやはや面白い。時々噴き出してしまう。
トンボが「空中ブランコ」も読んだら?と言ったので、さっそくアマゾンで注文。
到着がとても楽しみ。

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 「いらっしゃーい」。とまるで桂三枝のような掛け声で迎えれくれる。
伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。 〔裏表紙より〕

そんなわけで、何が面白いかって、この伊良部という精神科医が、名医なのかそれともヤブ医者なのか、まともなのか、それとも狂っているのかさっぱり分からない。読み終わった今もやはり判らない。

でも患者は通院するうちなんとなく心が安らぎ、病気も治癒しているからいいのだろうが・・。
というよりそもそも心の病とは、きっと医者は治すというより、患者本人が治ろうとすることを手助けすることしかできないような気がするので、たぶんこういう医者も治療も「あり」のような気がするし、伊良部の一切束縛なしに(?)生きる姿は羨ましくすらある。ただこの医者、カバのようでメタボで首がなくて、マザコンで・・どうしようもない医者みたいに描かれている。

標題の「インザプール」はプール依存症のサラリーマンの物語なのだけど、
健康のために水泳をはじめたという軽い動機から水泳がやめられなくなる。目的と手段が入れ替わるということか。
大森和雄はよせばいいのに伊良部総合病院の扉を叩く。カルテを見て伊良部はつまらなそうに「不定愁訴か、つまらん」。病気に面白いも面白くないもないのだが。大森の話しを聞き、伊良部自身もプールに通うようになる。伊良部も泳ぐことが楽しくなり一見ミイラ取りがミイラになるよーな予感なのだが、伊良部のはまり具合を客観的に見ることにより、症状が回復する。

「勃ちっぱなし」は陰茎強直症、「コンパニオン」は強迫観念、「フレンズ」は携帯依存症、「いてもたっても」は確認行為の習慣化」

読み進むうち、うん似てる、私にもそういうところある、と思うところが多々あることに気づく。
たとえば活字依存症、文字のない世界に行ったらどうしようという、恐怖観念。
パソコン依存症(ブログ依存症?)
これだって立派な患者じやない?
伊良部病院に行ってみようかな・・・

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
本と映画と (mayumi)
2010-01-14 13:52:32
もう随分前ですが、『イン・ザ・プール』を オダギリジョーと
松尾スズキの映画で観て、伊良部先生が面白かったので、
『空中ブランコ』は 文庫で読みました。
(阿部寛のドラマは見逃しました)

奥田英朗の視点の置き方、嫌いじゃありません。
次は、そのさんお奨めの『無理』かな...。
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mayumiちゃん (その)
2010-01-14 15:23:54
そうかぁ。
この物語・・
映画にもなったのですね。
知りませんでした。

私もここにきて読んでみたいな?と思える作家の一人になりました、奥田英朗が。

空中ブランコ楽しみにしています。
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