ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

(49)「冬の童話」白川道著(ポプラ社)・・12/1日読了

2010年12月05日 | 本の事
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 私 やっぱりこの作家好きだわ。
「少し早いけどクリスマスプレゼントだよ。悦ちゃんの好きな白川作品、3日間で読むんだよ。売らにゃならんけ。」といってトンボが見せてくれた本。
「へぇ いいとこあるじゃん。白川道の新作?」

といってページを開いた。3日と言わず、一気に読んでしまった。辞められないのだ。

愛欲と物欲を捨てた今、自分と俗世を結ぶ唯一の絆はもはや、ロマン以外にない、うん?ちょっと待って、食欲も?まぁ、それもあるけど、今はこちらに置いておいて・・・。
でもでも、やはり純愛物語はこの老女の胸も熱くする。

久々にページを終えるのがもったいない、あぁ どうしてこうなるの、どうしてこんなに悲しいの。白川作品はいつも意地悪。
そして相変わらず男性の生き方がカッコいい。

感嘆と感動は違う。感嘆するのはよくできた作品に対してであって、不思議なことに感嘆の度合いが強ければ強いほど、感動の気持ちは薄れてしまう。
この作品のプロローグに書いてあったけど、まったくその通りだと思う。

で、物語はというと(アマゾン内容紹介より。)

『新興出版社のカリスマ社長・稲垣聖人。
出版界の風雲児として名を馳せているが、その過去はベールに包まれたまま。
人知れず暗い過去を抱え、孤高に生きている。
派遣社員として働きながら虚無的に生きる女・名高そら。
幼少期に歌の才能を認められながらも、自己犠牲的に生きている。
出会うはずのなかった二人が運命的に出会い、
父娘ほどの年齢差を乗り越えてひたむきに結ばれた時、哀しい奇跡が起こったー。』

物語の中に何度「愛してる」って言葉が出てきただろう?

「もう一度、言ってくれ」
「聖人、愛してる。何度でも言うわ。聖人、愛してる」
「俺も愛してるよ、そら。この世の中で愛しているのは、たったひとり、おまえだけだ」
「もう一度、言って」
「そら、愛してる。何度でも言う。そら、愛してる。この世の中で愛しているのは、たったひとり、おまえだけだ」

もはや古典的な愛の表現。
私のように昭和という時代に首までどっぷりの人間は、こういう表現にのにひかれるのです。

久々に砂漠に慈雨のごとく、心が潤ったような気がしました。
ロマンを愛する方は是非どうぞ。

文庫本になったら買おう、と言ったらトンボが「売ってあげるよ半額で。」って。
ハード本は重たいから持ち歩けないし。
思案中なり。
クリスマスプレゼントじゃないのかいな。

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