OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

衛星クロックの補正

2010-11-30 07:51:28 | OSQZSS
放送暦に含まれる衛星クロックパラメータで,基準時刻(TOC)が同じものの中から,IODCが
一番古いものと差を取ってみました.

TOCが同じ放送暦は15分に一回送信され,1時間で切り替わります.

あまりにも誤差が大きすぎる…
航法メッセージのデコードで,何か間違っているのかな?

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測位信号の受信レベル(2)

2010-11-29 08:49:19 | OSQZSS
仰角-受信レベルでプロットすると,こんな感じ.
みちびきの信号が,GPSより平均して3dBほど低くなっています.


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測位信号の受信レベル

2010-11-29 07:57:11 | OSQZSS
みちびき一軌道分の受信レベルと仰角をプロットしてみました.

測位信号を送信しているヘリカルアレイアンテナ(別名ぐりぐりアンテナ)は,ボアサイト方向に凹んだような
ゲインパターンをしています.そのため,仰角が75度以上では,地上での受信レベルがフラットになっています.

天頂方向に観測されるときでも,受信レベルは同じ仰角のGPSと比べると,低く抑えられているようです.
最大でも,仰角60度程度のGPSと同じレベルでしょうか.

送信アンテナのゲインパターンは,NEC技報に報告されています.ご参照ください.

http://www.nec.co.jp/techrep/ja/journal/g10/n03/100319.html


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試験信号との複合測位(2)

2010-11-28 14:32:30 | OSQZSS
11月20日に東京海洋大学にて取得した観測データを後処理することで,みちびきとの複合測位を
GPSのみの測位結果と比較してみました.

GPSの軌道とクロック情報にはIGSの精密暦を使用し,みちびきは放送暦を使っています.
測位精度は,みちびきの放送暦に含まれる誤差によって,GPSのみの場合より劣化しています.

みちびきの放送暦は,15分ごとに更新されますが,なぜか1時間は軌道およびクロックの基準時刻が
同じままです.その間にも,クロックパラメータは,大きく変化しています.

IODCが新しいものを常に使えば良いのかもしれませんが,クロックパラメータが有効な時間内に
収まっているかどうかを基準時刻から判断しているので,これら4つのパラメータが,1時間以内で
あれば,どれでも有効となってしまいます.

どのクロックパラメータを選ぶかによって,複合測位の精度が大きく変化します.放送暦に含まれる
クロックパラメータの推定精度が,いまひとつな感じです.


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観測データの公開(4)

2010-11-25 09:20:34 | OSQZSS
準天頂衛星のL1 C/A信号のPRNが正規の193番にまた戻っていました.L1-SAIFも正規のPRN183で
放送されています.どんな実験をしているのか,情報を提供してくれないかなぁ…

11月24日から25日に取得した観測データを下記リンクで公開します.ご活用ください.

http://www.sensorcomm.co.jp/osqzss/data/20101124/

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QZ-visionのデータ配信

2010-11-23 20:42:51 | みちびき
みちびきさんによると,12月中旬からQZ-visionでデータ配信が始まるらしい.
放送暦は自分で取得できるから良いとしても,精密暦は楽しみだ.
それまでに,出来る範囲で解析を進めよう.
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観測データの公開(3)

2010-11-19 09:31:44 | OSQZSS
16日までPRN193で送信されていた測位信号が,また非標準のPRN198に戻っていました.
18日から記録した24時間分のデータを,下記のリンク先で公開いたします.

http://www.sensorcomm.co.jp/osqzss/data/20101118/

これまで,PRN198で送信される放送暦のヘルスフラグはクリアで,GPSとみちびきの複合測位が
できたのですが,今回の受信では,ヘルスフラグがアクティブになっているため,みちびきの信号が
観測できていても,受信機内部で測位に使われていませんでした.

24時間安定してログが取れるようになりましたので,週末は東京海洋大学に設置された受信環境の
良いアンテナをお借りして,データ取得を行う予定です.
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BOC信号の追尾手法

2010-11-18 15:42:43 | ソフトウェア受信機
Galileoの試験衛星であるGIOVE-A/Bの信号を受信しようとしていた頃に集めた情報なので,
ちょっと古いですが,BOC信号の追尾手法をいくつかご紹介します.

もっとも単純なのがBump-Jumpingになります.これは,相関器の数を増やすことで,
メインローブとサイドローブを見分ける,総当りのような手法です.

これ以外のアルゴリズムは,サイドローブの影響を取り除き,BPSKのようなシングルローブの
自己相関関数を実現する手法になります.

いずれにせよ,これといった決定版はありません.これだけ研究報告があるという時点で,
扱いが面倒な信号ということなのでしょう…

Bump-Jumping
1/4チップ幅の相関器を5つ利用して,メインローブとサイドローブを見分ける手法.
P. Fine, and W. Wilson, "Tracking Algorithm for GPS Offset Carrier Signals",
ION National Technical Meeting, 1999.


Single Sideband
BOC信号のメインローブだけを通過させるフィルタを用いる手法.
J. W. Betz, "The Offset Carrier Modulation for GPS Modernisation",
ION National Technical Meeting, 1999.


Quadrature BOC
BOCと1/4サイクルの位相差を持つQBOC,およびそれらの逆位相コードを複合することで
自己相関関数の不確定性を取り除く手法.大量の相関器が必要.
P. W. Ward, "A Design Technique to Remove the Correlation Ambiguity in Binary
Offset Carrier (BOC) Spread Spectrum Signals", ION 59th Annual Meeting, 2003.


Double Estimator
サブキャリアを追尾するPLLを追加することで,通常のDLLでコード追尾を実現する手法.
R. Weiler, et al., "Demonstration of BOC(15, 2.5) acquisition and tracking
with prototype hardware", European Navigation Conference, 2007.


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QZSS L1C信号の受信

2010-11-18 12:20:59 | ソフトウェア受信機
L1C信号を受信しろと声が聞こえたので,MAX2769でIF信号を取得し,信号補足のアルゴリズムを組んでみました.

L1C信号には,航法メッセージを含むL1Cd信号と,パイロット信号と呼ばれる航法メッセージによる位相変調の無い
L1Cp信号があります.ここでは,L1Cd信号の相関波形をプロットしてみました.

変調方式がBOC(1,1)となりますので,メインのピークに加えて,左右にサイドローブが発生しています.



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観測データの公開(2)

2010-11-18 07:51:42 | OSQZSS
11月14日からPRN193で送信された試験信号のうち,16日に取得したデータの一部を公開します.

http://www.sensorcomm.co.jp/osqzss/data/20101116/

海外でのQZSS信号の受信複合測位の話題が,GPS Worldなどの雑誌に掲載されています.
これで記事になるのだったら,OSQZSSの成果も投稿しておけば良かったなぁ.
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