OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

fireant FM

2017-12-23 14:39:25 | 小型衛星
小型実証衛星1号機に搭載されるGNSS受信機fireantの
フライトモジュールが完成.



熱真空試験,振動試験,衝撃試験も完了し,試験後の
正常な動作も確認できました.







あとは衛星に搭載して打ち上げるだけです.
イプシロンの方はオンスケジュールなのかな?
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DJI Phantom 4 RTK

2017-12-22 17:53:48 | ドローン
DJIからPhantom 4のRTKバージョンが出るらしい.



DroneDJ: New DJI Phantom 4 RTK model spotted
Helicomicro: DJI Phantom 4 avec recepteur GPS RTK?

DJIはすでにD-RTK GNSSという製品を販売しているけれど,
GPSコンパスの機能が付いたりと高性能で高価,そして
Phantomに積むには大きすぎる.

もっとシンプルにRAWデータが取れて,後処理でも良いので精密測位が
したいと,Phantom 3の改造を考えていたけれど,公式でサポートして
くれるのであれば,それはそれで嬉しい.

希望としては,RTKの測位結果だけではなくて,RAWデータのログが取れて,
後処理の解析もできるといいな.
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GPS信号シミュレータの減衰器

2017-12-18 10:54:02 | トランジスタ技術
gps-sdr-simで生成したベースバンド信号をbladeRFなどの
SDRプラットフォームで再生すると,GPS信号としては強すぎる
電波が発射されてしまいます.そのため,50dB~60dB程度の
減衰器が必要になります.

また,受信機側からアンテナに直流電圧が供給されているので,
これもDCブロックでカットする必要があります.

これら減衰器やDCブロックには,価格が手ごろで,性能も良い
Mini-Circuits社の製品をお勧めします.



減衰器としてVAT-30+を2個,DCブロックとしてBLK-89-S+
準備すれば十分です.減衰量は,bladeRFのtxvga1でもある程度
調整できます.

国内では,ミニサーキットヨコハマから注文ができます.
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中部大学のRTK基準局

2017-12-16 11:03:19 | トランジスタ技術
トランジスタ技術RTK特集号の全国RTK基準局マップで紹介されている
中部大学の基準局を,遅ればせながら開局しました.

配信はNTRIPとなり,ローカルなSNIPのNTRIP CasterとRTK2goから
アクセスすることができます.

157.110.10.119:2101 (User ID: guest, Password: guest)
rtk2go.com:2101

受信機は2種類接続されており,u-blox社のNEO-M8TからはUBXバイナリデータを,
トランジスタ技術から発売される基準局用NEO-M8P-2基板からはRTCM3を配信しています.
Mount Pointは以下の通りです.

CHUTORA1 (u-blox NEO-M8T, UBX-RXM-RAWX,UBX-RXM-SFR, GPS+BDS+QZS)
CHUTORA2 (u-blox NEO-M8P-2, RTCM3, GPS+BDS+QZS)

基準局のアンテナ位置は,以下の通りです.

WGS84測地系:北緯35.272737685度,東経137.01328027度,楕円体高130.770m
XYZ(ECEF)座標:-3813457.989m,3554454.936m,3662687.219m

CHUTORA1とCHUTORA2は同じアンテナに接続されているので,基線長がゼロでの
RTKを試すことができます.基準局とローバの距離が長くなればなるほど測位精度は
劣化しますので,ゼロ基線長でのRTKがベストな測位精度を示すことになります.

RTKNAVIのInput Streamsは,RoverとBase StationともにNTRIP Clientを選びます.
ここでは,RoverはCHUTORA1に,Base StationはCHUTORA2にアクセスするため,
Formatはそれぞれu-bloxとRTCM3を選んでいます.

 (クリックで拡大)

NTRIP Client Optionsは,ローカルなNTRIP Casterの場合,以下のようになります.
Mount Pointが,それぞれCHUTORA1とCHUTORA2になっています.





RTK2goの場合は,以下のようになります.RTK2goへアクセスする場合は,
User IDとPasswordは不要です.





RTKNAVIのOptionsでは,次のような設定を選んでいます.
まず,Setting1では,Positioning ModeにKinematic,FrequenciesにL1を選択し,
Elevation Maskは20としています.測位に使用する衛星システムはGPSとBeiDouを
選びました.

このとき,Excluded SatellitesにC02を指定することを忘れないでください.
BeiDouのC02衛星は信号の品質が悪く,測位精度劣化の原因となります.

 (クリックで拡大)

Setting2では,GPSのInteger Ambiguity ResolutionにContinuousを選び,
BDSもONにしておきます.

 (クリックで拡大)

Positionsでは,Base Stationとして,基準局のアンテナ位置を入力します.

 (クリックで拡大)

このとき,毎回基準局のアンテナ位置を入力するのは面倒です.そこで,
よく使うアンテナ位置をファイルにまとめておき,読み込むことにします.

例として,トランジスタ技術の中で紹介されている静岡大学や東京海洋大学の
基準局位置もいっしょにまとめたアンテナ位置ファイルを準備しましたので,
ご利用ください.

Google Drive: toragi_antennas.pos

アンテナ位置のファイルを読み込むには,Base Stationの欄の右上の[...]ボタンを
クリックします.

 (クリックで拡大)

すると,Stationsという基準局のアンテナ位置リストが表示されます.
ここで,Loadボタンをクリックし,ファイル選択画面からアンテナ位置の
ファイルを選択します.

 (クリックで拡大)

例えば,上記のtoragi_antennas.posを選択すると,以下のように3つの
基準局アンテナ位置が読み込まれます.ここでは,中部大学の基準局である
CHUTORAを選びます.

 (クリックで拡大)

これで,ゼロ基線長でのRTKの準備が整いました.RTKNAVIのメイン画面に戻り,
STARTボタンをクリックすると,NTRIP Casterからのデータ受信が開始されます.

 (クリックで拡大)

航法メッセージの受信に30秒ほど時間が掛かりますが,ゼロ基線長のRTKでは,
すぐにFIX解が得られるはずです.

 (クリックで拡大)

RTKとしては理想的な条件であるゼロ基線長では,ほぼベストな数mmの測位精度が
得られています.

【追記】RTK特集号では,第11話でRTKNAVIの使い方が紹介されています.
この中で,基線長が20km以上であってもFIX解が得られると説明されていますが,
NEO-M8Pなどの1周波受信機では,長い基線で安定したFIX解を得ることは困難です.
FIX解は得られるかもしれませんが,Float解からの収束に時間がかかったり,
間違った位置にFIXしてしまうこともあります.

フィールドで試験した実感として,1周波受信機で安定した精密測位が可能な
基線長は,1~2km程度でしょうか.多周波受信機と比較して随分と短い基線長に
なりますが,受信機が安価であるため,現地に自分で基準局をいつでも設置する
ことができます.

機材も測量用受信機に比べてコンパクトですので,小規模なフィールド調査には
有効かと思います.

【追記2】Mount PointのCHUTORAは,中部大学+トランジスタ技術を表していますが,
中部大学の公式マスコットの名前でもあったりします.

中部大学:公式スコット「ちゅとら」
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HackRF One

2017-12-15 05:47:32 | トランジスタ技術
HackRF One,秋月で購入できるのね.

秋月電子通商:HackRF One(ソフトウェア無線機)

トランジスタ技術RTK特集号の23話では,SDRプラットフォームとして
入手性の良いBladeRFを紹介していますが,HackRF Oneでも
gps-sdr-simで生成したベースバンド信号を再生することができます.

ただし,BladeRFのベースバンド信号のフォーマットが16ビットなのに
対して,HackRF Oneは8ビットになります.そのため,gps-sdr-simの
-bオプションで,ビット数を指定する必要があります.

> gps-sdr-sim -e brdc2740.17n -b 8

生成されたベースバンド信号は,HackRF Oneのアプリケーションである
hackrf_transferを使って,GPS信号として再生することができます.

> hackrf_transfer -t gpssim.bin -f 1575420000 -s 2600000 -a 1 -x 0

HackRF Oneは,BladeRFより2万円ほど安く入手できるのでお得ですが,
搭載されているリファレンスクロックの周波数オフセットが大きいという
欠点があります.そのため,再生したGPS信号の中心周波数にも
オフセットが発生し,受信機側で信号が捕捉できないことがあります.

そんなときには,TCXOを搭載した簡易的な外部クロックをお試しください.
基板のデザインファイルや部品表は,GitHubのレポジトリにアップされています.

GitHub: osqzss / gps-sdr-sim / extclk






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R828D2

2017-12-14 09:28:18 | RTL-SDR
redditでRafael Microの新しいtuner ICが話題に上っている.

riddit: R828D2 data specs

R820T2はディスコンになり,D828D2に移行するみたい.

Rafael Micro: R828D2

Dual-in Hybridというのがどういうものなのか,
ブロック図を見ても,いまひとつよく判らない.

2アンテナで同時受信ができると嬉しいな.
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NTRIPのSourcetable

2017-12-11 08:17:41 | トランジスタ技術
トランジスタ技術RTK特集号の13話では,オープンなNTRIP Casterである
RTK2goを利用した基準局データの配信を紹介しています.

RTKLIBのSTRSVRからNTRIP Casterにデータを送信するために,
基準局側はそのデータ(stream)のMount Pointを設定します.

NTRIP Clieentは,Mount Pointさえ判れば,その基準局データに
アクセスすることが可能です.しかし,そのMount Pointから
どのようなフォーマットのデータが配信されているのか不明です.

そこで,NTRIPでは,Casterが配信しているデータの情報を
Sourcetableと呼ばれる形で提供しています.

software.rtcm-ntrip.org/wiki: NTRIP sourcetable contents

このSourcetableのSTR(stream specification records)には,
Mount Pointが大まかな位置,配信されるデータのフォーマット,
衛星システムの種類などが記載されています.

software.rtcm-ntrip.org/wiki: Structure of a stream record in sourcetable

STRSVRでは,このSTRの情報をNTRIP Server OptionsのStringで
指定することが出来ます.



Stringには,STRのID(identifier)以降の項目をセミコロンで
区切って入力します.例えば,NEO-M8P-2から出力されるRTCM3
メッセージを配信する場合は,以下のようなStringとなります.

Kasugai;RTCM3;1005(10),1077(1),1127(1);1;GPS+BDS+QZS;SNIP;JPN;35.27;137.01;0;0;sNTRIP;None;N;N;;

UBXのバイナリデータをそのまま配信するのであれば,こんな感じでしょうか.

Kasugai;RAW;UBX-RXM-RAWX,UBX-RXM-SFRBX;1;GPS+BDS+QZS;SNIP;JPN;35.27;137.01;0;0;sNTRIP;None;N;N;;

Sourcetableは,webブラウザからNTRIP Casterにアクセスすると
表示されます.

 (クリックで拡大)

RTKLIBのNtrip Browser(srctblbrows.exe)で表示されるのも
このSourcetableになります.

 (クリックで拡大)

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u-blox受信機設定の保存

2017-12-10 07:40:06 | トランジスタ技術
トランジスタ技術のRTK特集号を購入.
付録のCDは読むのに邪魔なので,切り離しました.



第9話でNEO-M8Pのモード設定について説明がありますが,
この方法では,設定を変更するたびにMSGを設定し直さなければ
なりません.

受信機の設定をいくつかファイルに保存しておき,必要に応じて
設定ファイルを読み込むのが便利です.

現在の受信機設定を保存するためには,u-centerのToolsから
GNSS Configuration...を選びます.

 (クリックで拡大)

すると,次のような設定ファイルの選択画面が開きます.



ここで,「GNSS > File」のボタンをクリックすると,
保存するファイル名を聞いてきます.受信機の設定が
わかるような適切なファイル名を入力してください.

 (クリックで拡大)

ファイル名を選んで「保存」をクリックすると,受信機の
設定がファイルに書き込まれます.

 (クリックで拡大)

保存された設定ファイルを受信機に読み込むときも,同じように
GNSS Configrationを開きます.そして,設定ファイルを選択し,
「File > GNSS」をクリックします.



このとき,「Store configuration into BBR/Flash」をチェックしておくと,
読み込んだ設定が受信機の不揮発性メモリにも書き込まれます.
そうすると,受信機の電源を切っても書き込んだ設定が保持され,
再度電源を入れると,同じ設定で受信機が起動します.


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NTRIP Casterのlatency

2017-12-09 07:46:30 | トランジスタ技術
自前のサーバを準備することなく基準局データを配信できる
オープンなNTRIP Casterのサービスはとても便利ですが,
海外サーバへのアクセスとなるため,latencyが気になります.

そこで,フリーのNTRIP CasterであるSNIPをインストールした
自前のサーバと,SNIPをベースとしたNTRIP Casterサービス
であるRTK2goで,同じデータを配信してRTK測位精度を比較して
みました.

GNSS受信機はu-blox社のNEO-M8Tです.これを2台,分配器で
同じアンテナに接続して,Zero-BaselineのRTKで評価します.

まずは,SNIPをインストールしたローカルなNTRIP Casterに
接続した場合の測位結果です.

 (クリックで拡大)

 (クリックで拡大)

次に,RTK2goを利用した測位結果です.

 (クリックで拡大)

 (クリックで拡大)

測位結果は,ほぼ一緒で,目立つような違いはありません.
2つを重ねて表示すると,RTK2goの測位結果の方が若干誤差が
大きいかなと気付く程度です.

基地局側のデータの遅延を見てみると,ローカルのNTRIP Caster
からは遅延なしか1秒の遅延でデータが取得できています.
一方,RTK2goからのデータ取得は,常に1秒以上の遅延が発生し,
ときおり数秒の遅延も見られます.この遅延が測位精度の劣化に
繋がりますが,実質上問題のないレベルです.

一部,float解が発生していますが,どちらの測位結果にも共通で
あることから,これらは移動局側の問題のようです.

このときのログをRTKNAVIによる後処理で精密測位をしてみます.
Fix率は100%となり,測位精度もRMSで3mm程度と,RTKよりも
測位性能が改善されます.

 (クリックで拡大)

RTK2goは,ユーザ登録もパスワードも不要でさっと使える
とても便利なNTRIP Casterです.データ配信の遅延はありますが,
ローカルなNTRIP Casterとの測位精度の差は見られません.

ベータテストのサービスですので,安定性や継続性は
保証されませんが,ちょっとした実験には手軽でお勧めです.
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RTKスタータキット

2017-12-08 08:18:48 | トランジスタ技術
トランジスタ技術2018年1月号でRTKスタータキットが販売される.

トランジスタ技術:地球大実験ピッタリ1cm!新GPS誕生

GNSS受信機モジュールはu-blox社のNEO-M8Pシリーズ.
RTCM出力が可能な基準局用が27,000円,
RTK測位エンジンを搭載した移動局用が21,600円.

RAWデータ出力に対応したNEO-M8Tを搭載した基板が
CSG Shopから$75で購入できることを考えると,
ホビーで手を出すにはちょっと高い.

CSG Shop: UBLOX NEO-M8T TIME & RAW RECEIVER BOARD



基準局として使いたいのであれば,RTKLIBのSTRSVRを使って,
Conversion Optionでu-bloxのUBXバイナリデータをRTCMに変換できる.

移動局の受信機モジュールにRTK測位エンジンが組み込まれているのは
魅力的だけど,そこまでサイズや重量を気にしないのであれば,
Raspberry PiでRTKLIBのrtkrcvを動かすこともできる.
ブラックボックスのRTK測位エンジンより,こっちの方が自由度が高い.

OSQZSS: Raspberry PiでRTKLIB

基準局と移動局用に2台のGNSS受信機モジュールがあると,出来ることが
ぐっと広がるので,個人的にはCSG ShopのNEO-M8Tを2台購入することを
お勧めします.

【追記】CSG Shopの基板で不便だなと思うことは,USBコネクタが
いまどき珍しいmini-Bであること.ちょっと実験したいときに,
ケーブルが見つからないことが多い.
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