BeiDouの観測データを入手したいと思い,IGS Multi-GNSS Experiment(MGEX)の
観測局ネットワークにNtripでアクセスしてみました.
まず,Ntripのbroadcasterにアクセスできるよう,
BKGのGNSS Data Centerで
ユーザ登録を行います.
User Registration for Ntrip Broadcasters:
http://register.rtcm-ntrip.org/cgi-bin/registration.cgi
その日のうちに,登録完了のメールが届きます.
MGEXのbroadcasterには,同時に最大で5局までアクセスできるようです.
Ntripのクライアントには,RTKLIB 2.4.2b8のRTKNAVIを使用します.
RTKNAVIを起動したら,右上のInput Streamsボタンをクリックします.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/3f/7c79ef31bc9206d5019b03eae8ce0a38.png)
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Input StreamにはRover,TypeにはNTRIP Clientを選択します.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/52/3d890d96ef9ed7e8c97b5026859a4733.png)
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次に,隣のOptボタンをクリックし,NTRIP Clientのオプションを指定します.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/c9/3235f8897331fbd4bfc8701c550d74f8.png)
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NTRIP Caster Hostには,mgex.igs-ip.netを選び,Portに2101または80を指定します.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/ee/4d7e53f77cb36b76443d9468da3db2b7.png)
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MGEXのサイト一覧を見ると,BeiDouを受信している観測局はいくつかあります.
今回は,その中からCUT0のSite IDを選びました.
Ntrip Browserを開くと,CUT0にはCUT00とCUT07の2つのmountpointがあります.
CUT00からは,Trimble NetR9の出力フォーマットであるRT27がそのまま流れています.
残念ながら,Trimbleは受信機の出力フォーマットを完全に公開していないために,
今回はCUT07のRTCM 3.0を選びます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/60/c14b827e8535a89e0d3d5dd01126fe41.png)
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ところで,RTCM出力のmountpoint名には,Site IDの後ろに7を付けるといったような
ルールがあるのでしょうか?
mountpointを選らんだら,登録したユーザ名とパスワードを入力します.
次に,NTRIP Clientを接続する前に,Optionsボタンをクリックして,
すべての測位衛星システムを表示するようにチェックします.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/5a/e92dad7ed20569255450325095553bdc.png)
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これで準備終了です.Startボタンをクリックすると,指定したNtrip Broadcasterに
接続され,RTCM 3.0の受信が開始されます.Ephemerisの受信に少し時間が掛かりますが,
観測値とephemerisが揃えば,測位演算が開始されます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/eb/c60bd2ba6c0d9189f8353d4702345f76.png)
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GalieoやBeiDou,QZSSも観測されていますが,GPSとGLONASSのephemerisしか
流れていないために,測位演算には使われていません.
便利な機能として,左下の四角のマークをクリックすると,RTK Monitorが開きます.
フォーマットでRTCM 3を選べば,受信しているメッセージタイプやコンテンツを
表示することができます.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/c3/0911059a4475c9abdcad0d0d114797fb.png)
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BeiDouのephemerisが入手できないかと期待していたのですが,メッセージとして
流れていないようです.(そもそもRTCM 3.0で定義されていない?)
BeiDouの測位を試したいのであれば,ソフトウェア受信機で全部実装するしかないのかな…
【追記】
参考資料.
IGS Workshop 2012:
Real-time Stream Conversion to RTCM-3 MSM and RINEX-3 in IGS/MGEX Context
【追記2】
MGEXとはまったく関係ないですが,マウスカーソルが写った画面をキャプチャするために,
XPのころはWinShotを愛用していました.しかし,Windows 7で同じ機能を使おうを思うと,
何故かマウスカーソルの形状が正しくキャプチャできません.
何か良いWindows 7対応のツールはないかと探したところ,フェンリルのSnapCrabを見つけ
ました.インターフェイスもすっきりしていて良い感じ.ホットキーもWindows標準のままで
使えます.しばらくはこちらを使ってみよう.
フェンリル:
SnapCrab for Windows