OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

gps-sdr-simのアップデート

2015-12-28 14:43:16 | GPS Signal Simulator
やり残しのないように,今年中にgps-sdr-simをアップデート.

GitHub: osqzss/gps-sdr-sim

久しぶりにがっつりと手を入れて,初期のリリースから追加したかった機能を
何とか全部詰め込むことができました.

1. 伝搬距離に応じた信号強度
2. 受信アンテナのゲインパターン
3. シミュレーション開始時刻の指定
4. シミュレーション時間制限の除去
5. シミュレーション中の可視衛星切り替え

出力ファイルのサイズが大きくなりすぎるので,とりあえずデフォルトで
シミュレーション時間の上限を5分間にしていますが,USER_MOTION_SIZEの
値を変えれば,長時間のシミュレーションも可能です.

シミュレーション時間が長くなれば,その間に衛星が見えなくなったり,
新しい衛星が見えるようになったり,可視衛星が切り替わります.
これまでは,シミュレーション開始時の可視衛星に固定していましたが,
アップデート版では可視衛星のチェックを定期的に行い,衛星の追加や
削除をしています.

今年はここまで.次はbladeGPSにmergeしよう.

【追記】去年は何をしていたのだろうと過去の記事をのぞいてみたら,
gps-sdr-simを組み始めて,HackRFの外付けTCXOを作っていた.

まるで成長していない…
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Low-cost RTK GPS

2015-12-15 08:11:48 | 雑記
DIY DRONESのニュース記事から.

DIY DRONES: Low-cost Pixhawk-compatible RTK GPS from Tersus

GPS L1/L2に加えてBDSのB1/B3,GLONASS L1のマルチ周波GNSS受信機.
RTKエンジンも搭載して$799なのは安い!

どこの受信機なんだろう?

【追記】性能や形状が近いのは,これかな.

unicorecomm: UB351 BDS/GPS/GLONASS Tri-System Pent-Frequency High Precision Board

【追記2】高須さんのレポ

備考録:Tersus-GNSSのPRECIS受信機来たよ
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Low-Cost Centimeter-Accurate Mobile Positioning

2015-12-14 10:28:15 | 雑記
UT AustinのTodd Humphreysによるスマートフォンを使ったcm測位の
プレゼンテーション.

YouTube: 2015 Fall Seminar #4: Low-Cost Centimeter-Accurate Mobile Positioning

ニュース記事などでは省略されがちな技術的な内容も丁寧に説明されていて,
とても良いtalk.

Q&Aのところで,新しいGalaxyに搭載されるBroadcomのチップでは
carrier phaseも出力されてRINEXファイルが生成できると紹介されていた.
どの機種なのかな?

そういえば,このcm測位をSamsungが採用するとかしないとかという
記事を読んだ気がする.

【追記】このあたり.

EurekAlert: New centimeter-accurate GPS system could transform virtual reality and mobile devices
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HackRFのfirmware更新

2015-12-12 11:19:52 | GPS Signal Simulator
TCXOを外部クロックとして使うことで周波数オフセットは
改善されるのですが,それでも信号が安定しません.
そこで,HackRFのfirmwareを最新版に更新してみました.

HackRF: Release 2015.07.2

ついでに,Windows用のツールセットもx64に更新.
ビルドの環境は,Visual Studio Express 2013 for Desktopです.

hackrf/host/cmake> PATH=C:\CMake\bin;%PATH%
hackrf/host/cmake> cmake ../ -G "Visual Studio 12 2013 Win64"
-DLIBUSB_INCLUDE_DIR=C:\libusbx-1.0.18-win\include\libusbx-1.0
-DLIBUSB_LIBRARIES=C:\libusbx-1.0.18-win\MS64\static\libusb-1.0.lib
-DTHREADS_PTHREADS_INCLUDE_DIR=C:\pthreads-w32-2-9-1-release\Pre-built.2\include
-DTHREADS_PTHREADS_WIN32_LIBRARY=C:\pthreads-w32-2-9-1-release\Pre-built.2\lib\x64\pthreadVC2.lib


ビルドしたツールを使って,SPIフラッシュのfirmwareとCPLDを更新します.

HackRF: Updating Firmware

スマートフォンで受信させてみると,相変わらず信号レベルが
小刻みに変動しますが,更新前より安定している気がします.



【追記】旧型でも効果あり.
クロックバッファなんて最初からいらんかったんや!



【追記2】メモ

reddit: Hackrf External Clock with LVCMOS
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HackRFにTCXO

2015-12-11 18:54:45 | GPS Signal Simulator
前作ではその効果がいまひとつであったHackRF向けの外部クロック.
今回はクロックバッファを入れてみました.

CDCLVC1102: Low Jitter, 1:2 LVCMOS Fan-out Clock Buffer

これでLVCMOSのCLKINがドライブできる?



周波数オフセットがどの程度改善されたのか,HackRFで出力したGPS信号を
ubloxのGPS受信機に入力して,Clock StatusのClock Driftを確認してみます.



外部クロックを付けた状態だと,Clock Driftは0.05μs/s以下になりました.
この単位は,1秒間に1μ秒の誤差という意味なので,ppmと同じです.
これは,かなり良好な値.

さて,外部クロックを外してHackRF搭載のXOで動作させると,
どうなるでしょうか.



このときのClock Driftは,8μs/sと跳ね上がります.
XOの安定性が20ppm程度なので,妥当な値です.

どうやら,外部クロックとしては,周波数オフセットを見事に解決して
くれています.しかし,相変わらずGPS受信機側の信号は安定しません.

PCからHackRFへのデータの転送の方に問題があるのでしょうか.
原因はいまだに不明です.

$100の差額があっても,GPS信号シミュレータを楽しみたいのであれば,
bladeRFを買おう!
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航法の歴史

2015-12-10 07:54:20 | 雑記
松浦さんによる航法からGPSへと繋がるとても良い記事.

衛星測位入門:航法の歴史

電波航法の歴史から始まって,第4回ではSA廃止の話まで進んでいる.
どこまで連載されるのだろう?続きが楽しみです.

GPSの歴史で個人的に面白いのが「GPSの父」は誰かという議論.
一般には,GPSのプロジェクトを率いたBradford Parkinsonと言われて
いますが,これには第3回の記事に出てくるTIMATIONをGPSに先んじて
開発したNRLが大反発.TIMATIONで実証された原子時計を搭載した
衛星からのtime transferによる電波航法を発明したRoger Eastonこそが
GPSの父であると,法廷騒ぎにまでなっています.

技術的な歴史も楽しいけれど,このあたりの人間模様も記事にして欲しいな.
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MATLABでSDR

2015-12-09 17:41:50 | RTL-SDR
メモ

MATLABとRTL-SDRを使ったソフトウェア無線のテキストが
ダウンロードできる.(ユーザ登録必要)

MathWorks: Software-Defined Radio Using MATLAB & Simulink and the RTL-SDR

MATLABスクリプトなど,マテリアルもダウンロードできるので,
誰かpythonあたりに焼き直してくれないかな.

【追記】ざっと目を通してみた.ボリュームもあって,良いテキスト.
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マルチコプタによるGNSS-R観測

2015-12-04 08:37:10 | GNSS-R
平塚沖総合実験タワーを望む海岸から,マルチコプタを利用した
空からのGNSS-R観測実験を行いました.



午前中は雨天でしたが,昼には空も晴れ,実験スタート.
低気圧が通過しているので,波のうねりは大きいのですが,
海岸は無風で絶好のフライトコンディションでした.

観測機器を搭載し,海岸からテイクオフ!







合計4回のフライトを実施し,異なる高度やフットプリントの
観測データを取得することができました.

解析が楽しみ.

【おまけ】湘南ひらつか猫



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