OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

ユニファイネジ変換アダプタ

2012-09-24 20:23:29 | みちびき
GPS受信機で実験をしていると,アンテナを立てるために
測量用の三脚を持ち出すのは面倒で,カメラの三脚で
代用させたいときがあります.

しかし,5/8-11 UNCのGPSアンテナのネジ穴をカメラ三脚の
1/4-20 UNCに変換できるアダプタが見つかりません.

この逆はあるのに…

GIShop:5/8-1/4インチ変換ネジ

そこで,そんなユニファイネジ変換アダプタを作ってみました.



良い仕上がりです.アルマイト処理をしたくなる.

【追記】

実際に装着してみると,こんな感じ.






コメント (2)
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GPS信号のブラックアウト

2012-09-19 22:59:01 | ソフトウェア受信機
訳あって大気圏再突入における無線通信のブラックアウトについて調べている.
いろいろと興味深いのでメモ.

ブラックアウトの原因は,再突入の熱によってプラズマ化した大気.
アポロのカプセル,スペースシャトル,日本でもOREXなどで実験されて
いるのだろうけど,兎に角公開されている実データは少ない.

それでもGoogle先生が素敵なリファレンスを教えてくれた.

ESA bulletin: The Mission and Post-flight Analysis of the Atmospheric Re-entry Demonstrator (ARD)
NATO RTO: Re-entry Flight Experiments Lessons Learned - The Atmospheric Reentry Demonstrator ARD



ARDはESAの大気圏再突入実験機.
しっかりとGPS信号のブラックアウトについても報告してくれている.

これによると,進行方向(大気で熱せられる側)では高度92kmでブラックアウト.
プラズマの影響が少ないと思われる後ろ側でも,高度87kmでブラックアウトしている.
プララズマがコーン状になるから,進行方向と逆側なら信号が届くだろうと期待してたけど,
GPS信号,ぜんぜん見えないのね…

その後,高度が41kmや28kmと,随分と低くなるまでブラックアウトしていたようだけど,
これもプラズマの影響なのだろうか.それとも,単にGPS受信機の再補足が遅いだけ?

そして,ここでインフレータブルのエアロシェルが活躍するのか!

宇宙航行の力学シンポジウム:柔構造再突入体における通信ブラックアウトについて

【追記】

衛星設計コンテストで面白いミッションを見つけた.

第18回衛星設計コンテスト設計の部:ブラックアウト回避実験衛星「TWINS」

【追記2】

ARDに搭載されたGPS受信機の解析結果は,IONでも発表されていた.

ION NTM 2002: ARD GPS Post-Flight Analysis

GPSに関しては,前述のレポートよりもこちらの方が詳しい.

信号強度の高いGPS信号であっても,高度90kmあたりでブラックアウトし,
50km以下にならないと再補足していない.信号強度のグラフを見ると,
50kmあたりでもプラズマの影響で減衰しているようだ.

ブラックアウト中のGPS信号の減衰は60dB以上.さすがにそれは見えない…
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i-Ballの画像データ

2012-09-14 22:16:34 | ソフトウェア受信機
i-Ballが撮影した画像データの速報が紹介されています.
ハッチが加熱されていく様子がすごい.

「こうのとり」3号機に搭載した再突入データ収集装置(i-Ball)のデータ取得について



撮影ミッションの成功,おめでとうございます.

GPSのデータは…解析をがんばります.

【追記】

HTV3ミッション完了後の記者会見が簡潔にまとめられている.

ただいま村:宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)ミッション完了後記者会見

岩日誌: HTV「こうのとり」3号機ミッション完了後記者会見 起こし

【追記2】

9月23日放送の夢の扉+は,i-Ballの話らしい.

夢の扉+:“宇宙最大の難関”大気圏再突入の瞬間を捉えろ!
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i-Ballの起動

2012-09-13 17:58:27 | ソフトウェア受信機
星出さんがi-Ballを起動する様子がYouTubeにアップされていました.

YouTube: i-BallとREBRの設置、ハッチクローズ



HTV3は無事にISSから離脱し,予定通りにリエントリとなりそうです.
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HTV3の再突入日

2012-09-07 22:34:38 | ソフトウェア受信機
HTV3の大気圏再突入日が,日本時間で9月14日の午後2時24分に設定されました.

宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)の国際宇宙ステーション分離及び再突入の決定について

予定とはいえ,再突入の時刻までアナウンスされたので,
orbitronで再突入の位置を予測してみました.

 (クリックで拡大)

パプアニューギニアのあたりで大気圏に再突入し,ニュージーランドを横切り,
南米沖へ進みます.あくまでもISSの軌道ですので,HTV3の落下位置とは
一致しないかもしれませんが,南太平洋のどこかに落とすのでしょうね.

ところで,大気圏再突入って,どの高度のことを指すのでしょう?

【追記】

Google先生に質問してみたら,JAXAの宇宙旅行FAQを教えてくれた.

宇宙旅行FAQ:宇宙輸送機

便宜的に再突入点には高度120kmを使うらしい.
実際に空力加熱が大きくなるのは高度80kmとのこと.

【追記2】

再突入落下予測域が,過去のプレスリリースで紹介されていました.

「こうのとり」3号機(HTV3)ブリーフィング(12ページ)

最初の赤い三角が大気圏再突入点で,次の三角が着水点かな?
軌道高度が随分と低くなるため速度は上がり,ISSに先行して
ニュージーランドを越え,東沖で再突入しています.

【追記3】

マイナビニュースでi-Ballのミッションが紹介されています.

大塚実の月刊宇宙開発:燃え尽きるHTVの撮影に挑む再突入データ収集装置「i-Ball」とは?
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i-Ballのリハーサル

2012-09-05 14:35:21 | ソフトウェア受信機
9月8日に大気圏に再突入するi-Ballの運用リハーサルが
地上のエンジニアリングモデルを使って実施されました.

十勝毎日新聞:大気圏再突入時データ受信をテスト

本物のi-BallはHTV3の与圧部で大切に保管されているため,
再突入でHTV3が破壊され,外部に放出されるまで,
GPS信号を受信することができません.

また,最新の衛星軌道を事前にアップロードすることもできないため,
起動後はどうしてもコールドスタートになってしまいます.

これでは,再突入時の測位に間に合いませんので,
今回はフライト中に記録したGPS信号のIFデータを
後から地上で処理することにしました.

しかし,データを地上局に送信するための無線回線の帯域が
限られているため,断片的で短いIFデータしか取得できません.
そのため,航法データがデコードできず,通常の信号処理では,
疑似距離の生成ができません.

そこで,今回は携帯電話のA-GPS機能で利用されている
coarse time positioningと呼ばれる手法を適応します.

InsideGNSS: Coarse Time Positioning

リハーサルは地上の静止点ですので,問題なく測位できました.

まだまだ解析ソフトウェアの改善が必要ですが,本番が楽しみです.





【追記】

9月3日現在で,HTV3の再突入日が調整中になっていました.
星出さんの船外作業待ちかな?

「こうのとり」3号機(HTV3)ミッション

【追記2】

再突入は9月14日に再設定されたようです.

宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)の運用状況について

【追記3】

SPACE@NAVI-Kibo WEEKLY NEWSでi-Ballのミッションが紹介されています.

YouTube:SPACE@NAVI-Kibo WEEKLY NEWS 第174号

【追記4】

なぜか本家の十勝毎日新聞より写真が大きい.
i-Ballの中身を少しだけのぞくことができます.

北海道ニュースリンク:大気圏再突入時データ受信をテスト
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NVS BINRフォーマット

2012-09-03 11:04:06 | みちびき
忘れないようにメモ.

いつの間にか,NVS社のBINRフォーマットが公開されていました.
RAWデータについても説明されています.

BINR Protocol Specification
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