OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

RTKLIBの自動起動

2018-09-02 11:23:49 | RTKLIB
Raspberry Piだと,rtkrcvやstr2strなどのコマンドラインツールを
起動時に簡単なスクリプトで自動的に実行することができる.

しかし,PC版のrtknaviやstrsvrはGUIの画面でスタートボタンを
クリックする必要があり,自動的に実行することができずに不便だ.

そう思っていたら,「-auto」オプションがあることを教えていただいた.

tomojitakasu/RTKLIB: Autostart of STRSVR

Version 2.4.3では,rtknaviにもautoオプションが付いている.
以下のコマンドを実行すれば,rtknavi.iniファイルの設定を読み込み,
自動的にスタートボタンが押された状態でrtknaviが起動する.

> rtknavi -auto

とても便利!
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RTKPLOTのGoogle Maps

2017-12-06 08:25:24 | RTKLIB
RTKPLOTで表示されなくなったGoogle Map Viewの復旧手順.

測位衛星による高精度測位技術の研究開発:日記・備忘録 2017/12/05

急に使えなくなって困っていたので,とても助かります.
64ビット版のWindows 10でも動作が確認できました.

ただし,手順4のIE11に対応する16進数は多分間違い.
10進数の11000に対応する16進数は2AF8です.
16進数の1F40だと10進数で8000なので,IE8になってしまう.
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みちびき2号機のskyplot

2017-06-18 11:19:42 | RTKLIB
高須さんによるRTKPLOTのVisibility Analysisの説明記事.
自分用にメモ.

日記・備考録:6/1に打ち上げられたQZS-2は今どこにいるのだろう
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Ntrip入門

2017-06-11 08:45:42 | RTKLIB
Ntrip(Networked Transport of RTCM via Internet Protocol)は,
GNSSの観測データや補正データの送受信をインターネット経由で
実現するための仕組みです.静岡大学の木谷先生が設置された
GNSS基準局の観測データも,このNtripを使って配信されています.

hamamatsu-gnss.org: 静岡大学浜松キャンパス設置のRTK-GNSS用基準局データの常時配信について

NtripはHTTPをベースとしたTCPプロトコルであり,スマートフォンなど
Webにアクセスできる端末からであれば,Ntripが配信するデータにも
アクセスすることができます.

仕組み自体はシンプルなのですが,Ntripを理解する上で混乱のもとに
なっているのが,そのネーミングです.TCPによる接続ですので,
クライアントとサーバの間で通信が行われます.Ntripでは,
Ntrip CasterがTCPサーバとして基準局からのデータを受信したり,
ローバー局にデータを送信したりします.

このとき,TCPサーバであるNtrip Casterにアクセスする基準局も
ローバー局も,どちらもTCPクライアントになります.しかし,
Ntripのネーミングでは,ローバー局のみをNtirp Clientと呼び,
基準局はNtrip Serverと呼びます.つまり,Ntrip Serverは
TCPクライアントなのです.紛らわしい!



このネーミングのせいで,Ntripのクライアントが基準局の受信機に
直接アクセスするようなイメージを持たれてしまいます.そのため,
Ntripの基準局を設置するというと,サーバを立てることと思われる
かもしれません.

しかし,実際には,Ntrip Serverである基準局もTCPクライアントなので,
どこかにTCPサーバであるNtrip Casterがあれば,自分でサーバを立てる
必要はなく,そこに接続するだけで基準局データを自由に配信することが
できます.

一般に,Ntrip Casterによるデータ配信サービスは,データを受信する
Ntrip Clientとしてアクセスすることはできても,自分の基準局データを
送信するためにNtrip Serverとしてアクセスすることはできません.

ありがたいことに,Ntrip Serverとしても自由にアクセスできるオープンな
Ntrip Casterのサービスがいくつかあります.

YouCORS: NTRIP caster as a Service
RTK2GO: Hassle Free RTK Station

Ntrip ServerからNtrip Casterに送られるHTTPデータはストリーム(stream)
と呼ばれ,それぞれにMount Pointという識別用の名前が割り振られます.
Ntrip CasterにアクセスするNtrip Clientは,このMount Pointを指定して,
自分が受信したいデータを選択します.つまり,Mount Pointは基準局の
名前ではなく,あくまでもストリームの名前です.そのため,ひとつの
基準局からRTCMとBINEXなどの複数のストリームが配信されることもあります.

ちなみに,RTK2GOはNtrip CasterソフトウェアであるSNIPを販売している
SubCarrier Systemsが運用しているサービスです.SNIPは,Windowsで
動作するNtrip Casterで,無償版もあります.

SNIP: FEATURES AND PRICING LIST

無償版ではNtrip Serverを3個まで接続することができます.Ntrip Client
からのアクセス数は無制限です.SNIPで自前のNtrip Casterを立ち上げても
良いかもしれません.

このようなオープンなNtrip Casterが増えて,大学や個人の設置する基準局の
データにいつでもアクセスできるGNSSデータ配信ネットワークが広がるといいな.

【追記】BKG's Standard NtripCaster Version 0.1.5

github.com: roice / ntripcaster
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NEO-M8Tのシリアル出力

2017-06-06 17:04:17 | RTKLIB
u-bloxの受信機で安価なローバー局を自作しようとすると,
CSG ShopのNEO-M8Tがお勧めです.

CSG Shop: UBLOX NEO-M8T TIME & RAW RECEIVER BOARD WITH SMA



USBでPCにもRaspberry Piにも接続できますが,マイコンに
接続しようとすると,UARTのラインが欲しくなります.

基板上には,1.25mmピッチのスルーホールが準備されており,
そこからUARTにアクセスできます.

1.25mmのコネクタというと,JSTのGHシリーズを愛用していますが,
残念ながら表面実装タイプだけで,スルーホールがありません.

他に良いコネクタはないかと探してみたら,HiroseのDF13シリーズが
ありました.

RSオンライン: ヒロセ電機 基板ヘッダ,6極,1列,DF13シリーズ



部品面にコネクタを付けようとすると,他の部品が邪魔をして
うまく実装できません.



裏面であれば,シルクが隠れてしまいますが,ツライチで
取り付けられます.多分,これが正解.



ありがたいことに,このDF13シリーズは,ドローンのコネクタに
多用されているため,ケーブルアセンブリが安価に入手できます.
自分で圧着端子を取り付ける必要がなく,とても便利.

aitendo: 端子付きケーブル [CB-DF13-250]

【追記】aitendoのケーブルアセンブリは在庫切れみたい.
ちょっと高くなるけれど,ここからも購入可能.

JapanDrones: DF13 6ポジションコネクター 25cm
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RTKLIB base station with Raspberry Pi

2015-10-06 18:26:01 | RTKLIB
メモ

タッチパネルが便利そうで素敵.



YouTube: RTK Basestation v2.0.1
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RTKGPS+

2014-09-30 10:01:31 | RTKLIB
Android版RTKNAVIのRTKGPSがRTKGPS+として復活!

Google Play: RTKGPS+

作者は違うけど,ほぼオリジナルを引き継いだ感じ.
GitHubでソースも公開されているので,後でビルドしてみよう.

早速インストールしてCHOFに接続してみました.

 (クリックで拡大)

 (クリックで拡大)

 (クリックで拡大)

RTKGPS+のマップ表示では,外付けのSDカードがなくても
タイルがダウンロードされるようです.

MADOCAプロダクトでPPPも試そう.

【追記】PPPの精度に効いてくる疑似距離誤差の設定がRTKGPS+では
見当たらない.ANTEXやPCVの選択もできないようだ.

しばらくMADOCAプロダクトを使ってPPPモードで動かしてみたけれど,
1メートル程度の測位誤差でふらふらしている感じ.

OpenStreetMapのズームも,PPPのばらつきが判るほど拡大できない.
RTKPLOTに相当する表示機能がないのが残念だ.
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MADOCAプロダクトでPPP

2014-09-29 12:28:32 | RTKLIB
JAXAが開発を進めているGPS+GLONASS+QZSSの精密軌道・クロック推定システムである
MADOCAによる補正データのネットワーク配信が始まりました.

QZ-Vision: MADOCAプロダクトリアルタイムインターネット配信開始のお知らせ

誰でもアクセスできますが,ユーザ登録が必要です.
MADOCA Real-Time ProductsサイトのApplicationのページからApplication Formを
ダウンロードし,必要事項を記載してサポートディスクにEmailで送ります.

同ページでRTKNAVIによるMADOCAプロダクトの使い方も紹介されていますが,
個人的にメモを残しておきます.

基本的には,IGS Real-Time Serviceなど,他のNtripによる配信サービスと同じです.

Input StreamsとしてRoverには,MGEX局である調布(CHOF)を選びました.



CorrectionにMADOCAのmountpointのひとつであるMDC1を選びます.



MADOCAに含まれる精密軌道は,ephemerisに対する補正データなので,
何らかの形でephemerisも受信しなければなりません.CHOF局のRTCMは
観測値だけでephemerisは含まれていないため,Base Stationsとして
RTCM3EPH-MGEXを選び,ephemerisもネットワーク経由で受信します.



Optionsの設定は,Applicationページに紹介されていたマニュアルを
参考にしました.









Filesタブにおいて,igs08.atxにはGPSやGLONASSのアンテナ位相中心の
情報が含まれています.このファイルは,National Geodetic Surveyの
ANTCALで公開しており,RTKLIBのDataフォルダにも入っています.

一方,Roverのアンテナ位相中心の情報を含む.pcvは,受信アンテナに応じて,
ユーザが準備する必要があります.代表的なアンテナについては,
RTKLIBのDataフォルダに入っているngs_abs.pcvを使うことができますが,
CHOF局のアンテナであるTrimbleのTRM57971.00は含まれていません.

これら受信局アンテナのPCVは,ANTCALでANTINFOとして公開されています.
TrimbleのリストからTRM57971.00のANTINFOを検索し,madoca.pcvという
ファイルを作りました.

.pcvにリストアップされている受信局アンテナは,Positionsタブの
Antenna TypeでAutoを選択しておくと,RTCMに受信局のアンテナ情報が
含まれていれば,自動的に選択してくれます.

しかし,今回はCHOFのアンテナタイプが判っていますので,
プルダウンからTRM57971.00を選んでいます.

これで準備完了です.Startボタンをクリックして,測位を開始します.

 (クリックで拡大)

みちびきも観測されていますが,RTCM3EPH-MGEXからは
ephemerisが取得できず,測位には使われていません.

24時間動かしてみた結果は,こちら.

 (クリックで拡大)

何とも言えない微妙な精度です…
悪くはないけれど,センチメートル級と呼ぶのは躊躇します.

12時と24時に30分ほどデータ配信が停止するのも気になるところ.
今後のアップデートに期待しています.

折角のネットワーク配信なので,もっとユーザが増えて,
いろいろな環境での測位結果を公開して欲しい.

【追記】測位誤差をプロットする際のCHOFの精密位置は
三鷹の電子基準点を使って,RTKで求めています.

緯度:35.674544543 [度]
経度:139.531062059 [度]
高度:93.9147 [m]

【追記2】taro君のアドバイスに従い,Code/Carrier-Phase Error Ratioを
1000に変更して,再挑戦してみました.



RTKLIBでのPPPの実装はカルマンフィルタを使っているため,疑似距離の
観測誤差を大きく(重みを小さく)しないと,PPPの結果が疑似距離誤差に
引っ張られてしまうようです.

新しい設定での結果が,こちら.

 (クリックで拡大)

時々補正データが途切れていますが,解が収束すると水平方向は+/-10cmに,
鉛直方向は+/-20cmに収まっています.Ambiguity resolutionをOFFにしている
ことを考えると,十分な性能です.

微妙な精度なんて言って,ごめんなさい.
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GPS+BeiDouの1周波RTK

2014-08-25 12:21:52 | RTKLIB
ほぼデバッグ要員として開発のお手伝いをしていた
SkytraqのRAWデータ対応GPS+BeiDou受信機で,
何とかRTKが動くようになってきました.

実験の結果が,NavSparkのblogで公開されています.

NavSpark Blog: Single Frequency Receiver RTK Result Comparison

受信機モジュールの型番はS1722F8-BD-RAW.
実験で使ったRTKLIBは,BeiDouの出力フォーマットに
対応したカスタム版です.

そのうち,GitHubでmergeとかできるのかな?
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RTKLIBでマルチGNSS測位

2014-05-28 12:51:32 | RTKLIB
RTKLIBが新しいパッチ(rtklib_2.4.2_p6)でBeiDouを含めた測位に
公式に対応したので,Taro君のテストデータをダウンロードして,
移動体でのマルチGNSS測位を試してみました.

Taro +memo: RTKLIBでMulti-GNSS-RTK

オプションは評価結果のPDFファイルで説明されている設定と一緒です.

 (クリックで拡大)

 (クリックで拡大)

GPSのみと,GPS+GLONASS+QZSS+BeiDouでの精密測位の結果は以下通り.

 (クリックで拡大)

 (クリックで拡大)

Google Earthの3次元マップで見てみると,どこで測位精度が劣化しているか
一目瞭然で面白い.

 (クリックで拡大)

それでも,高層ビルの多い都市部で,70%近いFIX率はすごい.

【追記】本家のチューニングは95%を超えている!

日記・備考録: 2014/05/28

【追記2】と思いきや,どうやら間違った位置にFIXしているようだ.
結局70%近辺に落ち着いている.

日記・備考録: 2014/05/29
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