OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

LabSat 3を試してみる

2013-10-27 10:13:03 | ロケット
GPS信号の記録・再生装置であるLabSat 3のデモ機をお借りできたので,
早速その機能を試してみました.

まずは,屋外でGPS信号を記録します.LabSat 2では,PCとの接続や
外部電源が必要でしたが,LabSat 3では本体に差し込んだSDカードへ
データが記録されます.バッテリーも内蔵になり,持ち運びも便利です.



さらに,モニタ用のGPS受信機まで内蔵しており,記録しているGPS信号の
状況を確認することができます.



しかし,モニタ機能をONにすると,内蔵GPS受信機からの電磁波干渉が発生し,
記録されてGPS信号の信号強度が急激に低下する現象がみられました.
これはメーカに連絡しておこう.

さて,屋外で記録したGPS信号は,RF信号として再生することができます.
屋内でもLabSat 3をGPS受信機に接続することで,屋外と同じ受信環境を
模擬することができます.



 (クリックで拡大)

機能は限定されますが,手軽に操作でき,実験用にとても便利そうです.

ただし,受信した信号をすべて記録しているため,データ量が膨大になります.
おおむね,5分間の記録で1.2GBのデータになります.
32GBのSDカードを使っていますので,それなりの長さのデータを記録できますが,
それでも1時間を超えるような試験には向きません.

実信号での動作は確認できましたので,次はGPS信号シミュレータに接続して,
ロケット軌道のシナリオを記録してみよう.

【追記】備忘録.

LabSat 3はコンパクトな設計を目指しているため,いまのところ記録・再生は
SDカードにしかできないらしい.フォーマットがFAT32なので,4GB以上の
連続したデータは記録はできないそうだ.これは結構大きな制約.

まあ,ロケットのシナリオなら射点での静止状態を含めても15分で収まるだろう.

あと,再生時にRF OUTから出力される信号の電力が,そのまま再放射しても
受信できるくらいに大きい.同軸ケーブルで受信機に直結するのであれば,
30dB程度のアテニュエーションが適切.

最近の受信機は,AGCのダイナミックレンジが広いから問題にならないけど,
古いものだとサチレーションを起こして正常に受信できない.
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