アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

人生最大の悔恨

2024年06月10日 | Weblog
 下肢切断手術前で入院中の時、「切断した足は荼毘に付さなければならない」という。下肢切断の前に、壊死し始めた親指を切断しました。それにもかかわらず、壊死の範囲が進行し、足の甲まで切断しました。それらのときは、「荼毘」をしなかったのですがぁ…。親指や甲の部分は、どのように処理されたのでしょうか?まさか…「生ゴミ?」。一応説明を求めたところ、「病院の判断で、小さな部位なら医療用焼却炉で焼く」とのこと。

 下肢切断手術前の入院中、コロナの影響で面会は出来ませんでした。
 手術の日、カミサンが、「タクシー、電車、タクシー」と乗り継いで2時間かけて病院へ「足」を引き取りに来てくれました。荼毘に付すために。
 そのとき、しばし面会が許されました。
 カミサンが四ヶ月ぶりに見た夫は、片足が無く(一度目の手術は、左足の切除。そのときは右足は、残っていました)、声帯が振動しなくなり「かすかな声」しか出ない。見間違うほど痩せこけて…覚悟はしていたでしょうが、ショックだったと思います。
 しかし、いつもと変わらない笑顔を見せてくれました。そうするしか、仕方がなかったのでしょう。
 そして、私の足を持って2時間の道のりを「誰も待つ人がいない家」へ帰って行きました・・・。
 「酷い思い」をさせてしまいました。五ヶ月後、残っていた足も切ったので、「酷い思い」を二度もさせてしまいました。これは、我が人生一番の悔恨です。

 妻のことを話すとき、「うちのカミサンがね…」と、「カミサン」を使うようにしています。なぜなら、「うちの嫁さんがね…」とすると、息子の妻と混同する。「奥さん」なら、「奥にいる人」であり、妻に失礼。「家内」も、「家に隠っている人」みたいなのでよろしくない。そこでカミサン。漢字で書くと、「上さん」。自分の上にいる人だからカミサン。これで決まり。「要介護5」の私を、自宅で介護してくれている。カミサンの漢字表記は、「上さん」から「神さん」になっています。


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