アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「金星紅旗」の横には、「鎌と槌の紅旗」

2009年09月25日 | Weblog
 ベトナムの街を歩いていると、よく目につくのが、ベトナムの国旗。「金星紅旗」と呼ばれている、赤地の中央に黄色い星がついている。赤は、社会主義国によく見られる色…(独立の為に)人民が流した血を表すのだそうで。黄(金)は、革命を表す…なぜ、黄色が革命なのか良く分かりませんが…。中央の大きな星は、これまた社会主義の象徴なのだそうで…と、なるとアメリカの国旗「星条旗」など、社会主義を50も並べているわけだ!びっくりしたなあもう。星から出る五本の光は、「労働者、農民、兵士、青年、知識人」なのだそうで…このように「これこれは、何々を表す」というこじつけをよく見かけるが、そんなもん独りよがりだべ!大体やね、「農民は労働者じゃないのか?」「兵士に青年はおらんのか?」「青年に知識人はおらんのか?」…他国の国旗にケチはつけません。「これは、何々を表す」という、「こじつけフレーズ」に、ケチをつけているのです。「赤=社会主義国」ではもちろんありません。もしそうなら、NHKの紅白歌合戦の女子は、全員社会主義者でなければなりませんから。

 ベトナムの国旗の隣に、決まって「旧ソ連邦の国旗」が掲げられていました。どんな旗かって?赤地(赤旗)に黄色で鎌と槌、その上に目立たないが、黄色で縁取られた赤い星(五芒星)が描かれたもの。
 「今頃、旧ソ連邦はないだろう。ロシアの間違いじゃないか」って?いくら私でも、旗の区別はつきます。ロシアの国旗は「白、青、赤の横三色旗」、赤旗ではありません。

 ソ連邦は11(ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバ、アルメニア、アゼルバイジャン、グルジア、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギス)だったはず。ベトナムはソ連邦に加盟していたわけでもないのに、なぜ旧ソ連邦の旗を大切に掲げているか?

 ベトナム戦争(「ベトナム紛争」という方が的を射ているかも知れない)は、南北ベトナム間の戦争。しかし、その実態は、「ソビエト連邦…共産主義」VS「アメリカ…資本主義」。いわゆる、熱戦でしたね。(冷戦で殺し合うので、熱戦としましたが…あまりおもしろくないかぁ)
 ベトナム戦争当時、私など報道を信じて疑わないものですから、「南ベトナム解放民族戦線VS南ベトナム政府とアメリカ合衆国の連合軍」だと思っていました。しかし、その実態は…南ベトナム政府やアメリカ合衆国と戦った共産主義勢力の主体は北ベトナムとソビエト連邦そして中華人民共和国だったのです。知ってるって?当時は知らない人が多かったと思いますよ。「南ベトナム解放民族戦線」は…日本では元凶のような扱われ方でしたよ。一体あれは何だったんだ?
 ベトナムは、旧ソ連邦の支援を得て、ベトナム戦争に勝利した。だから40年経った今も、「旧ソ連邦の旗」を、大切にしている。義理堅い人達ですね、ベトナム人って!

 旧ソ連邦の国旗にも、「何は何を表す」という「だから、なんなんだ!」と言いたくなるような説明があります。赤は社会主義というか共産主義というかを表す。槌は労働者で、鎌は農民。やはり、農民と労働者は別らしい。「五芒星は何を意味するか?」…五大陸の労働者と共産党の団結なのだそうで…勝手に決めて喜んでいなさい!あ!もうなくなっている連邦ですね。

 そうゆうわけで、ベトナムは、旧ソ連邦を大切にしています。ロシアは大切にしていないのかって?私の考えでは、「ロシアは、な~んも関係ない!」ってところでしょう。
 「中国だって、北ベトナムと南ベトナム解放民族戦線に協力しただろう。義理堅いのなら、五星紅旗(中国の国旗)も掲げるべきじゃないか」って?それについては・・・明日書きます。

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