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もんく [とある南端港街の住人になった人]

つまらない美の話

夕食のテーブルの上にランブータンが置かれていた。ピンポン玉ほどの鮮やかに赤くて丸い実にやわらかい黄緑色の棘がたくさん生えている。その形と色は熱帯地方の果物らしい鮮烈な印象を受ける。

昔インドネシアでこうした熱帯の果物や花の絵、彫刻をよく見た。ただ、作っている彼らはその形も色も自分と同じようには感じていない事はわかる。美しいとも何とも思っていなくて単に外国人観光客に売れるから描いたり掘ったりしていると言う印象しかその作品からは受けないのだ。

中国人はお金に余裕があると絵をよく買うらしい。彼らが買う絵と言えばだいたい赤い鯉の泳いでいる姿とか勢いよく走る馬と相場が決まっている。その絵がどれも素晴らしい出来かと言うとそうでも無くて、彼らなりに縁起良く感じられるかどうかで選んでいるようだ。

インドネシアである芸術大学を卒業して絵を描いている人達(インドネシア人)による展覧会と言うのを見に行ったことがある。その描く技術なりがどうなのか自分には評価できないけれども、彼らが描くのは社会の問題を象徴するものばかりであってその絵を居間に飾ってその美を楽しもうと言うようなものではなかった。


どちらにしても芸術、美術、工芸のようなものではあるわけで、それがいけないと言うことは誰にも言えない。それにしても美と言うようなものがその中に絶対にあるべきと言う事でもないと言うのはよくわかる。美も単にそうした活動の数ある中の1つの要素に過ぎないのだろうと思う。



何てつまらない話なんだ。
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