goo blog サービス終了のお知らせ 

もんく [とある南端港街の住人になった人]

スペインかポルトガルの港町に住みたい
日本→インドネシア→台湾→マレーシア→日本
since Oct. 2004

ヘイズ去り松葉ボタン咲く

2015-10-31 06:23:46 | マレーシアでニャー
最近、と言ってもこの3日、ヘイズがきれいに無くなって朝7時頃からもう青空が見えるようになった。風向きが変ったのか?、それともスマトラに雨が降ったって言ってたから火が消えたのか? どっちでも良いけれど、一先ず良かった。

家の前のところに事務机ほども無い狭い植込みがあって、そこに前の家から持ってきたブーゲンビリアを植えた。その根元には松葉ボタンを増やしている。前の家から持ってきたのは濃いピンクと薄いピンク、それから野生種のような米粒ほどの小さな花が咲くのも持ってきた。白もあったけれどこれはほとんど絶滅してしまった。

先週、近所の植木屋を見たら濃い黄色と薄い黄色が売られていたのでそれをRM6で買って混ぜた。それから同じ地域内に白と薄いピンクでその花びらの先が白く縁取られるのを育てている人がいたからそれももらって混ぜた。あと、わかっている中で無いのは大輪一重咲きだけだけれど、これもそのうちもらって来ようと思っている。

松葉ボタンは培養し易い。茎を折って来て先っぽを土に挿してやるとすぐに根が出る。そしてすぐに花が咲く。簡単でなかなか楽しい。けれど、日当たりがちょっと悪いだけで茎がニュキニョキ伸びる。葉がどんどん少なくなっていく。仕舞いには枯れたような茎がエアプランツのようにあるだけになってしまう。それでも生きてはいるらしいが。

ヘイズがこのまま去ってしまえば松葉ボタンももっと良く咲くようになるかもしれない。だけど、一つこの花には難点がある。午前中から午後にかけて一番日が出ている時しか咲かないのだ。って事は、どれだけ育ててやっても仕事している人間には日曜日とか休日しかどれだけ盛大に咲いているかわからないってわけ。全くサラリーマン向けじゃないんだね、これが。

夜勤残業二重底

2015-10-29 12:43:52 | マレーシアでニャー
ニュースによれば、来年マレーシアは最低賃金を上げるらしい。

こう言う場合、だいたい企業経営者は反対する事になっているのはどこも同じだと思う。それでも政府はきっと決定を曲げる事はないんじゃないだろうか。だって、賃金を上げるとあたかも弱者救済っぽくなるし、マレーシアは高所得国入りを狙っているのだから。

でも、最低賃金の上昇ってどれだけマレーシアの国民にとって効果があるんだろう? なぜって、最低賃金でする仕事はもうけっこう外国人労働者がやっているように見えるから。うちの工場だって最低賃金で働いている人の大半はバングラデシュ、ネパール、ベトナム、ミャンマー、インドネシア、フィリピン、インドから来た人で、マレーシア人の割合はごく少ない。マレーシア人だと最低賃金に近くてもちょっと手当とかあるから最低賃金にはなっていない。

街でお店などを見ると、料理を作っている人も配膳している人もみんな外国人になっている。この前なんか、台湾の料理とかスナックを出すチェーン店の店員さんは全員インド系でちょっとびっくりした。6月に強盗に遭ったときに行ったクリニックでも看護師さんがインド人(これは最低賃金じゃないかもしれないが)。けっこう高い中華料理屋さん(お店全体に冷房が効いていて大きな円卓に赤い布がかぶっていて、丸揚げの魚とかが出てくる)でも店員はたぶんミャンマーとかベトナムの人ばかりでマレーシア人はマネージャらしき人しかいなかったりする。

今はこんな感じで安い仕事は合法、違法に関わらずみんな外国人が占めているので最低賃金が上がって喜ぶのはマレーシア人じゃなくて外国人ばかりじゃないかな。外国人労働者も最近はみんなスマホを買ったりしてお金かかるけれど、基本的には故国に仕送りしているのでお金はもらえればもらえるほど良い。疲れたから今日は休みたいってのは、多少無いではないけど、ほとんど無くて、時間があればできるだけそれをお金に換えたいと思っている。なので残業のあまり無い会社からは逃げていくって聞いている。

昨日、ちょっと生産の予定が変ったのでこの金曜日と土曜日の夜勤を止めて全員昼勤に代わってもらう事にした。そしたらバングラデシュから来ている人が、「ボス、前回も夜勤途中で止めて今週もだと困るから夜勤やらせてくれよ」って言い出した。とは言っても夜出てきても仕事無いじゃないかって事になるわけだから、ちょっと困った。それで「じゃ、他の部門で何かやる事あるか自分で聞いてみてあればそっちでやってみなよ」って言っといた。契約の内容にもよるのだけれど、夜勤やるほうが儲かる場合もあって、キツくても夜勤やりたい、残業やりたいってのがけっこう多い。

それと比べるとマレーシア人の場合はずいぶん違っている。時間をお金に換えるのにガリガリ仕事したりはしないようで、せっかく得た仕事でもつまらないとすぐに辞めたり、家の都合とか何かあると連絡もせずに休んだりしている。賃金が高くても安くてもみんなそんな感じ。だから採用の時の重要な選考基準は前の会社の出勤率が一番だったりする。マジメにそんな感じ。

そんなの見てるとこのマレーシアの発展って、何だか二重底になってるよう見えてくる。発展できてるのは外国人が割と簡単来て1日12時間、週に6日間働いているからで、その上部構造はけっこう脆弱だったりして。

嫌い

2015-10-28 13:27:35 | マレーシアでニャー
それで、昨日の話なんだけど、出張で会いに行った先はある個人で事業をやっている工場。

そこは初めてだったしウェブサイトを出しているほどの会社じなかったので、ちゃんと道に迷ってしまった。隣にシャープの工場あるんだからそう言ってくれればすぐにわかったのに、と言いたくなったので言った。それで、その工場、街道沿いのこじんまりした工業区にあのだけど、そう言うところにしては珍しく路地を曲がってさらに曲がって行き止まりになったような変な場所にある。

最初にそこを見た時には、絶対ここじゃないだろうと思った。そのわけは、トタンで囲った工場は工場と言うより解体屋だったから。ずっとずっともう30年近く前に面白がって通ってた(これ日本)、元トラック運転手の解体屋さんに一番 似ていたんだから仕方ない。ヒサシの上に枯れた木の根っこがたくさん乗ってるし、どうみても業務に関係無さそうなガラクタがゴロゴロ道にまではみ出している。古いフォークリフトが移動させているのは見てもわけのわからないガラクタで、今回訪ねて来た目的の物は見当たらない。

そのフォークの太った運転手がここに車を停めろと指示するので停めた。そしたらフォークの運転手が降りてきてニコニコしながら右手を差し出す。と、何とそれが社長だった。社長に従って中に入ると事務所"らしき"囲われた部屋があって靴を脱いで入る。

どう見ても仕事に賭けているのでなくて、趣味人だと一目でわかる部屋だった。仕事とは全く関係ないよくわからないガラクタが飾ってある。どうも釣り好きらしい。

その社長、中華系なのだけど、友達は90%がマレーで中華系とインド系はそれぞれ5%なんだとか。中華系は他人と分け合う事無くまず自分で取りたいだけ取っていってしまうのが嫌いだそう。そこ行くと、ムスリム(彼はマレーじゃなくてムスリムと表現した。インド系にもムスリム多いからかも。)の場合はみんなに分けてからでないと残った分を自分で取らない、そう言うところが好きなんだとか。

そう言えば、以前サンバル君(スクーター)の修理に行ったお店の主人も中華系だったけど、同じ中華系の従業員は採らないって言ってた。だからそこで修理担当してたのはマレーの人だけだったっけ。中華系は勝手にお客さんといろいろやってしまって良くないような事言っていた。

もしかしたら、どちらも何か痛い目に遭ったのかも知れないな。確かに中華系はどうもみんな自信たっぷりで自分の立場とか利益ばっかり考えてるのが多いような気がする。もちろん全員そうとは言わないけど、不利益にならないまでもけっこう身勝手な人も多いかもしれない。良く言えばそれは自己主張であり、ビジネスの原動力とも思うから完全否定はしないよ。そう言うこともあるかも、って程度の話です。

それで、その社長さん、話はもっともっと続いて、現首相はマレーなのに…とか、公の場で誰かに聞かれたら逮捕されそうなとこまで話は進んでしまった。と、帰り道また4時間かかるのでお暇して帰ったってわけ。何の結論も無い話でした、チャンチャン。

報告

2015-10-27 22:58:14 | マレーシアでニャー
今日はいつもと違って朝からペナンの先まで出張。
片道4時間の行程はちょっと疲れる。(自分で運転していなくても)
出張の結果はちょっと空振りに終わってしまったのだけど、まあ、それは仕方ない事。

それよりも困ったのは自分がいない間に会社であったトラブルの方。トラブル、そのこと自体より、誰もまともに報告ってものができないのが困る。報告できないと何をやっても、それが例え良い事だったにせよ、何もやってないのと同じわけで、どうした物だか?

って、もう夜遅いのでこの話はまたそのうち。

お店?

2015-10-26 13:19:59 | マレーシアでニャー
今日の昼ご飯、工場の一番近くの店まで歩いて行ったら休みだった。

いつも休む時は何の前触れもなく休むので困る。休むなら明日は休みだよと先に言っておいてくれれば良いのだけれど。だいたいマレーシアではそんなもので、個人営業の店ってのはお店の人の都合で適当に休んだり出ていたりする。

朝通勤する時に最後の信号機のある交差点を左折すると(右折するとプロデュアの自動車工場があるが、それは関係ない)ちょっと下り坂になっていて左側にKTM(マレーシアのJRみたいな鉄道)が走っている。だからその線路から道路までの間は草がボウボウに生えている。半年位前からそこにバンで来て朝ごはんを売る人がいるようになった。だんだん認知されてきたらしく、毎回そこを通るたびにお客がいるようになった。そのうちその草を刈ってお店らしいスペースを確保するようになってきて、軌道に乗ったのかなと思っていた。

ところが、そうなってきたにも関わらず、けっこう長く休む日が続くようになって、もう止めちゃったのかなと思った、その頃にまた復活していた。それで、その休む日に何か法則があるのかと思いもするけれど、そうでもなくて、出ていたり出なかったり。よくわからない。

これは店舗を構えていないお店の事だけれど、店舗があっても気ままに休む店がけっこうある。あれっ、潰れて出て行っちゃったのかなと思ったところにまた開いていたり。ほんとうによくわからない。

で、話は戻るけれど、今日はこの工業地域のゲート(一応ゲートになっていて、セキュリティの人がいる)の横にあるお店で食べる事にした。もうちょっと前になるけれど、やはりいつもの近い店が休みの時に、困って工業地域を出てちょっと遠いところで食べようかとしていた事があった。ところが、工員さんたち、休みの店の方向へ歩いて出て行く。今日は閉店しているよ、と教えてあげたら、もう1軒の店があると言う。

えっ?、毎朝そこ走っているけど、店と言えるようなものも、屋台と呼べるようなものも無いはず。と半信半疑で付いていくと、工業地域のゲートの横、守衛さんがいるボックスの反対側に使い古しのベニヤで出来た大きな箱みたいなものがあって、1mほどの幅の切れ目から中を覗くと暗がりに人がいる。よく見るとテーブルが3つあって、それを囲んで何人かが食べているのがわかる。おっと、これは誰かが工事で使った資材を放り出して行ったのではなくて食堂だったのか、と初めて知った。

と、今日はまたそこで食べた。それにしても工員さんたち、毎朝バスでそこを通って上からそのベニヤの箱を見ているだけなのに、よくそこが食堂だと認識できたものだ。いったいどうしてそこを食堂だとわかるのか、これは謎だ。彼らはそれが当たり前に食堂だと思うから食堂だったわけで、何も理由なんかあるわけじゃない。こうした認識のギャップってのはなかなか埋まるものじゃないらしい。

彼らにはドラえもんに出てくるコタツが何だかわからない、ってのと逆の事なのかもしれないな。

刑事ドラマ

2015-10-25 18:30:54 | マレーシアでニャー
うちの場合はマレーシアの衛星テレビ、アストロを契約していないし、地上波のテレビも見ていない。

なので、時々コタラヤのお店に寄ってRM1とか2.5とかのVCDやDVDを買ったり、マレーシア在住日本人のための売ります買いますなんかでまとめて売ってもらったりしている。どっちも日本の10年前のテレビドラマとか映画とかが多い。昨日見たのなんかだと、まだいかりや長介さんが元気でやっているし、もうベテランのようになっていると思った女優さんが初々しい少女だったりして訳がわからなくなりもする。いすれにしても90年代からこっち、まともに日本のテレビドラマなんか見ていないから新鮮この上ない。

それで、先日見ていた刑事ドラマなんだけど、殺人事件があって謎が謎を呼んで混迷しているところ、バタン! とドアを開けて1人の刑事が駆け込んでくる。謎に迫る新しい事実がわかったと言うような事を叫ぶ。するとそこにいた全員がその刑事のところにサッと寄ってきて何だ何だ、おおそりゃすごい! って事になる。

こんな場面、刑事ドラマなんかでは普通にあるわけけれど、フッと思って、これ、マレーシアで成立するかな? と考える。微妙、と言うより無理かも知れないな、と思う。もちろん自分の仕事は警察とかとは何の関係もない工場の仕事なんだけど、何か上手くいったよ、とか、突然何か問題が発生しちゃったよ、って時はたまにあるわけだけれど、刑事ドラマのようなそんな場面どころか、良くも悪くも何か突然の事態で人がワッと集まるなんて全然考えられない。

あるとすれば、それに関わる仕事が各人に予め割り振られていた場合限られると思うけれども、それにしたってリアルタイムに全員が打ち合わせ無しに一堂に会するってのはほとんど無理だろう。

逆に、あの場面、マレーシアの人はどう見るんだろう? まあ、マレーシアに限らずアメリカの映画なんかでも機能的に同じ役割の人がたくさん集まって一つの事をするなんて場面は、下っ端の兵隊さんとかしか例が思いつかないから、どっちかと言うと日本の方が特殊なのかもしれないな。

日本から仕事で来て、何か思うように事が進まないってのは、案外そう言う違いに気付かないとか、気付いても別のやり方がわからないってのもあると思う。だからマレーシアで仕事なんかするとちょっと寂しいかも。何か出来ても誰も喜ばないし、協力が欲しくても誰も手を差し伸べないって事になっちゃうから。

共感 その2

2015-10-23 13:01:21 | マレーシアでニャー
昨日、共感と言うことについて書いたのだけれど、一つ書いて良いかどうかわからないで書かなかった事が一つある。それは我が奥さんの事。


2週間ほど前に昼間、大雨が降った。雨季に入ったので一度降ると何日かは同じような時刻に同じように雨が降る。降って1時間とか2時間で止むのだけれど、その降り方がもの凄い。ミニ台風のような感じだ。

で、そのミニ台風が来ると、その前に風が出てくる。木が揺れだしたかなと思っていると風が見る見る強くなる。強くなると言っても日本に来るような巨大な台風ではないからアナウンサーが風に対抗して斜めに立ってマイクに何か喋っているような、あれほどにはならない。それでもたまに木が倒れてはいるけれど。

その後に雨がザッと来てそれも見る見る強くなって10m先が霞むほどたくさん降る。バケツをひっくり返したような、と言うけれど、まるでそんな感じになる。

そうすると、うちの家に付いている庇(ひさし)、これは2つあるのだけれど、そこに雨が斜めに入ってくる。正面の大きな庇の下には今、車すら無いのでどうでも良いのだけれど、側面の勝手口の外の庇はちょっと大事だ。なぜって、そこは猫たちのパラダイスになっているから。(パラダイスに大雨、ちょっと映画みたいな感じ?)

猫パラダイスには猫の物がたくさん置いてある。一番大きいのは奥行き1m、幅60cm、高さもその位の大きなダンボールの箱。60cmのところには猫が通れるだけのアーチ状の穴があって、ツブ(ツブアン...ツブ-アンと、ちょっとフランス語風に発音してくれるとカワイイ)が昼寝をするのに使っている。その他には30cm各のツルツルタイル、街角で拾ってきたものだけれど、彼らのご飯茶碗を置く場所にしている、キナ(キナコ)の入る小さな赤いプラスチックのトレーと昼寝用のダンボールを半分に切ったものの中にスポンジの入ったパソコン入れの布団、雨の時は猫砂入りのトイレなんかもパームの根元から持ってきてそこに置く。

つまりは濡れては困るものばかりなのだ。

と言うわけで、話は戻るけれど、その大雨が降ったときに奥さんが仕事場にいる自分に電話してきた。ベソかいている。つまり泣きそうな声で電話してきた。話の内容は何かと言うと、「ツブの箱が・・・」みたいな事だった。簡単に言うと、(簡単に言える事ってなると本人は怒るだろうが) 猫たちのいろいろな物が雨で塗れてしまって外から避難してきたツブとキナが可哀そうと言っている。

この奥さんの共感力はものすごいな、と思った。お前は猫はじめ、小動物大嫌いって言ってなかったか、最近まで (うちに猫が来るようになったのはまだ1年ちょっと前だ)、と今はとても言えない。それにしても、すごい共感力だなあ。いろいろなもの通り越して猫だもの。世界平和にはやっぱり共感力は必要なんだと思う。

共感

2015-10-22 13:25:25 | マレーシアでニャー
以前何かの読み物で共感力と言うのが出ていたと思う。

マレーシアに来て感じるのは、共感する力にムラがあるらしいと言う事。マレーシアの人はたいがい親切で、困っている人をよく助ける。バスに乗ってきた老人(自分もこの域に入ってきているのを認識させられるってのはこの際、置いといて)や妊婦さんに席を譲るし、目の悪い人を道路の反対側まで送り届けるって光景は日本よりマレーシアの方がよく見る。

ただ、それが共感によるものなのかどうかはわからない。と言うのは、別の場合に全く他人の事を何も考えないで行動するってのもたくさん見ているからだ。実は今日の午前中、工場の水が何故か止まってしまった。そうすると浄水器を通して出てくる飲み水が出なくなる。ちょうど昼時にさしかかった時にネパールから来ている男が言った。「ボス、水が出ないんだ」って。

何も連絡が無かったから予め水をボトルに入れていなかったので、暑い工場で働いてやっとお昼ご飯となったときに水が飲めないのだ。で、仕方なくお客さんように用意してある500ccのボトルを飲んでもらったわけだけれど、この状況に対して誰かスタッフやテクニシャン(修理などをする技能職)は反応していたのかなと思ったが、全く無かった。スタッフやテクニシャンは外国人ではなくてマレーシア人で、自分の車やオートバイで外の食堂に食べに行く事ができるから工場の水が止まった位では全然困らないのだ。直属の管理者だって見ているだけなのだ。


こう言う状況はこの工場だけではなくて、以前勤めていた日系でない企業の工場でもあった。あの時は確か近所の水道管が破裂して地域全体に水が無くなっていたのだった。あっちはこの工場よりもっと暑かったから外国人労働者みんな死に掛けていたっけ。何かセレモニーをやるような時、中華系が企画すると獅子舞と爆竹だけやって、ムスリムの事やヒンドゥーの事をまるで考慮しないから後で何か事故が起こったりするとそれが原因だと言われたりもしている。特に工場はブルーカラーが外国人である事が多いので命令する人と従う人のようになっていてお互いに共感など必要ないよ、と言う雰囲気になりやすいらしい。

日本だったら、それは立場の違いってものはできるけれど、お互い基本的な部分はそんなに違わないと思っているから共感と言うのはし易い。工場でも職場の安全とか労働条件も整い易い。マレーシアのような国ではあまりそうでも無いって事だ。


先日、労働者の評価をするためのフォームが回ってきた。一応マネージャって事になっているので人の評価のような事をしなければならない。ただ、外国人労働者の場合、評価が良くても悪くても賃金がほとんど変る余地が無いので、評価する意味があるのかとも思う。一応やることになっているそれを受け取ったは良いけれど、さて、どうやって評価しようかと悩む。それで今回は自己評価してもらう事にして紙を各人に渡して今日、回収した。

面白い事に、誰もが自分で高得点を付けている項目が2つあった。それは「上司に協力的」「同僚に協力的」と言うところだ。本当にそうかどうかは別として、誰もがそれを一番重要だと思っているのが面白い。穿った解釈かもしれないが、働くって事は誰かの言うとおりに忠実に動くって事だと思っているのだろう。もちろん日本人にもそう言う部分はあると思うけれども、いつでも命令に従ってやっている事が最善と言うわけじゃない。会社とか組織とかの目標に沿うとか、上司の頭越しにそうした思考で自分なりにって事もある。ここでの外国人労働者と言うのは、そんな事まで理解してここに来ているのではなくて、連れて来られたらここだった。時間をお金に変えて家に仕送りしようと言うだけだから、会社がどうとかと言うのは彼らのガイドラインにはなり得ない。

話は戻るけれど、そんなところも含めて共感と言うのはなかなか難しいものだと思う。

ごはんを盛る

2015-10-21 13:41:28 | マレーシアでニャー
お昼は工場の近所のマレー食堂で食べるのだけれど、ここに限らずご飯に関してちょっと気になる事がある。ご飯と言うよりご飯の盛り方なのだけれど。

マレーシアの食堂でご飯を食べる場合、テーブルに並んだおかずを自分で勝手に取ると言うのは普通にある。すごくお腹が空いていれば多めに取って、そうでも無いときは少なめに取る。よほど多めに取らないと料金は変らないのである意味不公平っぽいけれども、ある意味公平でもあると思う。とりあえず、こうしたスタイルはマレーでもインド系でも中華系でも同じようにある。

ただ、ご飯に関しては、中華系は店員が盛ってから皿をくれるのに対して、マレーとインドは自分で好きなだけ取って良いところがほとんど。インド系は盛ってからくれるところもあるけれど、自分でやると言えば盛らしてくれたりもする。


で、気になるのはご飯を自分で盛る時のこと。

まずは重ねて置いてある皿を手に取るのだけれど、皿の上にはだいたいハンドタオルみたいな布巾が置いてあって、皿を自分で拭く。洗って乾かしていないから。

お釜で炊いたご飯はプラスチックのバケツみたいだけど、保温性がちょっとある二重になったプラスチックの入れ物に入れてある。蓋を開けるとご飯の上にシャモジが乗っていて自分で取る。その時、ほとんどの人は、まず1回、そして2回、そこでちょっとちょっと考えてからシャモジの上に乗る量を少なめに3回目。で、ここで終わらないでまたシャモジをバケツに突っ込んでさらにちょっと少なくして4回目。ここで終わればまだ良い方だけれど、さらに考えて少ない5回目の人も多い。

皿(日本だとカレーライスを食べるような大きいの)を見るともうけっこう一杯でおかずを乗せるところが無い感じになっている。それを見てシャモジでちょっとテンテンと均したりしている。

ご飯を盛りながら調節しているのかわからないけれど、考えて盛った結果はどの人もだいたい同じようなもの。だったらなぜそんな事で考えなければいけないの?、と言う感じなのだ。それを列に並ばされて待っている方はとっても面倒臭い。残したって誰も文句言わないのだからもっと一度にガバッと取れ、と言いたくなる。それにいくら盛っても料金は同じなのだ。

海を知らない

2015-10-19 13:03:09 | マレーシアでニャー
うちの猫たちは海を知らない。

海って言うようなものがこの世に存在する事を知らないでこの8ヶ月半生きている。(2015年3月の始めに生まれた) でも、彼らそんな事は全然気にしていない。なぜって、海なんか知らなくても生きていかれるから。そんな事言ってしまえば、自分がマレーシアに居るって事も意識しないし、地球に乗っかっているとも思わない(だろう、聞いたこと無いけど)。

だとしても、こっちは勝手にツブとキナ、連れてきてやりたいなあ、などと時々思う。(名前はツブアン♀とキナコ♂と言う。)実際に連れて行くのはきっと迷惑だろうけれど。


そうは言っても、人間だって、と言うより自分だって何でも知っているわけじゃない。知らない事の方が知っている事より何万倍も何億倍も多いし、そもそも何を知らないかがわからない。あるときポンっと目の前に何かわからないものが置かれて初めて、あっこれを知らなかったんだとわかる。もしそうでなければ永久に何もわからない。

でも人間はいろいろ知ってみたいと言うような欲求ってのがあるらしくて、(たぶん猫よりちょっとある) ニュースとか本を読んでみたり、旅に出てみたり、他人に何か聞いてみたり、触ってみたり、変った事をしてみたりする。それは欲求を満たすと言う意味では利点になる。けれど、別の点ではその反対にもなる。知らなきゃ良い事ってのもあるかもしれない。


昨日、ネパールの労働者たちにある事を教えた。簡単に言うとグラフの描き方と使い方だ。小学生レベルの簡単なものだけれど。面白いのは、彼らは電卓の使い方と簡単な比例の計算の仕方はわかっているが、グラフの方を知らない。条件Aで結果がXXと言う数値、別の条件Bでは○○だったとわかっているとき、条件Cでどうなるかが計算できる。たいしたものだ。

でも、"だいたいXX"と"○○位"、"ざっくり△△"だと答えが出せない。ちょっと面白い。それで、労働者たちはそれを不正確だと思ったか勉強になったと思ったかはわからないが、こちらはその知識の偏りが変にあるんだなと勉強になった。

そうだ、彼らもスマートフォンを使うのが普通になっているけれど、彼らはWhatsAppが好きだ。好きな理由はログインしなくて良いから。だいたい他のメッセンジャーはID(メールアドレスが多い)とパスワードを入力してから使う事になっているけれども、WhatsAppは電話番号そのまま拾ってくるからそれが無い。彼らは何とメールってのすら使わない。なぜってメールを使うと言うパソコンの時代にそれ風なガジェットを一つも持っていなかったから。日本でも最近フロッピーディスクとかカセットテープって何って言う事になっているけれど、彼らはそれどころか、何も無いところからいきなりスマホなんである!


うちのツブとキナ、いきなり海を見せるのは刺激ありすぎだろうか?
とりあえず、車来ないと...


追加
訂正。8ヶ月半ではなくて7ヶ月半。

「実録 マレーシアで強盗に遭っちゃいました」第三版

2015-10-17 00:59:36 | マレーシアでニャー
「実録 マレーシアで強盗に遭っちゃいました」の第三版を出した。

写真を多く入れてわかりやすくするとともに、文章で説明できていない部分を補ってみた。ファイルサイズも大きくなった。

血の飛び散った家の床の写真も入れた。これこそ自分の頭や手から本当に流れ出た血なのだと思うと、4ヶ月経った今でも恐ろしい。表紙の写真にも大量の血が写っているけれども、よくもまああれだけ血みどろにして意識も失わず、あの後警察に言って保険のためのポリスレポートを作成し、刑事のために調書も作成し、スラヤンの公立病院まで行かされて、さらに盗られた携帯電話の代わりに1つ買ってとよく動いたものだった。健康な状態でもあんなに動き回る事など絶対に無い のだけれど、頭から血をだらだら流しながらそんな風に動けるものなのか。人間の身体は良く出来ているものらしい。

それから警察がネットに流していた容疑者の手配写真も入れた。面通しの時に刑事が裁判になったら来てくれるようになどと言っていたけれども、今になってもその後の通知は全く無し。決定的な証拠があげられなかったのか、それとも勘違い、はたまた飽きて放り出してしまったか? 結局、自信満々面通しや手配写真は何だったのだろう。こうして迷宮入になってしまう犯罪はきっと多いんだろう。

先日、今住んでいるところからほんの10分のところにある街に行ったら、そこも地域を囲むフェンスを強化していた。きっと何か犯罪があったのじゃないかと思う。以前に住んでいたスバンジャヤでも道路と歩道の間を全部鉄のフェンスで区切っていけれども、あれはひったくりが多発したからだった。こうしてマレーシアはどこに行ってもグリルで守られた家とフェンスで囲まれた住宅地ばかりになっていくのだろう。

また、家探しの時の写真もいくつも入れておいた。言葉では説明されているけれど、実際にどんなところを見て回れば良いか、どうやって家探しをしたかも少しはわかりやすくなったかと思う。

みなさん海に飛び込んでいますよ

2015-10-14 18:26:48 | マレーシアでニャー
「XXXの大人気店」
「日本人におなじみのXXX」
「日本人の方やさまざまな国の方々がXXXされていて」
「年々XXXでの人気が高まっているXXX」
「ローカルだけでなく日本人の顧客も多く持つXXX」
「同店の人気メニューはXXX」
「いつも満席のXXX」
「30年以上の歴史を誇る」
「XXXに定評のるXXX」
「XXXは地元の人をはじめ日本人や欧米人で賑わう有名店」
「XXXで知られるXXXでは…」
「XXXのイメージが強いXXXで…」
「開店以来、在マ(マレーシア)邦人の女性に人気のXXX」
「XXXにある人気カフェXXX」
「在マ邦人にとってXXXと言えばまず名が挙がるXXX」
「中でも人気が高いのがXXX」

たった40ページのマレーシアで配られている日本語フリーペーパーから抜き出してみた。
マレーシア自体も「移住先ナンバーワン」って紹介されているわけだから、そう言う事なんだろうなあ。
みなさん、もう海に飛び込んでいますよ!
でも、そう言うきっかけで飛び込んでみるのも飛び込まないよりは良かったりして。
騙されるかも知れないと思っても一度は騙されてみないと。
死ぬ前に撤退するのも自由なんだから。

あけましておめでとうございます

2015-10-14 07:52:02 | マレーシアでニャー
新年あけましておめでとうございます、ムスリムのみなさん。

今日は何の日でマレーシア公休だったのかな?と思ったら、イスラム教の新年だそうです。毎年の事なのに忘れてた。マレーシアは、みんな知ってる事ですけれど、多民族国家なので当然、正月も宗教の数だけある。どこを区切りにするかと、太陽を基準にカウントするか、月を基準にカウントするかの組み合わせでそれぞれがズレている。

と、違いに目をつけて見ると違うは違うわけだけれども、なぜか概ね1年と言う単位は似たようなものになっている。そもそも、1年と言う単位を設定する事自体がアイデアとしては同じかもしれない。だからだいたい1年は1年で、人の誕生日は毎年似たように来る。ある地域の人が10歳歳とったとして地球の反対側の人がその間に23歳歳をとっている事が無いし、ある人の1年を別の人が、ちょっとの違いはあるにしても8年とカウントする事も無い。

よく考えてみると、こんな熱帯で日本でのように季節感のはっきりしない場所でさへ雨がよく降る時期、マンゴーが採れる時期みたいなものがやっぱりあるわけで、人間がどこからどこまでを1年とカウントしようとなんとなくサイクルらしきものがある。どこに住んで何を信じていようと同じ人間なのだからそう言うサイクルを感じるのは同じなのだろう。たまたま切れ目をどこに設定するかが変わってしまっただけなのかもしれない。

と言う事は、新年の切れ目の正月ってのは実はそんなに重要でなくて、サイクルの方が主なのだろうか。こうしておめでとうなんて言っても当のムスリムは休日1日だけだし、特に嬉しくて騒いでもいず、下手すると普通に働いていたりもする。ちょうど今も、その ムスリムの労働者からメッセンジャーで仕事の事をいろいろ報告してきている。それに反してスタッフは中華系が主なのに公休って事でみんな休んでいると言う逆転現象が起きていたりする。いったい誰の新年なんだ?