ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

穐吉敏子 ルータバキン

2009-06-07 15:00:44 | 第1紀 読書・JAZZ
木曜日は岩手県民会館で「フジ子・ヘミング」を前列5列目で聴いた。
そして、見た!!

昨夜、5月6日(土)は盛岡駅前のホテル・ルイズで「穐吉(秋吉)敏子 &ルータバキン」のコンサートに行く。

って、やっぱり行ってしまったのだ。
前夜、あと数席しかないという貴重なチケットを知人が手に入れたというので、従業員には申し訳ないが今週二日目のズルをする事に。

主催は「開運橋のジョニー」である。

岩手はある意味でJAZZ王国であるという。
県内の各地にいわゆる「JAZZ喫茶」が今でも(細々だが)残っている。
そして一時代を築いたそれぞれの名店主がいる。

一関のベイシーは別格として、このジョニーも珍しく日本人ジャズプレイヤーを中心にした選曲と、店主の照井顕(てるい けん)さんの積極的なライブ活動で有名である。

もともとは今でもある「陸前高田のジョニー」として出発し、今年で開店35周年となるそうである。
何年か前に盛岡市内に「開運橋のジョニー」を開店し、照井さんはここを拠点に活躍している。

ワタシも何回かお邪魔しているが、大好きな「山本剛」のライブをここで聴けたのは幸せな記憶として残っている。

今回はこのジョニーの開店35周年と、穐吉夫妻の結婚40周年を記念して開催されたという触れ込みで、題して「穐吉 敏子&ルー・タバキン ヴィンテージ・デユオ 」となる。

米国の「ジャズの殿堂」入りしている秋吉さんのことはあらためて語るまでもないと思う(ウィキはここクリック

しかし、この夫妻のデュオはなかなか機会がないらしく、やはりこの夜のステージは相当貴重なものであると知り、盛岡にいる幸せを感じた。

照井さんという希有なジャズプロデューサーが盛岡にいる事。
そして盛岡の地であるからこそ、こうしてプラチナチケットが手に入り、貴重な機会が得られる事。
皮肉ではない。
「フジ子・ヘミング」も「穐吉 敏子」も東京では手に入れるのは難しいだろう。

さて、第一部の夫妻のデュオはやはり素晴らしいものだった。
それぞれが名プレイヤーという事はもちろんだが、プライベートでも同伴者の息の合ったプレイもなかなか良かった。

会場の地方都市のホテルらしい、普段は結婚式に使われるのだろう、壇上の白いピアノは少しご愛嬌であったが、時にしっとり溶け込み、時に激しくぶつかり合うピアノとサックス(あるいはフルート)の競演は一時間ほど続いた。

夫婦だけでのプレイは少ないというから、今夜初めてなどという曲の演奏もあったようだ。

夫妻と、いつもらしくなくタキシードに身を包んだ照井さんも席に着いた二部の「食事会」も、関係者の祝辞や地元コンビの秋吉さん作の演奏など賑やかに行なわれた。

参加者は100人ほどだったのだろうか。
ほぼワタシの年齢以上の方が多く、JAZZの行く末を想うと少し寂しくも感じた。

JAZZの盛んな盛岡でも、やはりこの世界は狭いように感じる。
ややもすると閉鎖的な感じもするという方もいるが、JAZZ好きにそういう境は不要だと思う。

せっかく諸先輩の店があるのだから、もう少し頻繁に通おうかなどと思った。

PS:そういえば、「をかしら屋松園東黒石野店」のあるビルの一階に、以前、照井さんがカレーの店を出していたという話を聞いた事がある。真偽はどうなのかわからないが、そういわれればなるほど、二階のワタシの事務所でもJAZZはいい音で流れるヨ。

PS:照井さんと秋吉さんの事については「盛岡タイムス」にときどき彼が書いているのをみるとよくわかる。(クリックしてください