和光市長選挙の投票が今日行われ,即日開票の結果,なんとtakeyanさんこと,松本武洋さんが当選しました。投票率は43.29%でした。
おめでとうございます。だけど,道は険しいですよ!!
まず,先ほどでました開票結果は次のとおりです(和光市選管発表)。
1 野木 実 6,509
2 松本 たけひろ 10,901
3 やぎ下 長治 7,837
現職が最下位という結構番狂わせでしたが,それだけに松本さんの主張した「しがらみのない政治」と「子供にツケを残さない」という政策が有権者から評価されたのだろうと思います。
とはいえ,私の趣味でもありますので,一応,いつもどおり,客観的に選挙結果を分析したいと思います。
今回の選挙では,久々の市長選ではあるものの,有権者からは「争点がかみ合わない選挙」,「メイン論点がない選挙」ということで,市議会議員選挙同様かなり関心が低く,それゆえ投票率が40%台という低さに終わりました。
しかし,普通なら,この低投票率であれば,組織がしっかりしている現職が圧倒的有利となるのですが,結果は予想外に最下位でした。
それは,いくつか理由は考えられますが,一つには「市長派の分断」が起きてしまった点にあります。
柳下候補は,これまで野木市長を支持する立場にありましたが,今回は諸般の事情から袂を分かつことになりました。当然,柳下候補は父の代からの基盤があり,その分をがばっと持っていってしまいましたので,現職の組織が弱体化してしまったと言えます。
したがって,仮に現職と松本さんの一騎打ちだったとしたら,かなり厳しい戦いになったのではないでしょうか。
一方で,松本さんの場合,日ごろから駅前での遊説やビラまきを行うなど,「選挙直前だけの議員」ではなく,「いつも活動している議員」ということで,比較的浮動票の取り込みは行いやすかったと言えます。
そして,やはり「しがらみがない」という点,昨今の国政をみても,この「しがらみがない」という点は,有権者が大きく期待をしているところであり,事実宮崎県知事などは,これを全面に押し出して当選しているという経緯もあります。
そういう意味では,和光市長選挙は,今までの「組織型」「桃太郎型選挙」がもはや都心部では通用しないということを示した画期的な結果であったといえるでしょう。
ただし,誤解のないようにいいますが,この選挙結果は,「自民党は厳しいが,民主党は優位」ということには一切ならないということです。しがらみがないということは,自民党の組織力だけではなく,民主党の組織力も同じ話だからです。むしろ,こうした政党政治自体に対する一定の嫌悪感を示したといえるのです。
民主党も決して油断はできません。むしろ,あの党首選挙を見ている限りでは,果たして・・って感じすらします。
それはさておき,あとは政策面については,現職と柳下候補が「開発推進」であったのにたいし,松本さんは「開発凍結」を打ち出しました。3人の間で大きな違いがあったのはこの点です。やはり,和光市といえども,実は財政難である,っていうことを有権者の多くが認識し始めて,危機感を持っていたのではないかと思われます。
とはいえ,松本市長が誕生すると,今の議会はどちらかと言えば野党となります。そうすると,松本さんの最初の壁,それは「議会対策」ということになるでしょう。今まで,議員として市政をチェックしていたわけですが,今度は完全に立場が変わるわけですし,なによりも今まで「チェンジ」を掲げて活動してきたわけですから,自分の思いをいかに議会に伝え,いかに議会の理解を得て進めることができるかがキモとなります。
もちろん,自分の構想が議会を通過しなかったとき,「だって,議会がウンって言わないんだもん。」っていう言い訳は有権者には通用しません。議員も市民の代表者だからです。また,投票率と死票を考えると,基本的には「反対派の有権者」の方が多数だからです。
ここをいかにクリアして,自分の思いを市政に反映させるか,そして,なによりも最大の公約である「市民と一緒に考える」という方針を貫けるか,まさに腕の見せ所と言えるでしょう。
まずは,公共事業の見直しです。おそらく,ここは多くの思惑があり,思うどおりにいかない可能性があります。また,国や県の補助金が絡むと,いやでもやらなければならない場合すらあり得ます。
しかし,だからこそ「しがらみがない」市長として,思う存分腕をふるってほしいと思います。
とまあ,以上が客観的に分析した結果と今後の課題です。
ここからは主観的にいきますが,「本当にご苦労さまでした。そして頑張ってください。」
ブログ仲間がこうして市長になるというのは本当にうれしいです。松本さんとは実際お会いしたこともありますが,いわゆる「政治家」ではなく,「本当になんとかしなければ」と考えている熱い人でした。おそらく,全国から多くの仲間が応援に駆けつけてきたのも,そういう人柄を分かってのことでしょう。
もちろん,こうした仲間には,何のしがらみも見返りもありません。松本さんの人柄に惚れたのでしょう。
松本さんには,有権者や市民はもちろんのこと,こうした多くの仲間も裏切らないよう,本当にこれから頑張ってほしいと思います。そして,多くの膿を出し,いずれは「全国に誇れる和光市」を築き上げてほしいと思います。
そして,十八番の「財政」については,ガラス張りにした上で,有権者に分かりやすく説明すること,これは絶対にやって下さい。理論だけで自己満足してしまうのであれば,どこかの研究室でやればよいのです。市民が期待しているのは,理論ではなく実践です。
引き続き,私も松本さん,いやtakeyanさんを応援します。
そして,市長になっても,うちのブログにこれまでどおり遊びに来てくださいね。
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http://blue.ap.teacup.com/dmys24/467.html
おめでとうございます。だけど,道は険しいですよ!!
まず,先ほどでました開票結果は次のとおりです(和光市選管発表)。
1 野木 実 6,509
2 松本 たけひろ 10,901
3 やぎ下 長治 7,837
現職が最下位という結構番狂わせでしたが,それだけに松本さんの主張した「しがらみのない政治」と「子供にツケを残さない」という政策が有権者から評価されたのだろうと思います。
とはいえ,私の趣味でもありますので,一応,いつもどおり,客観的に選挙結果を分析したいと思います。
今回の選挙では,久々の市長選ではあるものの,有権者からは「争点がかみ合わない選挙」,「メイン論点がない選挙」ということで,市議会議員選挙同様かなり関心が低く,それゆえ投票率が40%台という低さに終わりました。
しかし,普通なら,この低投票率であれば,組織がしっかりしている現職が圧倒的有利となるのですが,結果は予想外に最下位でした。
それは,いくつか理由は考えられますが,一つには「市長派の分断」が起きてしまった点にあります。
柳下候補は,これまで野木市長を支持する立場にありましたが,今回は諸般の事情から袂を分かつことになりました。当然,柳下候補は父の代からの基盤があり,その分をがばっと持っていってしまいましたので,現職の組織が弱体化してしまったと言えます。
したがって,仮に現職と松本さんの一騎打ちだったとしたら,かなり厳しい戦いになったのではないでしょうか。
一方で,松本さんの場合,日ごろから駅前での遊説やビラまきを行うなど,「選挙直前だけの議員」ではなく,「いつも活動している議員」ということで,比較的浮動票の取り込みは行いやすかったと言えます。
そして,やはり「しがらみがない」という点,昨今の国政をみても,この「しがらみがない」という点は,有権者が大きく期待をしているところであり,事実宮崎県知事などは,これを全面に押し出して当選しているという経緯もあります。
そういう意味では,和光市長選挙は,今までの「組織型」「桃太郎型選挙」がもはや都心部では通用しないということを示した画期的な結果であったといえるでしょう。
ただし,誤解のないようにいいますが,この選挙結果は,「自民党は厳しいが,民主党は優位」ということには一切ならないということです。しがらみがないということは,自民党の組織力だけではなく,民主党の組織力も同じ話だからです。むしろ,こうした政党政治自体に対する一定の嫌悪感を示したといえるのです。
民主党も決して油断はできません。むしろ,あの党首選挙を見ている限りでは,果たして・・って感じすらします。
それはさておき,あとは政策面については,現職と柳下候補が「開発推進」であったのにたいし,松本さんは「開発凍結」を打ち出しました。3人の間で大きな違いがあったのはこの点です。やはり,和光市といえども,実は財政難である,っていうことを有権者の多くが認識し始めて,危機感を持っていたのではないかと思われます。
とはいえ,松本市長が誕生すると,今の議会はどちらかと言えば野党となります。そうすると,松本さんの最初の壁,それは「議会対策」ということになるでしょう。今まで,議員として市政をチェックしていたわけですが,今度は完全に立場が変わるわけですし,なによりも今まで「チェンジ」を掲げて活動してきたわけですから,自分の思いをいかに議会に伝え,いかに議会の理解を得て進めることができるかがキモとなります。
もちろん,自分の構想が議会を通過しなかったとき,「だって,議会がウンって言わないんだもん。」っていう言い訳は有権者には通用しません。議員も市民の代表者だからです。また,投票率と死票を考えると,基本的には「反対派の有権者」の方が多数だからです。
ここをいかにクリアして,自分の思いを市政に反映させるか,そして,なによりも最大の公約である「市民と一緒に考える」という方針を貫けるか,まさに腕の見せ所と言えるでしょう。
まずは,公共事業の見直しです。おそらく,ここは多くの思惑があり,思うどおりにいかない可能性があります。また,国や県の補助金が絡むと,いやでもやらなければならない場合すらあり得ます。
しかし,だからこそ「しがらみがない」市長として,思う存分腕をふるってほしいと思います。
とまあ,以上が客観的に分析した結果と今後の課題です。
ここからは主観的にいきますが,「本当にご苦労さまでした。そして頑張ってください。」
ブログ仲間がこうして市長になるというのは本当にうれしいです。松本さんとは実際お会いしたこともありますが,いわゆる「政治家」ではなく,「本当になんとかしなければ」と考えている熱い人でした。おそらく,全国から多くの仲間が応援に駆けつけてきたのも,そういう人柄を分かってのことでしょう。
もちろん,こうした仲間には,何のしがらみも見返りもありません。松本さんの人柄に惚れたのでしょう。
松本さんには,有権者や市民はもちろんのこと,こうした多くの仲間も裏切らないよう,本当にこれから頑張ってほしいと思います。そして,多くの膿を出し,いずれは「全国に誇れる和光市」を築き上げてほしいと思います。
そして,十八番の「財政」については,ガラス張りにした上で,有権者に分かりやすく説明すること,これは絶対にやって下さい。理論だけで自己満足してしまうのであれば,どこかの研究室でやればよいのです。市民が期待しているのは,理論ではなく実践です。
引き続き,私も松本さん,いやtakeyanさんを応援します。
そして,市長になっても,うちのブログにこれまでどおり遊びに来てくださいね。
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第三者が騒ぐ限りでは公職選挙法の縛りはありませんので大丈夫です(笑)。
さて,本当にお疲れさまでした。確かに,一般に市長選挙の事実上の運動期間は短くても1年間は必要であるといわれる中,3ヶ月間の準備期間というのは尋常ではないと思います。
しかし,それでも市民が振り向いてくれたというのは,まさに氏の思いが有権者に伝わったということでしょう。
そして,それを影でささえていたcroftsさまなど多くのスタッフ等の力もかなり影響したと思います。本当にご苦労さまでした。
とはいえ,おっしゃるとおりこれからが本番です。私も遠くから引き続き応援したいと思います。和光方面に遊びに行ったときに市長に会えるかなあ(笑)。
まあ「第三者」が「勝利」と書いて逮捕される可能性はほぼゼロだと思いますです、はい。
で、微力ながらお手伝いさせてもらいました。新市長とは出馬の可能性について示唆されたのが約1年半前。「意思決定は迅速に。でないと出来るはずの準備が間に合いませんよ」と言っていたのに、出馬決定がわずか3ヶ月前...うう、「確実に当選できる活動」がまったく出来ないじゃん...って感じでしたが、とにかくチラシ投函などお手伝いできる範囲でさせていただきました。仕事を終えてからの深夜や早朝の投函その他の活動は大変でしたが、その分当選が決まったときの喜びはひとしおというわけで。おかにゃんさんも休日など応援にくればよかったのに、この喜びを共有できたのに、と思いました。
まあ、これから地道にかつ大胆に改革を進めていくということですが、いかに市民を巻き込んでいくかというアイディアをこれからもみんなで出していきたいと思います。
takeyanさん,実に見事でしたし,投票率は気になるものの,和光市民の眼力はたいしたものだと思いました。
選挙=組織力,っていうのがこれまでの常識でしたが,これも徐々に崩れていくのかなあ,って思います。一方で,まだまだ選挙=組織力っていう地域も多いのも事実ではありますが,やはり徐々に有権者が,「しがらみではなく,純粋に政策を考えて,自分たちの将来を決めよう」という考え方が根付いてきたのかなあ,って思います。
ただ,心配なのは,おっしゃるとおり「タレント」です。あ,芸能人,っていう意味ではなくて,「インパクトのある人」っていう意味です。ヒットラーが政権を取れた背景にはこうしたタレント性があったからなどと言われています。
私たちも,しっかりした眼力を持つ必要があるのかもしれませんね。
とにかく,takeyanさんには,これからより一掃頑張ってもらわないとならないなあ,って思います。
ここでtakeyanさんの立候補を知り、自分に関係のない地域でありながら、「ブロガーさんが市長になるのかなぁ」という程度ではありましたが、和光市の選挙注目してました。で、夜中に検索してみたら、見事当選。おめでとうございます、って感じです(本人のブログに書いておけばいいのに、どうも臆病者です)。
それにしてもその投票率でしがらみがない人が当選しちゃうっていうのは、takeyanさんの政策が評価されているという点もあるとは思いますが、よっぽど今の政党をバックにした政治家に魅力がないかということの現れではないかと思ってしまいます。自民党だ民主党だなんて誰ももう支持していないのでは?という人達が政治家として国会議員としてのさばっている制度はどうなんだろうか?と思わされます。
それと同時に、takeyanさんは地道に活動されているので今回の結果があるのかもしれませんが、裏を返すとそれだけ現状に不満を持っている民衆がいる中で、投票率も上がらず現職などが負けてしまうところを見ると、タレントやちょっと変わった候補者が立候補して知名度を売りにすれば、地方などで自治体酋長くらいには簡単になれてしまうのではないかという疑問が浮かんできます(橋本知事誕生などの頃から思ってましたが)。
そうなると、タレント程度ならいいのですが、ちょっと偏った思想を持った人でも当選しやすい土壌がすでに出来上がっているのかもしれないというのが恐く感じます。地道にやっている当選すべき人が当選するという結果ながら、その逆の結果も容易に想像できてしまうアマノジャクな私としては、かなり気がかりです。
やっぱり、投票率を上げるようになんとかしないといけないですね。
そしてその危惧を払拭するほどにtakeyanさんには頑張ってもらわないたいと思います。