あれは,あれで良いのかなPART2

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中国高速鉄道の列車事故の背景は,どこかの国の大災害の背景に似ている

2011年07月26日 23時33分22秒 | 事故
中国高速鉄道で,落雷によるシステムダウンを原因として,追突事故が発生し,40名を超える死者が出た模様です。
中国当局は,その後,事故車両を埋めるなど不可解な行動に出たことで,遺族などから不快感をあらわにされています。

証拠隠滅?…中国鉄道事故落下車両を土に埋める(読売新聞) - goo ニュース

ポイントはこの鉄道がなぜできたか?

今回の事故,どうも安全システムが安易すぎたという点にありそうです。すなわち,日本の鉄道では,落雷でシステムがダウンしたとしても,複数のバックアップシステムや危機管理対応がなされているため,この程度ではほぼ確実に事故になりません。しかし,中国では,「とにかく走らせる」を第一においてしまったため,安全性という観点が軽視されていたといえるでしょう。
そういう意味では,日本では発生し難い事故かもしれません。

とはいえ,この鉄道ができた背景や事故処理等については,実は実はどこかの国と非常に似通っている部分があります
今回の中国の鉄道敷設の背景や事故処理対応などについて,簡単にまとめてみると,次のようになります。

・今回の鉄道敷設は,国力を対外的に示す「国策」であった。
・国策ゆえ,鉄道建設に関する批判はタブーとされた。
・6年という短期間で一気に建設したため,とにかく「作ること」のみが最優先され,安全性は度外視された。
・国策のメインは,海外に対する「うちは世界一速い」というアピールにすぎなかった。
・しかも国策ということで,多くの建設関連企業などが,官僚に億単位の賄賂を贈り,それにより業者がきめられた。
・賄賂ベースであることから,工事がますます手抜きになった。
・官僚にとっては,「鉄道を作ること」が自分の手柄になり,出世の材料となった。それゆえ,利権をめぐり,権力闘争が勃発し始めた。
・事故後,報道機関に対し,事故報道を行なわないよう報道統制や情報コントロール等した。
・むしろ報道機関に対し,「心温まる話」を報じるように要請した。
・事故原因の隠ぺいを図るためか,「鉄道の早期開通」を理由に事故車両を破壊し,地面に埋めた。
・ところが,この行為に批判が殺到すると,方針を即座に変更して再び地面から事故車両を掘り出した。
・事故後,責任者退陣論など,権力闘争が再燃し始めた。


こんな感じのようです。
んー,やはり似ていますよね。「国策で批判は許されない」とか「情報がきちんと流されず,事実上報道が統制されていた」とか「利権からみ」とか「手抜き工事」とか「事故原因の究明を避けている」とか「方針が二転三転する」とか「権力闘争に明け暮れている」などなど。

やはり安全性という点を重視しない施設は,ろくなことにならないのでしょうね

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