小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



小田原城址公園内の城内臨時駐車場跡地では平成22年から御用米曲輪の発掘調査が行われている。発掘開始から何度か現地説明会が開催されており、さる10月19日にも発掘調査説明会が開催されたのでランニングの帰りに立ち寄った。 10月19日の午前10時から午後3時までの間、城内臨時駐車場跡地の発掘現場で発掘調査説明会が開催された。今回の第5次調査の現地説明会はこの後11月と12月にも1回ずつ開催が予定されている。説明会の入口は弓道場横。今回の発掘場所は、野球場だった時のセンター周辺に位置する場所。昨年度の発掘現場にはパイロンで規制されているため近づけず、今回の発掘現場のみが見学出来るようになっていた。今回の発掘では、昨年度の発掘で確認された庭状遺構から続く池の部分が新たに発掘。上の写真の中央左側の部分で池の周囲は45m以上あるとのこと。この池の遺構は戦国時代のものと推定されており、池の護岸に石が貼り付けらている。その貼り付けられている石は供養塔の一部を再加工したもので、大きさは10cm~40cm四方のものが使われている。このような構造の池は全国的に例がなく珍しいようだ。発掘現場の一画には、出土した供養塔の一部が展示されている。護岸に使われているのは五輪塔や宝塔などの基礎や笠の部分の石材。計算によると2000個以上の供養塔の一部分の石材が護岸に使われているようだ。それら供養塔の中には墓碑として使われていたものもあったに違いないので、今回見つかった池の遺構は少し気味の悪さも感じる。来月には更に発掘が進んだ状況を見学できるようなので、次回の現地説明会も忘れずに出かけたい。

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