小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



小田原市内には大小様々な種類の公園が約140ヶ所ほどあり、散策の途中に立ち寄っては休憩したりパンを食べたりしている。公園内にも色々と興味をそそる被写体があるが、先日、早川の公園に立ち寄った際に古い時計台を見つけた。小田原市早川、ターンパイク入口横にある山根公園に先日立ち寄った。山根公園は昭和45年の春に完成した公園。公園中央には並木もあって、この季節は涼しげな木陰を作っている。その山根公園の敷地西側。植込みの中に古めかしい時計台があるのを見つけた。モルタル造りの高さ2mほどの時計台で、上部のガラス内に時計がはめ込まれている。現在も動いており、時刻も正確だった。かなり古そうな時計台なので、何か歴史や寄進者なので手がかりがないかと時計台を調べたところ左側面の下部に何かプレートのようなものがあるのに気がついた。銅板のプレートには「御大典記念 帝国在郷軍人会早川村分会 昭和三年十一月完成」と記載されている。御大典記念とは昭和天皇の即位が昭和三年の十一月に行われたことを祝賀したもの。帝国在郷軍人会は、戦前に存在した退役軍人を中心として結成された会で各市町村毎に分会単位で組織されていた。昭和三年は西暦1928年なので今から84年前に作られたもののようだ。改めて時計部分を見ると、内部の時計は交換されたようでマルマン製の電波時計だった。当初はどのような時計がはめ込まれていたのだろうか。時計台裏側の鉄製の扉は当初の物のようでかなり古びてさび付いていた。さて、この昭和三年に完成した時計台は当初どこに設置されていたのだろうか。山根公園は昭和45年に完成したので恐らく旧早川村のどこかから移設されたと思われる。帝国在郷軍人会は忠魂碑の建立を地域の小学校などにも行っていたが、戦後GHQにより帝国在郷軍人会関連の記念碑などは撤去を命じられたようなので、ひょっとすると旧早川小学校にあったのかも知れない。今度図書館の郷土資料室に出かけた時に調べてみようと考えている。

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