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おおこしひろし//あーとわーくえとせとら

月は西に日は東に

2018-04-08 | 日記・エッセイ・コラム

おはよう!!

今朝は、なにをたべようか?と、冷蔵庫を開けた。。。。

薩摩揚げがあったので、それを囓りながら考えた。

食べなくちゃと思いながら、スルーしていた豆腐とワカメの味噌汁があった。。。

また、ポチ飯か、、、と思ったが、

今朝は、今ひとつ高尚な雰囲気で食べたかった。

ポチ飯は美味いが、その概念が固定しつつある。。。

芸術は爆発だ太郎さんが見たら嘆くだろう。。。

ポチ飯をもっと高尚なものにしなくては、、、

そこで、鶏ガラ出汁の素と、おろし生姜と、鰹節を入れた。

ポチ飯の文化的価値を高めるには、やはり出汁がよくなくては。。。

次に、舌触りを考えた。 

そして、舌触りの任をキャベツに託した。

キャベツは短冊切り。。。歌を書くには千切りではいけないからね。。。

そこに、玉子を一つ落とした。。。

ゆるくかき回していたら、むら雲が取れるように白味が黄味から外れた。。。。春の明け方の月?

そこで、丼にポチ飯で月山を作り、黄味の月を西に配した。

そして、

やがて、昇であろう日を東に配した。

もちろん、存在感や味を考慮すれば日は梅干し。。。

梅干しを使わない日の丸弁当があったら教えてほしい!!

これで、できあがり。。。。。

まずは、鶏ガラと生姜と鰹節の出汁の効いた月山をいただく。。。

チョット不思議感のある味であったが、そんなもんだと思えば美味い。。。

味はあるのだ。味が喧嘩してるようにもおもえるけど、喧嘩するほど仲が良いなんていう便利なる言葉がある。

月山を脳裏に写すように、胃袋に移す。。。

そのうち、黄味の月が崩れ辺りに滲む。さも池に映る月が緩やかな波にくずれるように。。。

その月のかけらを匙で掬い口に運べば、まろやかな月の味。。。

ひとしきりその月と遊べば、いつしか月は西に沈み。

東の日が丼の真ん中に。。。。

箸を扇子のように開き、その向こうに日をめでる。。。

そして、箸で梅干しの日をつつきながら、月山を口に運ぶ、、、

いつしか、丼の中の月山も日もうたかたのごとく姿をけし、

丼の中には、梅干しの種だけが残る。

いずこの者が言ったのか、、、わたしでさえ丼の中に諸行無常を感じる。。。

食べればなくなる。。それも諸行無常。。。

されど、胃袋は満足。。。それも諸行無常。。。

諸行無常は特別なことではなく、当たり前のことなのだ。

マジ~~~!!とか、アリエネ~~~!!とか言う前に、

世の偉そうに言ってる言葉を、今一度吟味してみよう。

案外、当たり前のことを眼から鱗みたいに言ってることも多いのだ。

さてさて、食べた後は洗い物をしなくては、、といっても鍋と丼だけのはずだが、、、、

ということで、

ご馳走様でした。。。

美味しかった!!

こうして、意味を遊びながら食べるのもいいもんだね。

ま、昔からマメに過ごせますようにと言いながら豆を食べてるけどね。

え!? あんたね、本当に美味しくてたまらないものだと、遊ぶ暇もなく丼と箸と口が一体になって掻き込んでいるわよね!! って?

あああ、まままま、

それはそれ、そういうこともあったかな??