食道楽は国境をこえて。

フランス・パリでの生活
おいしいものと、楽しいことに囲まれて…

Clos des sens クロ・デ・サンス

2011年07月20日 | 外食 レストランとか
食べ道楽ツアー+アヌシーで、晩ご飯、といえば…、

グルメな方なら想像がつくであろうレストラン、

“La maison de Marc Veyrat-ラ・メゾン・ドゥ・マーク・ヴェラ”さん。

ミシュラン三ツ星

ゴー・ミヨ20点満点

だった、フランス最高のレストランの1つ



には、行かなかった

いえね、行こうかとも考えてみたんだけど

スキー事故の後遺症とかでご本人は調理場に立てなくなっちゃったり、

その所為で、ミシュランの星は返上したり、

お店は一番弟子に売っちゃったりとかで。

で、HPを見たら

閉まってた



ま、2日間の旅行で、伝説(?)の6~8時間に及ぶ()、最高の食事タイムは翌日に後遺症が残るかも

という懸念もあったし。

今度、ゆっくり滞在できる時に開いてたら、ね



で、うかがったのが、



Clos des sens-クロ・デ・サンスさん

ミシュランの2ツ星レストラン

そして、今回は泊まってないけど、宿泊用の部屋もあるオーベルジュ。



19:30の予約(レストランのオープン時間も19:30)に、ちょっと早く着いてしまった私達は、



コチラ、レストランの上のサロンで少し待たせてもらい(笑)




サロンにあった暖炉

(真夏な日本の皆様には申し訳ないが、うかがったのは2月だったモノで

に感動してからテーブルについた。







コレ、



ワインリスト

右開きが赤ワイン、左開きが白ワイン

初めて見る両開きのワインリストに感動しつつ








私はKRUG-クリュッグのヴィンテージ・シャンパン。

スーさんは、最近、スーさんの中でマイブーム(?)な、“シャンパンじゃない、ソムリエさんのおススメ食前酒”(笑)

今回は、サヴォワ地方の甘口白ワイン。

コレ、クリュッグより、私好みだったかも








食前酒と、一緒に出されたアミューズ・ブーシュ–一口のお楽しみ を堪能しながら、メニューを見ると


トリュフコース、1つのみ。


あれ?

HPには、ア・ラ・カルトとか、いくつかコースがあったんだけどなぁ。

トリュフ、そこまで好きじゃないんだけど…。

なんて考えてたら、

『何にする? 

と、スーさん。

『イヤ、“何に”もなにも、選びようが…』

という私の横で、ページをペラペラめくるスーさん。

『ちょっと
コッチのメニュー、1ページしかないのに、なんでめくれるの




…ワタクシ、なぜか、グランメゾンなレストランで渡されるメニューに、ミスが多いのよね…

(昔の事は、話が長くなるから、また次回…



そんな訳で、





丸々1個出されたパン・ド・カンパーニュを2人で全部堪能し、
















一番大きなコースを選択




メインディッシュは選べて。



脊髄のポ・ト・フーの私と、





子羊肉のスーさん


おいしく料理を完食


普段、ア・ラ・カルト(単品)で頼む事がほとんどの私達。

今回、珍しくコースで頼んだのだけど

(日中食べ過ぎて、考えるのが面倒に

全てのお皿、ハズレなし

毎回、驚いたり、ワクワクしたり。

次に出て来るお皿が楽しみで




そして、



フロマージュのワゴン




スーさんのお皿と、




私のお皿。

私のお皿の右側は、36ヶ月熟成 のコンテチーズなんだけど、日本の鰹節削りで削られてた

日本の鰹節削りとか、野菜のスライサーとか、チーズ用に使うフランスのレストラン、結構ある(笑)


そして、



昼間、フロマージュリーで見つけた“ヴァシュラン・デ・ヴォージュ”がココにも

食べた感想:

『昼間、なんで1つしか買わなかったんだろう

ベースは、モン・ドールと同じ。

でも、農家で丁寧に作られている分、濃厚で、香り高く、クリーミィで、シアワセ度 




笑ったのが


『当店には、庭で飼っている鶏がいまして』

と話し始めるサービスマンさん。

『その子の名前はジャン・ピエール』

フムフム、ジャン・ピエール。

『その、ジャンピエールが産んだ卵です』

と。





このお皿の卵、最初は割れてなくて。

サービスマンさんが話し終わった後割られてしまった。




全部、お菓子で出来た卵みたいなデザート

『ジャン・ピエールは、当店でシェフ・パティシエをしています』

というオチ。

“産んだ”→“考案した”

っていうアイディアに、お味は別にして拍手





コレは、ごく、うす~い飴。





スプーンで押したらしぼんでいって、






食べたらわた飴の味だった

中のアイスにくっつくと、モチロン固くなる。








チョコは、真ん中空洞(笑)

















席に着いた時には、サロンは、私達2人だけだったけど、帰る時にはほぼ満席。


ステキな空間。

“来て良かった”、“また来たい”と思った





カワイイ



Clos des sens ~クロ・デ・サンス~
13 Rue Jean Mermoz 74940 Annecy le Vieux


Fromage d'Annecy アヌシーのフロマージュリー

2011年07月20日 | チーズ
去年の年末から、探してるチーズがあって

パリ中の有名どころのフロマージュリーにうかがったんだけど。

『そんなチーズ、(存在し)ないよ』

って、言われるばっかりで



サヴォワ地方のチーズって聞いたから、もしかしたら、ってうかがったアヌシーのフロマージュリー、



CREMERIE DU LAC-クレームリー・デュ・ラックさん




以前、

“パリなら、フランスのほとんどのチーズが手に入る”

とブログに書いた私。


…訂正



“パリなら、たいていのフランスの有名なチーズは手に入る”



私が探していたチーズは、

“Vacherin des Bauges-ヴァシュラン・デ・ヴォージュ”と、

“Vacherin d'Abondance-ヴァシュラン・ダボンダンス”。



ヴァシュランは、牛の種類。

ヴォージュは、サヴォワ地方のヴォージュ山塊の事。

アボンダンスは、同じくサヴォワ地方の谷の名前。



パリ市内のフロマージュリーでこの2つのチーズがあるかどうか聞いたら、

『ヴァシュラン・デ・ヴォージュ?
違うよ、ヴァシュラン・モン・ドールの事でしょ』

『ヴァシュラン・ダボンダンス??
アボンダンスっていったら、トム・ダボンダンスの事だよ』

と言われ続けた私…。

それもそのはず。

MOFフロマージュリーさんのお店でも、ご本人が店頭に立っているお店はほとんど無くて…。

このチーズは、フランスでも1軒か、2軒の農家でしか作られていない、“幻のチーズ”

従業員の皆さんは、ご存じなかったみたい

どっちも、種類としては、モン・ドールの兄弟みたいなものらしいんだけど。




それが、

ヴァシュラン・デ・ヴォージュ、

コチラのお店で発見



ヴァシュラン・ダボンダンスは、

『僕から言わせてもらうと、それは、“存在しない”チーズだよ』

と言われた。

で、ススメられたのが、やっぱり、トム・ダボンダンス。

これは、コンテみたいな加熱圧搾チーズ。

せっかくなので、これも購入して

さらに、サヴォワ地方といえば、ラクレット



『二人とも旅行者?
じゃあ、真空掛けてあげるよ』

と、



旅行者仕様に

これで、独特な香りのチーズを持ち歩ける






マルシェでも、



たくさんのコンテが売られてたり、魅力的な街、アヌシー

ケド、どうせ買うなら、親切なこちらのフロマージュリーで






後記

ヴァシュラン・ダボンダンス、存在しないって言われた理由が判明。

2004年か2006年以降、唯一存在していた、ヴァシュラン・ダボンダンスを作っていたチーズ農家さんが、“後継者ナシ”が理由で、閉めてしまったとの事。



フランスの初代大統領、シャルル・ド・ゴール氏は、

『チーズの種類が246もある国を、いったいどうやって治めろと?』

と、発言したとか。

意味は、それだけ多様性のある地域を、って事だったみたいだけど。

実際、伝統的なチーズは400種類。

私が探してた小さなチーズ農家さんのものを合わせると、2003年の時点で1001種類になったとか。



でも、農業大国フランスでも、後継者不足は大きな問題。

そして、スーパーマーケットで売られる工場製の増加。



チーズの種類が、これ以上減らない事を信じて。

そして、チーズ農家製が、更に活発になるように。

(本当に)微力ながら、私はフロマージュリーでチーズを買い、そして食べ続ける




Cremerie du Lac
3 Rue du Lac 74000 Annecy