のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

リア充

2020年07月15日 | 日記・エッセイ・コラム

 日銀の黒田総裁が、日本経済は底をうったと発表したそうです。つまりこれ以上悪くなりようがないという意味で上る一方と言うことなんでしょうが、バブル崩壊から全然上がっている実感がない。

 コロナ自粛に関わりなく、こちらでは年々商店が店を閉めてます。理由は高齢化の後継者不足なのですが。かつては村で一番の商店街だった私の住む地区も店舗売りしている店はゼロです。最近は自動販売機もなくなっちゃった。

 活気があるのはクマやイノシシだけで、人間様は物静かになっちまいましたね。

 昨年閉店して解体することになった店から「長年お世話になったから」ともらった段ボール箱。ズシリと重かったのですが、中から石焼ビビンバの器が出てきました。淋しさ通り越して心が冷た~くなってきた。

 でも、石焼ビビンバ、決して嫌いなわけじゃない。

 あの器がどうにも好きになれないだけのだ!重たいし、焼けていると熱くて持てないし、だいたい、肉や野菜をはさみできるという文化も好きではないが、焼けた石焼ビビンバの器をヤットコで挟んで持ってくるその感性が引いてしまう。

 お茶をたてるには重すぎるし、お花を生けるには武骨すぎる。

 でも、久々に食べてみたい気はする。

 ふとひらめいた無用の長物があった。登山用品店の福袋に入ってきたホッターサンドを焼くプレート。山の中にもっていくのも面倒だし、あんなところでサンドウィッチ焼く暇があったら、さっさと食ってしまったほうが早い。一度どら焼き焼いてみたけど見事に失敗した。厄介者の道具に厄介者の国の料理。案外相性がいいかもしれない。

 お焦げつけるならあのプレートのほうがいいんじゃなかろうか?と、昨日の残り物の冷や飯にもやしなどの野菜とコチュジャンぶっこんでかき混ぜて、卵は入れないことにして、ホットサンドのプレートにごま油を塗ってガスコンロで焼いてみました。

 うまく成功すれば次は焼きおにぎりにつかえるかも?

 偉大なる社会実験は共産主義だった!

 つまり失敗したと言えよう。下味が悪かったのか?ただのお焦げご飯に近いものになってしまったし、薄くておむすびにもならなかった。これならあの武骨な石の器のほうがよかった。

 馬鹿なことやっちまったなぁと反省しつつも、一人もんでよかった!とリアル充実感。

コメント (5)
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