タイトル名は色々候補があって悩んだのですが、このタイトルにしてみます。
「付加価値」
そのほうが目的としている結論にもFitしているし、のんきらしいかな、って思って。
ってことで、「付加価値」。
今日、のんきは知り合いから誘われて、バイオリンのコンサートへ行って参りました。
「マエストロ」と言うのだそうです。
松下敏幸さん。バイオリンを始めととする、弦楽器の製作者です。現在イタリアのクレモナというところでお仕事をされています。
「バイオリン」。たった一言で書き表されるこの楽器ですが、松下さんが製作の過程において、たった一つの楽器に込める「思い」。
想像していた以上のものがありました。
たった一つのバイオリンですが、その原材料として用いられる「もみの木」という素材。どんな地域の、どんな環境の、どんな場所
で育つのか。
なぜその場所でなければならないのか。そのもみの木を一体どの時期に伐採するのか。限定された季節のうち、1ヶ月の、限られた
日数の間にしか切り取ることが出来ないその理由。
ほしいもみの木があったとしても、その伐採が許可されなければ切ることすら許されない。
切ったとしても、その木が本当にバイオリンを作るのに適しているかどうかは切ってみないとわからない。
何百年と言う期間成育した経った一本の木から作られたバイオリンが、本当の音色を奏でるようになるまで、50年も100年も必要とさ
れる。
一つ一つの弦楽器に名前がつけられていて、受け取った演奏者たちが感じ取るのはその本質ではなく、「将来性」。
楽器が本当の音色を奏でられるようになるまで、自分たちがその音色を育み続ける、と口をそろえておっしゃる。
とてつもない値段がつくことすらあるバイオリンですが、実にその意味合いが、本当によく伝わってくる講演でした。
大量生産しようと思えば簡単に作ることが出来ます。
ですが、安い楽器には安いなりのリスクがある。
本当に、長い間、ずっと良い音色を奏で続けるには、材料の選定方法、寸法の取り方、パーツを作り上げる為に用いる様々な工
具、組み立てる為に用いる素材、そして仕上げに用いるニスに至るまで、実に本当に繊細な心遣いが必要なのだ、という松下さん
の言葉は、バイオリンの世界だけに納まらない、今の時代に必要とされている要素がふんだんに織り込まれているように感じまし
た。
製作者と演奏者、そして聴衆がいて、初めて完成される「楽曲」。
松下さんは、日本の伝統技術のたとえとして、「畳」の話をなされました。
「付加価値」。日本はとてもすぐれた伝統や技術を保有しています。ですが、これらのベースとは、機械やプログラムがくみ上げ
られれば、技術者でなくても簡単に作り上げることができます。
大切なのは「2万円のバイオリン」を大量に作るのか、たった一つの「200万円のバイオリン」を作るのかと言うこと。
ものすごく現実的な話ですが、日本人が大切にしなければならないのは、「200万円のバイオリンを作る技術」なのではないでしょ
うか。
「芸術にはパトロンがいる」
あまりに現実的だけど、実に本質をついた表現だと思いました。少し砕けた用いられ方をするようになったパトロンと言う言葉で
すが、芸術の分野においては「支援する資産家・企業」の意味合いがあるようです。
勘がいい人はもう気づいてるかなぁ。のんきが何を言いたいのか、ということ。
今の日本経済の話です。過去の優秀な日本人は、「システム化」することにおいても優秀でした。どのようにすれば安く仕上げる
ことができるのか。製作の工程を簡略化し、技術を海外に輸出しました。
その結果、日本の経済力は人件費の安い国家に奪い去られ、国民は「不景気」という名の呪縛に苦しめられるようになるのです。
ですが、日本が渡したのは「簡略化された技術」。その本質まで売り渡したわけではありません。
未だに日本の技術力は世界一なのです。
伝統を守り、技術を発展させ、諸外国に対抗する為には「パトロン」が必要なのです。
付加価値を生かし、日本が今以上の経済的発展を遂げてゆく為には日本国政府の後押しが必要です。
インフラ設備や環境技術、アニメやゲームに代表されるコンテンツ産業を始め、日本にはまだまだ他国には真似の出来ない技術が
ぎっしりと詰まっているんです。
日本にもパトロンが必要です。そのことに気づかない限り、不況から脱出することはとても難しいと思うんですけどね、民主党
さん。
松下さんの楽器展は8日(土)まで、萬翠荘にて開催されています。入場料は500円です。
お近くの方は是非、訪ねてみてください。
帰りしにクリックを・・・
あなたの1票が、のんきのブログを沢山の方に知っていただく力になります^^
「付加価値」
そのほうが目的としている結論にもFitしているし、のんきらしいかな、って思って。
ってことで、「付加価値」。
今日、のんきは知り合いから誘われて、バイオリンのコンサートへ行って参りました。
「マエストロ」と言うのだそうです。
松下敏幸さん。バイオリンを始めととする、弦楽器の製作者です。現在イタリアのクレモナというところでお仕事をされています。
「バイオリン」。たった一言で書き表されるこの楽器ですが、松下さんが製作の過程において、たった一つの楽器に込める「思い」。
想像していた以上のものがありました。
たった一つのバイオリンですが、その原材料として用いられる「もみの木」という素材。どんな地域の、どんな環境の、どんな場所
で育つのか。
なぜその場所でなければならないのか。そのもみの木を一体どの時期に伐採するのか。限定された季節のうち、1ヶ月の、限られた
日数の間にしか切り取ることが出来ないその理由。
ほしいもみの木があったとしても、その伐採が許可されなければ切ることすら許されない。
切ったとしても、その木が本当にバイオリンを作るのに適しているかどうかは切ってみないとわからない。
何百年と言う期間成育した経った一本の木から作られたバイオリンが、本当の音色を奏でるようになるまで、50年も100年も必要とさ
れる。
一つ一つの弦楽器に名前がつけられていて、受け取った演奏者たちが感じ取るのはその本質ではなく、「将来性」。
楽器が本当の音色を奏でられるようになるまで、自分たちがその音色を育み続ける、と口をそろえておっしゃる。
とてつもない値段がつくことすらあるバイオリンですが、実にその意味合いが、本当によく伝わってくる講演でした。
大量生産しようと思えば簡単に作ることが出来ます。
ですが、安い楽器には安いなりのリスクがある。
本当に、長い間、ずっと良い音色を奏で続けるには、材料の選定方法、寸法の取り方、パーツを作り上げる為に用いる様々な工
具、組み立てる為に用いる素材、そして仕上げに用いるニスに至るまで、実に本当に繊細な心遣いが必要なのだ、という松下さん
の言葉は、バイオリンの世界だけに納まらない、今の時代に必要とされている要素がふんだんに織り込まれているように感じまし
た。
製作者と演奏者、そして聴衆がいて、初めて完成される「楽曲」。
松下さんは、日本の伝統技術のたとえとして、「畳」の話をなされました。
「付加価値」。日本はとてもすぐれた伝統や技術を保有しています。ですが、これらのベースとは、機械やプログラムがくみ上げ
られれば、技術者でなくても簡単に作り上げることができます。
大切なのは「2万円のバイオリン」を大量に作るのか、たった一つの「200万円のバイオリン」を作るのかと言うこと。
ものすごく現実的な話ですが、日本人が大切にしなければならないのは、「200万円のバイオリンを作る技術」なのではないでしょ
うか。
「芸術にはパトロンがいる」
あまりに現実的だけど、実に本質をついた表現だと思いました。少し砕けた用いられ方をするようになったパトロンと言う言葉で
すが、芸術の分野においては「支援する資産家・企業」の意味合いがあるようです。
勘がいい人はもう気づいてるかなぁ。のんきが何を言いたいのか、ということ。
今の日本経済の話です。過去の優秀な日本人は、「システム化」することにおいても優秀でした。どのようにすれば安く仕上げる
ことができるのか。製作の工程を簡略化し、技術を海外に輸出しました。
その結果、日本の経済力は人件費の安い国家に奪い去られ、国民は「不景気」という名の呪縛に苦しめられるようになるのです。
ですが、日本が渡したのは「簡略化された技術」。その本質まで売り渡したわけではありません。
未だに日本の技術力は世界一なのです。
伝統を守り、技術を発展させ、諸外国に対抗する為には「パトロン」が必要なのです。
付加価値を生かし、日本が今以上の経済的発展を遂げてゆく為には日本国政府の後押しが必要です。
インフラ設備や環境技術、アニメやゲームに代表されるコンテンツ産業を始め、日本にはまだまだ他国には真似の出来ない技術が
ぎっしりと詰まっているんです。
日本にもパトロンが必要です。そのことに気づかない限り、不況から脱出することはとても難しいと思うんですけどね、民主党
さん。
松下さんの楽器展は8日(土)まで、萬翠荘にて開催されています。入場料は500円です。
お近くの方は是非、訪ねてみてください。
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心癒されそうですよねっ(*^_^*)ゞ
昨日たまたま楽器屋さんで見掛けましたが
お手頃価格からお高いバイオリンがありビックリ!
弾けないので買えませんが。。。
CMではありませんが、「お金では買えないプライスレス」ですよね。
^±^・・・ウン、マサニソノトオリダ
弦は、いいですよね~~~~~
やっぱり、今年中には購入して、チャレンジしてみよっかなっ
でも、そっちにはまってしまって、ピアノの演奏の練習がおろそかになりそうで・・・悩み中ですっ
いいヴァイオリンを創るために
木を育てる そして 出来上がった楽器をまた演奏者が育てる
そうですね 私たちは 大量にヴァイオリンを作ることに気をとられ
その土壌や環境を育てることを あまりに忘れすぎていると思います
人やものを育てるということには
時間も手間も そして費用もかかる
そして 育てた結果はすぐには目に見えてあらわれてこない・・・
成果主義に走りすぎて この結果がすぐに出てこないことに投資をすることが無駄とされる
例の 事業仕分けを見ていると その事を痛切に感じます
んきですが、
「この楽器はどこそこの、どの地域に生息するも
みの木でしか作ることができず、手作りで最高の
技術で仕上げられた世界でも非常に希少なバイオ
リンなんです。
今日はそんな貴重な方法で製作された弦楽器を、
他にチェロやヴィオリラとともに、カルテット
で演奏いたします」
なんて言われると、何だか演奏そのものの素晴
らしい演奏に対する感動だけでなく、その感動
に更に輪をかけた、何だかものすごく貴重な体
験をさせてもらったような、そんな気分になり
ました。
うまい(≧∇≦)ъ ナイス!
同じプレゼントでも、「これは一生懸命バイトし
て、大変な思いをしてかったものなんだよ」なん
て言われたら、とても素敵なプレゼントでも、そ
れだけではない、何だか特別なものであるかのよ
うに感じるのとよく似ていますよね。^^
なりましたからね。(;´▽`A``
だけど、のんきも一度弾いてみたいな、って思い
ます。その気持ち、わかります。
また同じような企画があったらご紹介しますね。^^
間とその価値、ニスを塗るにも、木を切るにも、
「ちょうど良い時期」がある。
季節的な「時期」と、更に月の満ち欠けまでも・・・
一定の季節の、月が欠け始める時期にしか切り取
ることの出来ない材木。しかもその中で数十本
のうち数本しかバイオリンに適した木材が取れ
ない。他の樹木とのバランスから、切ることの
出来る樹木すら限られている。
そして、その一本の樹木が育つにかけられた時
間・・・
って考えると、気が遠くなりそうです。それほ
どの価値が込められたたった一つの「バイオリ
ン」。
国の運営にも同じようなことが言えて、本当に
日本のことを思うのなら、もっと大切にしなけ
ればならないものがたくさんあるように思いま
すよね。