古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

茨城県石岡市・府中愛宕山古墳

2020-03-28 05:27:09 | Weblog
茨城県石岡市北根本694番地外、標高約20mの台地上にあります。
前述の「舟塚山古墳」の北東約300mのところです。
「舟塚山古墳群6号墳」と呼ばれることもあります。



全長96.6m、 後円部径57m・高さ8.5m、 前方部先端幅57m・高さ7.5m  の前方後円墳です。
前方部を南側に向けています。
前方部は大きく削られていて、後円部もかなり変形しています。
墳形が大阪府羽曳野市にある「誉田御廟山古墳(応神天皇陵)→全国2番目の大きさ」に類似しています。

(後円部)














(前方部)









                (前方部先端)


墳丘の周りには周濠(後円部側で幅16m、前方部側で24m)があります。
円筒埴輪や動物などの形象埴輪が出土しています。
1979年(昭和54年)7月25日から8月4日にかけて、周濠の確認調査が行われています。
明治30年、東京帝国大学の坪井正五郎先生による発掘調査が行われています。
無文素焼壺7個が出土したと伝えられていますが、その存在を含め詳細は不明です。
埋葬施設がどのようなものかはっきりしていません。

古墳時代後期・6世紀前半頃の築造と推定されています。

舟山古墳群を構成する1基で、群中2番目の大きさです。

昭和46年12月2日、茨城県の史跡に指定されています。
昭和45年には墳丘すべてを平らにしたうえ、宅地化される計画が持ち上がったそうです。
そこで石岡市が墳丘部を買収して保存、県の史跡指定を受けたものだそうです。

この古墳が霞ヶ浦に舟を乗り出す形をしているので「出舟」、近くの舟塚山古墳は逆に「入船」と呼ばれています。


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