古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

群馬県前橋市・伊勢山古墳

2018-07-07 05:47:59 | Weblog
群馬県前橋市西大室町伊勢山にあります。
「五社稲荷古墳」とか「荒砥村122号墳」と呼ばれることもあります。

全長67m、 後円部径42m・高さ5.5m、 前方部先端幅47.5m・高さ5m  の前方後円墳です。
前方部を西に向けています。





後円部墳頂には「五社稲荷社」がたっています。







墳丘の周りには幅約7mの盾形をした周濠が、その外側には周堤があります。
墳丘に葺石は施されていなかったようです。
埴輪の出土がなく、墳丘に埴輪の配列はなされていなかったようです。
1981年に発掘調査が行われています。
後円部中央にある埋葬施設は、片袖型横穴式石室です。
自然石の乱積みでつくられています。
南方向に開口しているとのことでしたが、見つけることはできませんでした。
金環3、銀環7などが出土しています。

前方部を中心に、樹齢100年を超えるといわれているヤマツツジ200本ほどが植栽されています。






                    (前方部先端)



墳丘上には「御大典記念植樹」「稲荷神社社殿改築寄付者芳名」「絹笠大明神 安永二歳」などの石碑が立っています。







古墳時代後期・6世紀末頃の築造と推定されています。

群馬県前橋市・遠見山古墳

2018-07-07 05:22:03 | Weblog
群馬県前橋市総社町総社甲1410、乙1410の平地にあります。
利根川の西(右岸)約200mのところです。
「総社町6号墳」と呼ばれることもあります。

全長70m、  後円部径39m・高さ6m、 前方部先端幅31m・高さ5.5m  三段構築の前方後円墳です。
墳丘はくびれ部を中心に一部削平を受けています。

(後円部)






(くびれ部)






(前方部)










墳丘の周りには幅約10~20mの盾形をした周濠があります。
墳丘には河原石による葺石が施されていたようです。
円筒埴輪や器材埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
後円部中央にある埋葬施設は、未調査につきはっきりしていませんが竪穴式石室とみられています。

総社古墳群を構成していて、古墳群中一番最初につくられた前方後円墳です。

古墳時代中期・5世紀後半頃の築造と推定されています。

平成22年3月29日、前橋市の史跡に指定されています。

この古墳は、関ケ原の戦い後の慶長9年(1604年)・秋元長朝により総社城が築造されたとき城域に取り込まれ、遠見の櫓が置かれたそうです。
そこから古墳の名前が付けられたようです。