古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

三重県名張市・殿塚古墳

2016-01-23 08:46:02 | Weblog
三重県名張市新田女良塚の独立した丘陵上にあります。
小波田野と呼ばれる台地北端、美旗古墳群の中で一番東にあります。
美旗駅から約1Kmの距離です。


                     (左側が前方部です。)






                       (前方部先端)

全長88m、 後円部径50m・高さ7.3m、 前方部先端幅34m・高さ6.3m  三段構築の前方後円墳です。
美旗古墳群の中で最初に造られた前方後円墳です。
後円部墳丘上には、国土地理院の三角点標柱が立っています。


墳丘の周りには、現在は空堀となっている周濠があります。
ただ前方部周辺では途切れていて、完周はしていません。
古い土葬墓が周濠を埋め尽くすように並んでいます。


東側のくびれ部に造り出しがあります。
墳丘には葺石が施されていたようです。
円筒埴輪や朝顔形埴輪・短甲形埴輪 などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

陪塚「ワキ塚古墳」から出土した甲冑や鋳造鉄斧などから、この古墳の築造時期は古墳時代前期・4世紀末頃と推定されています。

三重県名張市・貴人塚古墳

2016-01-23 08:27:02 | Weblog
三重県名張市下小波田大塚の田圃の中にあります。
馬塚古墳の南東、約500mのところです。
田圃の中に1基だけポツンとあり、どこからでも見渡すことが出来ます。











全長55m、 後円部径35m・高さ4.5m、 前方部先端幅35m・高さ4mの前方後円墳です。
墳丘は開墾でかなり削平を受けています。
後円部に、南に開口する横穴式石室があります。

造り出しはありません。
墳丘の周りには前方後円形をした周濠があります。

円筒埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

1976年(昭和51年)に周濠の発掘調査が行われています。
須恵質の円筒埴輪や須恵器が出土しています。

古墳時代後期・6世紀初めころの築造と推定されています。
美旗古墳群で最後に造られた前方後円墳です。