古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

三重県名張市・鹿高神社境内古墳

2016-01-09 08:46:01 | Weblog
三重県名張市安部田大殿1942、鹿高神社の社殿裏の丘陵上にあります。

近鉄・大阪線「赤目口駅」の西、国道165号線沿いにある錦生小学校から南へ少し下った道路西側を入ったところです。
鹿高神社1号墳と呼ばれることもあります。

全長42m、 後円部径21m・高さ5m、 前方部先端幅26m・高さ4.5m の前方後円墳です。







造り出しはありません。
墳丘南側の一部に周濠があります。
円筒埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

1987年に発掘調査が行われています。
主体部が2つ確認されています。
後円部にある埋葬施設は、両袖型横穴式石室で組合式石棺が収められていたそうです。
石室の長さは全長9.8m、玄室の長さ4.7m・幅2m・高さ1.3m の単室構造です。
南西方向に開口しています。
須恵器の台付長頸壺や広口壺などが出土しています。


前方部にある埋葬施設は、両袖型横穴式石室で箱形石棺が収められていたそうです。
石室の長さは全長7.65m、玄室の長さ4.55m・幅1.65m の単室構造です。
こちらも南西方向に開口しています。


どちらの石室も中には入れそうにありませんでした。

古墳時代後期・6世紀中頃の築造と推定されています。

昭和45年9月7日、名張市の史跡に指定されています。

三重県名張市・琴平山古墳

2016-01-09 08:19:51 | Weblog
三重県名張市赤目町壇横山602の丘陵頂部にあります。

全長69m、 後円部径37m・高さ6m、 前方部先端幅38m・高さ3m 三段構築の前方後円墳です。







くびれ部に造り出しがあります。
墳丘には葺石が施されていたようです。
円筒埴輪や朝顔形埴輪・蓋形埴輪・盾形埴輪・人物埴輪 などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

1992年に発掘調査が、2001年に調査が行われています。
後円部、前方部並びにくびれ部に主体部が確認されています。
埋葬施設はいずれも右片袖式横穴石室だそうです。

2006年にはくびれ部と後円部の石室の調査が行われています。
後円部の石室は全長が9.5m、羨道の幅1.2m・長さ5m、玄室の幅2.4m・長さ4.5m あるそうです。
衝角付冑や鉄剣・直刀 などの武具が出土しています。
朝鮮半島・百済の影響を受けているようです。
石室は一部が崩壊していて中には入れません。


くびれ部の石室は、石材が散乱していて内部は完全に埋まっています。


前方部の石室も完全に埋没していて、そばに鳥居と小さな祠が祀ってあります。


古墳時代後期・6世紀前半頃の築造と推定されています。

平成17年(2005年)名張市の文化財に、翌平成18年には三重県の文化財に指定されています。
名張市最大でかつ最古の前方後円墳です。