日本の「政治」の〈可能性〉と〈方向性〉について考える。

「政治」についての感想なり思いを語りながら、21世紀の〈地域政党〉の〈可能性〉と〈方向性〉について考えたい。

「米国対中国」の「二項対立」的覇権抗争図式に替えて、その時々の状況に応じて、米国と中国が相互の協力関係の下で、「世界地図」の作成に与ってきたとの別の〈第三者的〉地点から捉え直す視角の必要性と有用性②

2021-08-21 | 日記

「米国対中国」の「二項対立」的覇権抗争図式に替えて、その時々の状況に応じて、米国と中国が相互の協力関係の下で、「世界地図」の作成に与ってきたとの別の〈第三者的〉地点から捉え直す視角の必要性と有用性②


(最初に一言)

今回は、すぐ以下に引用・貼り付けている田中宇氏の記事について、私の前回記事をもとにしながら、少し話をしておきたい。


(以下、引用貼り付け、始め)

米欧アフガン撤退の失敗/田中宇
https://tanakanews.com/ 2021年8月19日

 アフガン戦争とは結局のところ、最初から、米国の覇権を自滅させてユーラシアを中露覇権下に転換させるためのものだったのかもしれない。
 「アフガニスタンをリベラル民主主義の国にする」なんて最初から馬鹿げた妄想だった。
 リベラルや民主の前に、まず内戦を終わらせて政治経済を安定させ、人々の暮らしをある程度豊かにする必要があった。
 しかし米国(や、世界中のマスコミ軽信者たち)は、アフガニスタンをリベラル民主主義にするのだと言って米軍に軍事占領をやらせ、20年間に20万人のアフガン人を殺した。
 そして今、多くのリベラル民主主義者たちは、何が起きているかすらわかっていない。

(以上、引用・貼り付け、終わり)


結局のところ、田中氏の視点も、米国対中国(ロシア)の二項対立的覇権抗争図式から捉えていることがわかる。

それと、何よりも気になる点は、「主語」というか「主体」が不明確すぎる点である。たとえば、「アフガン戦争とは結局のところ、最初から、米国の覇権を自滅させてユーラシアを中露覇権下に転換させるためのものだったのかもしれない。」というとき、その主体をどのようにみているのかがわからない。誰が米国の覇権を自滅させようとしたのか、またどのような理由から等々、不鮮明すぎるのが気になる。

また、「リベラルな民主主義」をアフガニスタンに定着させようとする「主語」というか主体も同様に、不鮮明な叙述となっている。はたして、「米国(や、世界中のマスコミ軽信者たち)は、アフガニスタンをリベラル民主主義にするのだと言って米軍に軍事占領をやらせ、20年間に20万人のアフガン人を殺した」とまで言い切れるのだろうか。すなわち、マスコミ関係者に、「米軍に軍事占領をやらせ、20年間に20万人のアフガン人を殺」させるほどの力があるのだろうか。むしろ、マスコミを扇動しながら、アフガニスタンを戦争へと導こうとしたもっと大きな暴力主体の存在に目を向けるべきではなかろうか。

そうしたわかりにくさはあったのだが、「そして今、多くのリベラル民主主義者たちは、何が起きているかすらわかっていない。」のくだりは、おっしゃる通りだろう。この最後の点こそ、ここでの一番大事な点だと位置付けられよう。


(最後に一言)

人の記事に別にいちゃもんを付けたのではない。ましてや、田中宇氏からは多くのことを教えてもらっているから、なおさらだ。私のブログ記事ではコメントを受け付けていない関係上、他人様への非礼などあってはならないと心がけてきた。私はどうしても目の関係上、コメントの操作も人一倍苦労するし、正直わからないのだ。

これまでも、コメントはごくごく親しい人の数件ばかりが最初の頃にあったくらいで、その後は、まったくなかったのだが、しばらくしてそれでは誰も読んで無いように思われて寂しいだろうと、これまた私の身内が何通りの役者というか桜になってコメントをしてくれていたが、その内に互いにやめようということとなった次第。

とにかく、いろいろとコメントするのも、もらうのも神経を使うから、それならそのエネルギーを記事に向けた方がいいと考えるのだ。今回の記事は、そんな私からすれば、越権行為みたいだが、それだけ田中氏には期待しているということの裏返しだということである。


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