虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

異なる分母の足し算が理解できるようになる分数ゲーム

2021-04-12 09:28:01 | 算数

分母の異なる分数の足し算がわかるようになる
『ピザ(ケーキ)ゲーム』を紹介します。
オンライン教材では、3年生と、5年生の算数のところで取り上げていますが、
小学1年生くらいの子から遊べます。
分数をまだ理解していない子と遊ぶ時は、分母について、「同じに切り分けるよ」と言いながら、丸いピザを切り分ける真似をし、3分の2でしたら、「3つに切り分けたピースが2つだよ」という具合に、
3分の1のピースを分子の数だけ渡すようにします。
分数が少しでもわかってきたら、サイコロに合わせて自分で遊ばせます。

 

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<ゲームの作り方>

(基本の材料は折り紙と立方体です。
折り紙の代わりに、紙皿や丸いケーキの絵のついた柄付き折り紙を使ったり、
立方体の木片の代わりに厚紙や牛乳パックで立方体を作るのもいいです。)

線を引いた紙(下の写真を参考にします)

 

サイコロを作ります。それぞれの面に、数字や記号を書きます。
●  分母用さいころ初心者用(♡、⇔、2、3、4、6)
        上級者用(♡、⇔、2、4、6、9)

●  分子用さいころ(1、2、3、4、5、6の目)

●2分の1のピース6枚

●3分の1のピース 9枚

●4分の1のピース 12枚

●6分の1のピース 10枚

●9分の1のピース 10枚

 

<遊び方>

<1>  順番に分母用さいころ(♡、⇔、4、6、8、9の目)と

分子用さいころ(1、2、3、4、5、6の目)を振って、でた目を、

横線を引いた紙の分母と分子の位置にそれぞれおきます。

<2> さいころででた目で作った分数のピースをもらいます。

9分の6だった場合、9分の1のピースを6枚もらいます。

<3> 分母用のさいころで♡がでたときは、好きな分数のピースを

1枚もらいます。

⇔がでたときは、交換してほしい相手に、自分のいらない分数のピースと相手の持っている

分数のピースを交換してもらいます。相手は嫌でも交換しなくてはなりません。

そうして、自分の手番に集めたピースで

はじめにピザを3枚作った人が勝ちです。

 

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<ハートが出たら?>

3年生の男の子達のグループでこのゲームをした時、
Aくんは、分母のサイコロでハートが出て、分子のサイコロで3が出ました。
「ハートが出たら、どんな数字を入れてもいいんだよ」と言うと、
Aくんはしばらく悩んでから、

「3‥‥‥じゃなくて、1!」と言って、丸いままのピザを
3枚手にし、一緒に参加していた子達が、「わー!」っと歓声を上げました。


分母に小さい数を入れるほど、大きな数になるというのは、
なんだか実感が湧きにくいんでしょうね。

でも、3を入れると、3分の1のピース3枚分だけれど、1を入れると、丸いまま
ピザを手に入れて、いきなり優勝者になるという流れは、
子ども達にとって大きな驚きのようです。
問題集でこの手の問題が出てくると、
繰り返し間違えたり、なかなか理解しようとしない子が多いのに、このゲームで
一度でもハートが出ると、2度と忘れないからゲームの効果は大したものです。

 

<教室でこんなことに気をつけています>

学習ゲームを作る場合、
作る作業が学びにつながるようにしています。

子どもはその都度、その子が興味を抱いた1つのことに集中し、学びます。
興味を抱かなかったとしても、
一緒に活動している時、子どもにちょうどいいレベルの
考える課題を与えたり、新しい知識を教えてあげたりすることができます。

子どもと学習用のゲームを作る場合、
作る過程が長いと、遊ぶのが嫌になってしまいますから、
あれこれと欲張って教えるのでなく
その中の一つに絞って学べるようにしています。

 

分数ゲームを作る作業の中で学ぶアイデア

分数ゲームの後でするクイズ「5分は何時間?」という記事を

虹色オンライン算数教室のおまけブログ(鍵付きです)で新しくアップしました。

(おまけブログとは、虹色オンライン算数教室を購入いただいた方に見ていただける鍵付きブログです。見ていただく方法については、こちらの記事で書いています。)



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