虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

3歳児中心の科学クラブ  集中して話を聞く練習

2009-08-09 19:14:13 | 理科 科学クラブ
今日は3歳児中心(2歳10ヶ月~3歳7ヶ月)の子3人の科学クラブでした。
写真を撮りそびれました。ごめんなさい~。
前日に、ブロック教室に参加したメンバーなので、
今日はかなり教室の雰囲気になじんで、
「さあ、お勉強ですよ」と言うと、
集中して科学絵本を最後まで見たり、
理科的常識のクイズに喜んで答えたりする姿がありました。

親御さんたちには、
子どもが夢中になって遊ぶ時、好奇心のスイッチがオンになっているので、
それに関係ある話は一生懸命、聞こうとしたり、
しっかり見れるんだな~ということを、
子ども自身の姿から実感していただきました。
またしっかり子どもが頭を使って
考えているところを見ていただいて、働きかけのコツを学んでもらいました。

たとえば、ゴムでっぽうで遊んでもらっているとき、
ワクワクしている表情が浮かんでいたので、
その後、「それでは、お勉強をしようね。きちんと聞いてね」と言って
ゴムがどのように作られるのかや、
ゴムを使って作られた製品のいろいろ、
ゴムにかかわるクイズ
などが載っている科学絵本を読んであげると
3人とも集中して見ていました。

楽しく遊ぶ 聞く 見る 質問に答える 遊んだものを製作する

といった活動を繰り返す中で、
子どもたちの集中する力が増していくのがわかりました。

実は、楽しく遊ぶ 聞く 見る 質問に答える 遊んだものを製作する

に必要な大人のすることをしっかり観察して学び取ることは、
チンパンジーの子どもでも非常に上手にできることなんです。
霊長類の研究所では、そうして親の獲得した新しい技術を
親よりずっと素早く学んでいく子どものチンパンジーの姿が
観察されています。

それが、チンパンジーの子でもできるのに、
今の日本の子は発達障がいのない子でも、
生活環境が原因で
大人の話(声)に耳を傾けたり、集中して親の手元を見て学んだり、
手を使って大人のすることを再現することができない子が
増えているのです。

でも、ちょっとした大人のかかわり方の工夫で
子どものまなざしに利発そうな真剣さが加わるようになってきます。

今回は、3人と埼玉、名古屋、東京と遠方からいらしていただいた方々でした。暑い中、遠方からいらしていただきありがとうございます。帰り際には、「これから先の子育てや教育のイメージ像がつかめました」と笑顔で口々に言っていただいてとてもうれしかったです。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すごく納得しました (ひいら)
2009-08-10 00:38:50
子どもはその状況さえあれば、親のすること話すことを見て聞いて学ぶ。
最近それを実感した出来事があり、うんうんと頷きながら読ませていただきました。

先日、過去のブログに載せておられた手作りレジスターの記事を見て作ってみたのですが、その全工程を見ていた息子(三歳八ヶ月)が、定規を出してきて長さを測る素振りを見せたり、段ボールを分解したり折ったり広げたり、ガムテープを出してきて千切って貼ったりグルグル巻きにしたりしはじめたのです。
ガムテープは二歳二ヶ月の弟も参加していました。
床や机にベタベタ貼られましたけど(苦笑)。

今まで工作しているところを見せたことがなかったのですが、見せてよかったと思っています。
やはり見せて、手順を説明して、自分も作らせてみたり、失敗もたくさんして(失敗も見せて)、興味を持って。
それで初めて出来るようになることってあるんだなと思いました。
材料や道具や資料がある環境にあっても、提示がなければ駄目なんですね。
これからたくさん、息子に色んな提示をしてあげようと思います。
返信する
ありがとうございました。 (ゆうき)
2009-08-10 14:02:38

なおみ先生、昨日、一昨日はレッスンありがとうございました。
息子も私も楽しい2日間でした♪
帰りの新幹線ではお弁当に付いていた長いゴムで遊び、
先生本見せてくれたよね~、長靴とか風船、ゴムなんだよね。
という会話から、折り紙は何からできてるの? 洋服は? お菓子は? などそれから質問攻めでした。

カード遊びも印象深かったようで、今日の午前中はトランプを楽しみました。

私はレッスンを見せていただいて、遊び←→勉強のイメージが膨らみました!!

遊ぶ→受験問題などに取り組むことで、勉強は自分を取り巻く世界を知ることなんだ!
と感じる事ができますよね。
誉められることや入試のためではなく、知的欲求や好奇心から勉強できるようになるだろうなと感じました。
そういった環境を家庭で作ってあげられるようにしたいです。

連日のレッスン、お忙しいようですが、お体に気をつけて頑張ってくださいね。


返信する
ありがとうございました! (tomo)
2009-08-11 00:07:32
2日間ありがとうございました。
子供は家に帰るとさっそくお祭りでもらった水風船(ヨーヨー)にテープで何やらいろいろつけゴムを伸び縮みさせて喜んでいました。
動くブロックは1才の下の子が大喜びで私が作っては触って壊し・・・の繰り返しです。

私もレッスンを見て、遊びから学んでいく様子とても参考になりました。また先生のお話もいろいろと心に響きました。内容も大人の私も興味深く楽しめました。体験できてよかったです。

ただ、子供が帰宅して家族に2日間の事を聞かれてもレッスン以外の事しか話さなかったりする(楽しかった、また行きたいとは言うのですが)様子が気になっています。また、レッスン中の少し消極的な態度も。普段、この子の性格だわ~とあまり気に留めていなかったのですが、私の日常の関わり方に問題ありかなと(怒り方等)感じました。

長くなってしまいました。
またこのような機会があること願っております。
暑い日がつづきますがお身体に気をつけてください、
ブログも楽しみにしています!


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Unknown (tomoさんへ)
2009-08-11 15:14:47
レッスン中の少し消極的な態度が気になったというお話でしたが、子どもはそれぞれ自分の興味の表現の仕方がちがいますから、「はい!」と我先に手をあげて参加している子が熱心な子という見方はまちがっているように思います。tomoさんのお子さんは、恥ずかしがりながらも、どの取り組みにも興味を抱いていましたし、きちんと学びを吸収している様子でした。ただ自分に直接、役を振られると緊張してしまうようだったので、自分の気もちのいい距離から参加できるように様子をみていました。すると後半のネコの目時計の工作でも、理科的常識のクイズでも、他の子以上に熱心に取り組んでいました。
他の子と同じ反応を求めると、欠点が目につくけれど、子どもの変化をその子ペースで観察していると、積極性が増していったことや、理科的なものに関心を抱き始めていることがわかるかと思います。
返信する
Unknown (tomo)
2009-08-14 01:33:22
うーむ、全くそのとおりです。
その子なりの気持ちのいい距離かー、大人でもそうですものね。
役を振られると緊張~って園の先生も同じようなことを話していました。
それに・・・まさに親の私がそうです!
もやもや~っとしていた事が晴れました。
ありがとうございました!

返信する
良いきっかけになりました。 (タルトタタタン)
2009-08-16 08:15:27
先日はありがとうございました。

日頃から子供と特に男の子と母親が密接に向かい合って過ごす時期というのは短いと感じており、この遊びの時間を充実したものにしたいと考え、教室に参加させて頂きました。

なおみ先生に息子のタイプを指摘されて、私と真逆なタイプなので、今まで息子と遊んでる時の噛み合わない感じが理解できました。
私が好きだったり、おもしろいと思う物は息子にとっては???なものだったからですね。

ここ数日落ち込んでしました。
この時期の子供はお母さんが好きですし、圧倒的に情報が少ないので周りが提示する物を受け入れるしかないですものね。
かわいそうなことをしていました。

さっそく科学技術館に出掛けてきたのですが、やはりとても息子は楽しそうにしていました。
ただ、私が彼が好きそうなものにいまいち興味が持てず、不安で、少し気が重いです。
楽しむことはできるのですが、それをふくらませるということが難しいのです。
今後とも先生のブログを参考にさせて頂きますね。

先生の子供同士で学び合うようにさりげなく働きかける姿に、感動しました。
息子のこれからの人生でこのような良き師との出会いがたくさんあるようにと願います。
返信する

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