学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

烏は役立たず?

2019-11-15 15:48:12 | 日記
一週間ほど前から僕の住む住宅街に10羽程度のカラスの集団がゴミを漁り(あさり)はじめて、ゴミ収集日には住人達を困らせている。僕の住む家の周りを巡回してカラスを追い払って、カラスがまき散らしたゴミの掃除を呼び掛けている人が数人いる。街を美しく保つためにはそういう住人の存在は僕にとってはありがたいのであるが…いちいち「うざい」と思う人もいるようだ。
日本人の多くはカラスを全く役にも立たない公害をまき散らす害鳥以外なにものでもないと捉えている。アメリカに住んでいる時もカラスはあまり好まれていない鳥であることは知っていたが、日本ほど忌み嫌われる鳥でもなかったのではないかと覚えている。
僕も呼び掛けに応じて街角に立ってみた。一羽のカラスが盛んに狙っているゴミ袋があるので数メートル離れてカラスの行動を観察してみた。新発見!先ず辺りを気にしながら何度かゴミ袋をつつく。穴が開いたら中身を引っ張り出して食べ物がなかったらつつくのをやめて隣の袋をつつく。食べるものがあればそれを引っ張り出す、という行動だ。中身の確認からカラスはゴミ漁りをはじめるのだ。カラスにとっては人間が捨てる生ごみは栄養価の高い恰好の餌なのだ。カラスは賢いとよく言われる。ネコや犬より賢いと言われる理由を調べると知能の高さは脳の重さと身体の大きさ、つまり体重比だという事を学んだ。カラスの脳は体重と比べると大きいのだ。カラスは道路の信号の役割すら理解しているという。少なくとも赤になると車や人が止まるということを知っているのだ。頭の良いカラスは“羽の生えた類人猿”と呼ばれるらしい。カラスは動物の屍肉や昆虫、そして木の実を食べて生活している。「生きる」という意味では人間と同じだ。彼らの肩を持つわけではないが、カラスにとっては害をまき散らすだけの“役立たず”と言われる筋合いはないのだ。
“役立たず”という英語の表現を覚えたのは何十年も前のアメリカ留学時代。休みの日はテレビの前でアメリカン・フットボールの試合観戦とビールばかりの主人のことを奥さんが“He is good for nothing.(役立たず)” と言っていた。(カラスと何の関係があるねん?)

コメントを投稿