学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

不可能はない

2019-09-10 18:00:26 | 日記
先日の夕刻、また食事しながらテレビに見入っていた。食べることも楽しんでいるし食べれることに感謝もしているけれど、ちょっと一杯飲みながら学びのあるテレビ番組を見ることは今のぼくには最高の喜びである。
ヨルダンのペトラ遺跡の物語である。砂漠と山岳の真っただ中に建設されたこの遺跡は単に断崖絶壁に造られた驚くべき石窟遺跡というだけのものではない。脅威のインフラを成し遂げた水道技術に僕は見いっていたのである。高度で精巧な大型の機器があるわけでもない時代に、断崖絶壁を縫うように町に向かって伸ばされた水道の凄さに見入っていたのだ。この何キロにも及ぶ水道の建設は自然を利用しながら、湧水を利用して4~5度の傾斜を保ちつつ水が流れる仕組みである。ペトラ遺跡の水道は自然を利用して環境に優しいエコロジカルなもの、私たちがよく知っているヨーロッパに見られるローマ帝国の水路は自然をある種破壊して征服しながら造られた。いずれにしても古代の人達の知恵というか工夫には感嘆の声を上げざるをえない。素晴らしい遺跡が廃墟となって現代にまでその偉大な姿を残している事実を目の当たりにすると、なぜそんな都市や文明が滅びたのだろうかと「知りたい」という欲求が湧きあがる。知りたいという欲求こそすべてを可能にする出発点だ。テレビではその地を繰り返し襲った大地震や時代と共に変化していった交易路の興隆などが指摘されていた。
昔、誰か偉人が言った「世の中に不可能はない(Anything is possible.)」という言葉が頭をよぎる。多分本気で取り組めば不可能はないのであろう。荒涼とした砂漠の真っただ中の断崖絶壁に誰かが間違いなく水道、水路を建設した事実がある。工夫、努力、辛抱に合わせて、忍耐、我慢、根気などの言葉を加えるとすべてが可能になるような気がする。