学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

ポーチ・スウィング(porch swing)

2019-09-06 16:54:10 | 日記
アメリカで生活している時、家の玄関ドアの脇のポーチという空間につるされたブランコのようなベンチに揺られながら朝夕を過ごす老人をよく見かけたものである。映画などに出てくるあの光景だ。日本にはこのポーチ・スイング(porch swingベランダブランコ)というものにお目にかかることはない。
ベランダブランコを楽しむ人は老人ばかりではない。夕暮れ時にはビール瓶を片手にゆらゆら揺られながら道路を行き交う車などを見ながら考え事をしているように見える5~60代の男性なども沢山いたことを覚えている。ロッキングチェアーもアメリカ人は好きである。テレビを見る時は必ずこれに身をゆだねながら自分の居場所を主張する一家のお父さんもいる。テレビを見ながらでも考え事は出来るし、日常の一息つく時間にもなる。確かにそういわれれば僕もロッキングチェアーが大好きな時があった。
このようにして一日のすきま時間を楽しむ人の主張はというと、“人生は素朴な喜びで満ちている。自分にはポーチスウィングの楽しみがある。(Life is full of simple pleasures; I have the enjoyment of a porch swing.)”というものだ。
アメリカに居た時は、時間がゆったり流れたように思う。日本人の生活はどうしてこんなに時間に追われるのだろうか。とにかく忙しい。朝の起床時間に始まって就寝の時間までを1時間ごとにメモリをつけて縦書きの時間表を作ってみると本当に自分だけのゆったり時間がないことに気付く。僕は現役の頃、縦時間のバーティカル手帳を使っていたのでよく覚えている。とにかく時間の隙間に何かの予定を入れてしまうのだ。予定のない日はなぜか罪悪感のようなものを感じるときもあった。なぜなのか、いまだにこの謎が解けないでいる。
退職して、処理しなければならない仕事も特にあるわけがないのにB-6のメモ紙に手書きで一日の時間表を作ってしまう。僕だけに限らず、現代人は時間にコントロールされて生きているのだなぁー。ちょっと立ち止まって考えないと。