テレビの国際関係のニュースでは頻繁に顔が映し出されるアメリカのトランプ大統領、そう、彼の顔や表情を見ていて感じた。まずはあまり笑った顔を見たことがない。なんとなく自分のやり方にご満悦、「どうや!」というようなドヤ顔、そうかと思えば自信ありげな表情の裏で周りを気にするような表情もある。その原因は目つきかな、いや顔全体の表情だろうなぁ。どうしても彼の表情が気になるのは急な“思いつき?”かと思わせる発言をする時だ。関税問題もさることながら、カナダにアメリカの州になってみたらとか、グリーンランドやガザのアメリカ所有構想などと飛び出すトランプ節に「好きにして、タコにしてぇ」となんとなく真剣味がなくなってきた。
表情、顔となると、ずいぶん昔、若い頃に一人の人間は何個もの顔を持っているということをなにかの本で読んだことがある。大人になると、会社での顔や家での顔があるかと思えば、友人に見せる別の顔もある。いくつもの顔を持ちながら我々は生きている。手の動きは人とのコミュニケーションには大きな役割を演じるけれど、やはり表情の上をいくものではない。ところで最近のテレビは画面は下に要点が文字化されて映し出されるのでほぼ内容が理解できる。僕は加齢のせいで耳がやや遠くなってきたものだから、時々やるのがテレビの音をできる限り小さくして映し出される文字や人の表情や動作に集中する。そんなテレビの見方をしていると、映り出された人の周りの人間との付き合い方やコメントの信頼度すらが見えてくる。